今年1月に独立されたばかりの女性弁護士の伊藤 真樹子(いとう まきこ)先生にインタビューさせて頂きました。女性弁護士としての苦労や、喜びなどたくさん話して頂きました。また、弁護士とママを両立させている伊藤先生ならではのお話もあるので、弁護士資格を目指している方や仕事と家庭を両立させている女性の参考になればと思います。
※当記事は2017年の取材記事になります。
—今までのキャリアについて教えてください。
2006年に司法試験に合格しまして、司法研修所に入所しました。2008年に弁護士登録をして、東京東部法律事務所に入りました。そこでは、一般民事事件や中小企業法務、刑事事件等を中心に、500件以上の案件に携わりました。2009年から一年ごとに、日本弁護士連合会代議員、東京弁護士会常議員、常議員内入退会審査調査会に所属し、2016年12月に東京東部法律事務所を退所しました。そのまま1月に仙川総合法律事務所を開設して今に至ります。趣味は、海外旅行で最近はバリに行ってきました。プライベートでは、現在2人の子供がいまして、春に第3子を出産する予定です。
—弁護士を目指すことになったきっかけはなんだったのですか?
小学生の時に女性検事が主役のドラマを見て『カッコイイな~』と思ったのが始まりですかね。あと昔から負けず嫌いだったので、男の子に負けない武器が欲しいとなんとなく感じていて、資格を持って論理的に戦いたいと思っていたことも理由の一つですね。
—なるほど!それでしたら、なぜ検事ではなく弁護士にしたのですか?
親など周りの人から、性格的に組織で働くのは向いていないから弁護士のほうが向いているんじゃない?と言われて、確かに私はわがままだし組織はあまり向かないので弁護士のほうがいいかもと思ったからですかね(笑)
—司法試験は難関で有名ですが、受験勉強時代に意識されていたことはなんですか?
メンタル面としては、司法試験の受験期間に比べたら人生の中でそれ以上に辛いことはそうないぞ、と思っていいと思います。そしてその気持ちになるぐらい勉強することですね。私は弁護士になるまで5年間勉強しましたが、思い出すと今がすごく幸せだなぁと感じることができます(笑)。
テクニック面としては、とにかく基本が大事ということですね。
基本を100%にすることはすごく大変なことですが、受験勉強の最初から最後まで基本を大切にするべきだと思います。
—最初の新人の頃の働き方はどうでしたか?
案件がすごく多かったので、時間的にきつかったのは覚えていますね。
でも、なりたくてなったし、身に付けられるものは全て身に付けてやるという気持ちを持っていました。先輩の先生方と一緒に仕事をすることができるので常に学びながら日々を過ごしていました。
—どうして事務所設立の場所を地元の仙川にされたのですか?
ワークライフバランスの観点から職住近接がいいかなと思ったのがあります。子供もいるので子育てのしやすい環境が良いですしね。
あとは経営戦略として、都心で立ち上げるならそれなりに分野に特化しているだとか、特殊な経営方法じゃないとやっていくのが厳しいかなと考えました。
その反面、調布市としても弁護士事務所は少ないので地域に根差した支援ができると思いました。
—弁護士の仕事をしていてよかったことを教えてください
人と密に関わることができる仕事なので、お客様と関係を築いていけることはうれしいですね。もちろん案件が終わったあとにお客様に感謝していただけることはとても励みになります。
私が多く扱っているのは、離婚に関する案件なのですが、最初は悩んで悩んで暗い顔をしていた依頼者様が解決した後に晴れ晴れした表情をしていると、少しでも力になることができたと感じられるのでこの仕事をして良かったと感じますね。
—今後の目標をお聞かせください。
まだ立ち上げてから2ヶ月しか経っていないのでなんとも言えませんが、安定経営をしてこの地域の皆さんの持つ問題を解決していきたいですね。この春に3人目を出産する予定なので出産が終わったら本格的に目標を立てて動いていきます(笑)。
—最後に、受験生へのメッセージをお願いします。
あきらめずに努力できることが才能だと思うし、今勉強をしている子たちは孤独で本当に辛いはずだけど、人生にそうそうない経験だから目標に向かって頑張ってほしいです、心からそう思います。
この記事を最後まで読んでくださった皆様、いかがでしたでしょうか?
伊藤先生は、子育てをしながら事務所の代表弁護士として働いているとても忙しい方ですが、そんな毎日の中でワークライフバランスを大切にされている先生です。春の出産が無事にできることを願うばかりですね!
伊藤先生ありがとうございました!