去る2024年(令和6年)8月25日に実施された第56回社会保険労務士試験の合格者が発表されました。合格された皆様は、本当におめでとうございます!そしてお疲れ様でした!今回は合格発表に伴い、その結果や過去との比較、社労士資格取得までの流れなどを解説します。社労士試験合格者は増えたのでしょうか?
今年度の社労士試験は8月25日に実施され、10月2日に厚生労働省ホームページおよび社会保険労務士試験オフィシャルサイトにて合格者発表がされました。受験者数は43,174名、合格者数は2,974名という結果となり、合格率は6.9%でした。
第56回社会保険労務士試験の合格者の年齢別の内訳は下表の通りです。
年代 | 占有率 |
---|---|
20代以下 | 11.8% |
30代 | 32.5% |
40代 | 28.9% |
50代 | 19.2% |
60代以上 | 7.6% |
また最年少者は20歳、最高齢者は81歳でした。例年と大きな変動はありませんが、社労士資格を取ってキャリアアップを目指したい30~40代の割合が引き続き6割以上を占めています。
第56回社会保険労務士試験の合格者を男女別にみると男性61.1%、女性38.9%でした。昨年とほぼ同じ割合であるものの、女性の合格者数は過去最高を更新しています。これは、女性社労士の活躍の場が広がっている近況に伴っているといえそうです。
昨年の合格率6.4%であったので、6.9%であった今回は昨年比だと0.5ポイント高くなったということになります。ここ5年以上、合格率は上がった翌年は下がるという流れが続いていましたが、2015年~2017年以来の2年連続の上昇となりました。
受験者数や合格者数と併せて、昨年との比較は以下の通りです。
2024年(令和6年) | 2023年(令和5年) | 昨年からの増減 | |
---|---|---|---|
受験者数 | 43,174名 | 42,741名 | +433名 |
合格者数 | 2,974名 | 2,720名 | +254名 |
合格率 | 6.9% | 6.4% | +0.5pt |
直近10年の受験者数および合格者数は下表の通りに推移しております。
出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト
直近10年では、令和3年(2021年)の2,937名を抑えて最も多い合格者数となりました。受験者数の増加に加えて、合格率も上昇したことが大きな要因でしょう。
また合格率については2015年~2023年の過去9年で平均5.9%なので、平年よりはやや高めといえます。
合格者数の増減は年によってありますが、合格率は6%台~7%前半に落ち着いていきそうな状況です。
第56回社労士試験を受験された方は、厚生労働省ホームページおよび社会保険労務士試験オフィシャルサイトにて発表された合格者発表にて自身の受験番号を確認する必要があります。下記より、社会保険労務士試験オフィシャルサイトでの合格発表ページがご覧いただけます。
合格者受験番号一覧
なお、合格された方には合格証書・成績(結果)通知書・登録申請書が発送されます。通常、発表日から2週間程度までで送付されますが、今年は10月1日の新内閣発足に伴う厚生労働大臣の交代の影響で、10月下旬の送付が予定されています。
出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト│お知らせ
今回の社労士試験で合格された皆様、改めましておめでとうございます!合格後、正式に「社労士」として職務にあたるには、いくつかやらなければならないことがあります。社労士試験の突破を目指してきたならご存じの方も多いかとは思いますが、改めて確認しておきましょう。正式な登録が未完了の状態で社労士業務を行うと法律違反になることがありますので、注意が必要です!
社労士になるためには全国社会保険労務士会連合会の名簿に登録する必要がありますが、そのためには次のいずれかを満たす必要があります。
なお、合格発表までに社会保険労務士事務所などで実務経験を2年以上されている場合は、条件を満たしていることになります。また、実務経験は「労働社会保険諸法令」に関する実務経験を指すと、社会保険労務士法施行規則第1条の11にて定義されています。
上述の条件を満たすと全国社会保険労務士会連合会(連合会)の社労士名簿への登録ができるようになります。この登録が完了すると正式に社労士有資格者として仕事ができます。
2024年(令和6年度)第56回社会保険労務士試験を受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
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