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目標は池上彰!?ママ税理士の目指す「身近でわかりやすい」先生像

HUPRO 編集部
目標は池上彰!?ママ税理士の目指す「身近でわかりやすい」先生像

専業主婦から税理士資格を取得し、開業税理士としてご活躍されるママ税理士脇田弥輝先生。税理士業に留まらず、セミナー業・執筆業とご活躍される脇田先生のこれからに迫った。


脇田弥輝先生
出産後育児中に税理士を目指すことを決意し、育児と両立しながら税理士資格を取得。税理士法人勤務を経て、2016年より脇田弥輝税理士事務所を開業。税理士業務の他、書籍の出版や多数のメディアへの連載など執筆業も手がける。
税理士登録前に始めたブログ「子育てママ~専業主婦から税理士☆合格体験&お仕事日記」は税理士受験生を中心に多くのファンを持つ。


ママ税理士から見た「税理士像」。開業税理士はマイペースな私にピッタリだった

開業三年を迎えるとのことですが、脇田先生から見た、開業税理士の特徴を教えてください。

税理士は、開業税理士(税理士法人代表含む)・企業内税理士・税理士法人/会計事務所の勤務税理士と大きく三つに分類されます。

私はもともと税理士法人勤務の税理士でしたが、初めから担当(顧問先)があり、色々な規模や業種の仕事を経験できるという点でとても良かったです。また、収入も安定しています。
比較になりますが、開業税理士は、最初から顧問先はありません。でもその分、やりがいは大きいです。確定申告時期などとても忙しいですが、売上がそのまま収入になるので頑張って良かったなと強く思います(笑)
「この仕事をいくらで受けるか」という点は勤務していた頃にはあまり考えたことがなかったのですが、開業して特に意識するようになりました。
また、執筆・セミナー等のメディアに出たい人は、開業している方が活動しやすいのかなと思います。勤務税理士だと上司の許可が必要になるので。

ちなみに、企業内税理士は知人には一人しか居ないのですが、いわゆる税理士業務(税務代理)は少ない印象です。自社の経理として申告書作成などに携わることがほとんどで、お客様の相談に乗るのではなく、社内で活躍するのだと思います。

キャラクター的な観点では、彼(企業内税理士)はとてもまじめなタイプでした。でも彼が税理士法人に転職しても開業してもキャラクターは変わらないと思います。だからどの働き方だから人としてのキャラクターがどう、と分けるのは難しいですね。。
ただ、開業税理士は、自分を含めてマイペースな人が多いと感じます(笑)。一人一人が自分の価値観を持ってマイペースに働いていらっしゃるので、そういうところがとても大好きだったりします。

「とっても大好き」周りの方に愛される脇田先生らしいコメントですね!そんな、脇田先生が特に尊敬する税理士の先生はいらっしゃいますか?

……

正直「この人」という1人は思い浮かばないのですが、周りの先生方の「この部分」を尊敬というのはたくさんあります。

例えば同年代で、事務所の規模(人数や広さなど)はそれほど大きくないけど売上が多い先輩の、大きな顧問先や他の大きな事務所にもひるまないところ。

60代の先生でたくさん顧問先があり、大先輩なのだけど決して威張らず、年下の私のような者にも優しく惜しみなく色々教えてくれる先生。また失敗談なども話してくれます。私もいずれそうなりたいです。

すごく若くて(30歳くらい)開業したてだけど、最初から猛スピードで事務所を大きくしている後輩税理士。自分はそうしたいという気持ちは全くないのだけど、純粋に「すごいなぁ~」と、そういうガッツある話を聞くと尊敬します。

こうして書いてみると、私は自分自身で「これがいい」と思って今のような働き方をしているけれど、日々並大抵でない努力を惜しまない人や、自分が持っていないものを手に入れている人を尊敬しているのだと思います。“尊敬”と“そうなりたい”は別と言いますか…

ママとして楽しく働ける。仕事の「濃度」と「自由度」を上げた税理士という資格

ママ税理士として「育児」と「仕事」を両立されていらっしゃいますが、ママさんが税理士資格を取得することについてどう思いますか?

税理士に限らず、資格を持ってお客様から感謝される仕事をすることは本当に楽しいです。
ママさんだと働ける時間は(特に、子供が小さいうちは)短時間がいいとかあると思いますが、パートでも正社員でも、資格を持って働くのとそうでない仕事とでは、自分の自信もやりがいもテンションも違うと思います。そして、数ある資格の中でも、税理士という仕事は、顧問契約という形で小さな会社からお付き合いでき、事業の発展に携われるという点で、大好きな仕事です。今私は、自宅で開業していますが、今後、働き方改革で、勤務税理士でも自宅など好きな場所で働くことがどんどん進むのではないかと思います。

一方で、AI に代替される代表的な資格としてあげられる税理士ですが、10年後税理士という仕事はどういう形になっていると思いますか??

たとえば昔はそろばんだった計算ツールが、電卓→会計ソフトと技術の進歩に伴って変わってきています。
今の私には想像もつかないですが、電卓や会計ソフトができたときも、ものすごい変革だったのではないでしょうか。それこそ「会計ソフトがあれば、税理士いなくたって誰でも申告書作れるじゃん」と。
実際、個人事業主の方を中心に、自分で会計ソフトで申告する人もいます。

でも、税理士の仕事はなくなっていません。
私は、AI がやってくれる部分はどんどんそれに頼って効率化していけばいいと思っています。
それに伴い、ただ会計ソフトへの入力代行や、決算書を作るだけではなく、コンサル的なことやきめ細やかなアドバイスなどが必要になるはずです。それは10年後ではなく今もそうですが。

個人的な10年後としては、次男も大学卒業となるのでもう子育てはほとんど考えずに仕事に打ち込めるのか…と思うと楽しみです!そういう意味で私自身の働き方は今とすごく変わっているかもしれません。

税理士としてお客さんと関わる中で、「今後の税理士の役割」についてはどうお考えでしょうか?

変化ではなく、始めから思っていたことではありますが、税理士の役割は、税務代理等だけではないと思っています。子どもの教育についての相談や、おススメの仕事用の洋服の相談とか。たまに、ご主人の愚痴も(笑)。また、顧問先が、飲食店や美容系など BtoC の仕事をしていれば、そのサービスを自分でも実感したいため参加します。税理士の仕事は決して数字を追うだけではありません。

目標は池上彰!多くの方にわかりやすく「税金の面白さ」を伝えられる税理士に。

税理士として・事務所としての目標について教えてください。

顧問数はこれ以上積極的に増やそうとは思っておらず、今の顧問先様と末永くお付き合いして、事業の発展に寄与できたら幸せです。(とはいえ、新規を全く受け付けないということではありません。)
顧問という形ではなくてもより多くの方のお役に立ちたいと思っているので、セミナーや執筆等は今後も続けて行きたいです。税金について一般の方に分かりやすく面白くお伝えしたいです。
実は…目標は池上彰さんなんです!とにかく、わかりやすく説明したい。「脇田さんの話なら聞いてみたい」と思って頂けるような存在になりたいです。そのためには自分自身が常に勉強する必要があるので、資格受験後も時間をとって勉強しています。

最後に、人生の目標について教えてください

究極的には、私のお葬式で「弥輝っていつも楽しそうに色々挑戦してたよね」と言われる人生だといいなと思います。挑戦することはやめたくないけれど、それを苦しんでやるのではなく楽しんでやりたいです。
まだまだあと30年くらいは税理士の仕事を続けていきたいので、楽しんでどんどん成長したいです!


脇田先生のこれまでの連載記事
第一回:専業主婦から開業税理士に。美人ママさん税理士脇田先生〜私の税理士年表〜
第二回:ママ税理士脇田弥輝先生流「育児と仕事を両立するための10ケ条」
第三回:税理士勉強生時代の働き方・美人ママさん税理士脇田先生~パート勤務編~
第四回:美人ママさん税理士脇田先生「私の働き方〜正社員勤務編〜」


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この記事を書いたライター

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