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税理士勉強生時代の働き方・美人ママさん税理士脇田先生~パート勤務編~

HUPRO 編集部
税理士勉強生時代の働き方・美人ママさん税理士脇田先生~パート勤務編~

税理士・公認会計士の仕事やキャリアに関する記事を掲載する HUPRO MAGAZINE で
専業主婦から税理士資格を取得し、現在開業税理士としてご活躍中の脇田弥輝先生に
税理士の働き方の実態についての連載企画を実施しております。

第三回の本記事では、お子様を幼稚園に預けながら、税理士事務所で始めて働いたパート時代のお話をまとめていただいています。

第一回はこちら:専業主婦から開業税理士に。美人ママさん税理士脇田先生〜私の税理士年表〜
第二回はこちら:ママ税理士脇田弥輝先生流「育児と仕事を両立するための10ケ条」
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新年あけましておめでとうございます!税理士の脇田弥輝(わきたみき)です。
今回は、「私の働き方~パート編~」についてお話したいと思います。ご縁あって就職させていただいた事務所で、少し家から遠かったのですが、なにもかもが初めてで概ね楽しいパート時代でした(次回、正社員編を書きます)。

就職のきっかけ

私にとって、この業界での初めての勤務先となったこの事務所は、実は、妹(一つ年下)の高校時代の友達の事務所でした。妹が高校の同窓会で再会した友人で、そのときに彼女が「誰か事務所の仕事を手伝ってくれる人がいないか」、妹が「姉が税理士を目指している」という話になり、就職することになりました。2010年2月。簿記論・財務諸表論・消費税法の三科目を取得済、3月に大学院を卒業すればあとは免除通知が無事届くのを待って、税理士有資格者になれる、というときでした。私は、資格を先に取ったものの、実務経験がほとんどなく、「資格取ったところで就職できるのかな?」と漠然と不安に思っていたところだったので、このお話は非常にありがたく、ご縁を感じました。
まずは所長と一度会って(高校生の頃うちに遊びに来たこともあり、「お久しぶりです!」という挨拶から)、今の自分の状況を説明し、長男小2、次男3才だったので、週3日、10時~15時まで、という条件で働くことになりました。

事務所の特徴・雰囲気

若くして税理士になり、早くに独立をしていた所長は、高校時代の頃の愛らしさはそのままに、でも顧問先様とお話するときはビシッとしていて、そのギャップに私は感心と憧れを持ち、「いつかあんな風に経営者とお話できるようになりたいなー」と思っていました。当時その所長は、30代前半で、明るくいつもニコニコしていて、お客様からも同じ職場の方々からも愛されキャラでした。「同じ職場の方々」というのは、税理士事務所自体は、所長+私のみ(当初)でしたが、顧問先でもある複数の会社と事務所をシェアしていて、その会社の方々です。お昼には数人でいつもランチに出て、夏には海や花火大会、春にはお花見…など楽しい職場でした。といっても、すでに何年もかけて築いてきた所長&社長達の仲の良い関係があって、私はあとから入ったし、勤務時間も短いので、最初の頃はいつも少し遠慮がちな気持ちもありました。
でもここで、いつも楽しそうに働く所長や社長達と過ごせたことが、その後の「仕事も含めて人生を楽しむ」という私の生き方につながっていったように思います。

はじめての仕事の業務内容

最初は領収書整理、会計ソフトへの入力といった内部の仕事のみでした。簿記の問題は解いてきたけれど、それをボールペンで紙に書くのではなく、ソフトに入力していく、そうすると総勘定元帳や仕訳帳が自動でできる…「おぉ、こことここが連動してるのかぁ~!」と、なんでも新鮮で楽しかったです。そういえば初めは仕訳のことだけ考えていて、消費税の知識はあったのに、ソフトのどこと連携してるかを考えてもなく、しばらくして消費税の区分について気付いた…なんてこともありました。ほとんどは、科目によって自動的に設定されている税区分のままで問題ないですが、例えば「お香典」は「交際費」でそのまま入力すると「課税仕入」に設定されているのを、自分で「不課税」に修正しないといけない、そういう一つ一つを、あとで知って「なるほど!そういうことかぁ」と、知識と実務がつながって面白かったです。
しばらくして担当を数件持つようになり、お客様と一対一でお話するようになりました。ただ、月々の処理はできましたが、申告書を一人で完成させられないままでした。

日々の生活

この事務所には約2年間勤務しました。長男が2~4年生、次男が3~5才の頃です。
長男は小学校のあと学童で、自分で17時に帰宅してきましたが、次男の幼稚園の送迎が必要でした。
次男の幼稚園は、基本は9~14時でしたが、延長保育を利用することができました。
【仕事がある日(週3日)】
   8:30  幼稚園へ送る(30分間、朝の延長保育利用)
   10:00~15:00 勤務
   17:00  幼稚園お迎え(3時間延長保育利用)
   18:00~20:00 夕飯、お風呂など 
   20:00  子ども達就寝
   23:00  就寝
【仕事がない日】
幼稚園の送迎が9~14時で、あとは普通に主婦をしていました。

楽しかったこと・辛かったこと

最初は何もかも楽しかったです。1人で電車に乗ること、キレイな恰好をして出かけること、領収書の整理も入力も。つまり仕事そのものだけではなく、これまでいた「専業主婦」の世界の外の世界へ飛び出したことすべてが楽しいと思えました。そして仕事では、自分の簿記や消費税の知識が役に立つこと。また、経営分析(所長が作ったエクセル)の入力をしながら、こうやってお客様の事業を成長させるって素晴らしいなぁとワクワクしました。
逆に辛かったというか、凹んだことは、ミスをしたあとです。言われたことしかできず、その周辺のことに思いをはせることができずに、少し考えれば気づくようなこと(今思えば、ですが)に気づかずに進めてしまったこと。注意されたあと、今度こそは…!と思うのに、2、3度と同じようなことをしてしまったこともありました。本当に自己嫌悪で凹みます…。最初の頃は所長が気づいてそこでミスが修正されたことも(それでも所長に指摘されればもちろん凹みますが)、そのうち直接お客様とやりとりするようになると、お客様にご迷惑をおかけするし、事務所の信用にも関わるため事務所にも迷惑をかけてしまいます。「お気楽主婦が片手間にパートをしている」と思われたくなくて、非常に悔しい気持ちでした。

開業した今、振り返って「学んだこと」「よかったこと」

この事務所での時給はさほど高くはなく、働く時間も少なかったため、それほど収入のない割に、幼稚園の延長保育代の支出があったので、金額のプラスは少なかったですが、自分への「投資期間」と考えていました。そしてその通り、ここが会計業界の入り口となり、色々と学ばせてもらった場所でした。子供が小さいため、時間通りに帰りたいなどの希望を聞いていただき、大変感謝しています。正社員として働きたいと考え出した時、自宅との距離(通勤時間)がネックとなり、もう少し家から近いところに転職することにしたのですが、ここでの経験があったからこそ、転職活動はスムーズにいったのだと思います。
その後、転職先の税理士法人の勤務中に税理士登録をすることになるのですが、その際にはこのときの所長にも登録のための署名・捺印をしていただいたうえ、お祝いといって飲みに連れてってくださり、至らない点も多々あったのに…と本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。
今では同じ女性税理士として、目標にしたい税理士の1人です。ここで最初の実務経験を積むことが出来てよかったと思っています。


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この記事を書いたライター

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