人事職は、採用や教育、社内整備など、業務のすべてが人に関わるため、資格よりも人間力や実践的な能力が要求される職種だといわれています。とはいえ、職場づくりや人材活用につながる資格なども存在し、人事職において資格は全く役に立たないものではありません。本記事では、人事部門の転職に有利な資格やスキルについて解説します。
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人事部門に転職を考えた場合、資格の有無は必須ではありませんが、選考にプラスに働く資格ももちろんあります。以下、そんな8つの資格について見ていきましょう。
言わずと知れた国家資格である「社会保険労務士」
社労士は、本来であれば人事関連の書類の作成を請け負い独立開業できる資格ですが、開業せずに勤務社労士として企業の人事部門などに雇用されているケースも少なくありません。
勤務社労士については以下の記事でも解説しています。併せてぜひご一読ください。
社労士は大変な難関資格としても知名度が高い資格で、企業における人材に関する専門家として高い評価を得ています。人事や労務関係への転職を行う場合は、大変有利に働くことは間違いないでしょう。
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学生、求職者、在職者等を対象にキャリア形成や職業能力開発などに関する相談・助言(キャリアコンサルティング)を行う専門家として、2016年4月より、職業能力開発促進法に規定された国家資格であり、法律上の守秘義務・信用失墜行為の禁止義務が課されている名称独占資格です。
キャリア理論、労働政策や法令、カウンセリングの知識・スキルなどを習得することで企業内研修、人事制度、ダイバーシティ対策などといった人事担当業務に自信をもって取り組めるようになります。
働く人々と組織を支援するカウンセラーです。 心理学的手法を用いて働く人たちが抱える問題を、自らの力で解決できるように支援することを主たる業務としています。メンタルヘルス対策、キャリア形成、職場における人間関係開発・職場環境改善への支援を行います。
民間資格ですが、60 年の歴史と約70,000人の有資格者を輩出しており、企業以外でも医療、福祉、教育、司法の領域でも多くの産業カウンセラーがスキルを活かして活躍中です。
近年では、シニア産業カウンセラーを養成する「シニア養成講座」なども実施しています。
働く人たちの心の不調の未然防止と活力ある職場づくりを目指して、職場内での役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得するための検定試験です。
全国15都市での公開試験と共に、企業で開催される団体特別試験という2種類の受験方法があります。
社会的基盤として導入されたマイナンバー制度を良く理解し、特定個人情報を保護し、適正な取り扱いをするための検定試験です。
出典:マイナンバー実務検定
企業内の個人情報保護に関する資格のスタンダード。個人情報の保護について学べる資格です。マイナンバー実務検定とあわせて取得したいですね。
出典:個人情報保護士
労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を使用する事業場で法的に設置が義務付けられている、労働衛生に関する技術的事項を管理する担当が衛生管理者です。主な職務は、労働者の健康障害を防止するための作業環境管理、作業管理及び健康管理、労働衛生教育の実施、健康の保持増進措置など。
第一種と第二種があり、第一種衛生管理者免許を有する者は、すべての業種の事業場において衛生管理者となることができます。
第二種衛生管理者免許を有する者は、有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ、衛生管理者となることができます。
出典:衛生管理者
一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催し、LECが指定講習実施団体として実施する、人事総務部の知識及び実務能力に関する検定試験です。
1~3級まであり、担当者レベルから管理職レベルまで、幅広い層に対しての実務知識を身につけることができます。
出典:人事総務検定
人事部門の転職に役立つ資格をピックアップしてみましたが、資格は目的ではなく、あくまで補助的なものです。人事業務は同じように経験が大事と言われる経理業務などよりももっと実務の経験こそが必要な分野です。
もしあなたが人事部門を未経験でも転職を希望されるということであれば、資格取得の勉強と同時に未経験でも受け入れられやすい求人を探し、まずは1日でも早く経験を積むことが必要になるでしょう。
より良い条件での転職には、転職エージェントの活用もご検討ください。