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人事総務に必要な資格と働きがいの向上

HUPRO 編集部
人事総務に必要な資格と働きがいの向上

人事・総務に関する仕事は幅広いため、資格よりも経験が重視される傾向があります。しかし持っていると就職や転職をする際に有利に働いたり、キャリアアップのために役立ったりする資格ももちろんあります。今回は、人事、総務の仕事で役立つ資格5選を、資格取得後に行われる研修や講習も踏まえて解説していきます。

キャリアコンサルタント

一つ目に解説する資格は、キャリアコンサルタントです。転職が当たり前になりつつあるいま、キャリアコンサルタントに注目が集まっています。2016年より国家資格となったばかりの注目の資格です。
キャリアコンサルタントは、キャリアプランに迷っている方の悩みや課題にそったアドバイスを行い、手助けしてくれるスペシャリストです。
人材不足が叫ばれるいま、企業の財産であるヒトをより有効活用できるよう、社内研修制度の企画や運営などに力を入れる企業が増えています。
そのため、人材サービス企業のキャリアカウンセラーだけではなく、最近は人事・採用担当者の受験も増加しているようです。

衛生管理者

衛生管理者は、労働安全衛生法で定められている国家資格です。職場環境の整備や改善、社員の過重労働や労働災害に防止に資することを目的としています。総務職はもちろん、人事職に携わる方の基本的な資格となっています。
常時50人以上の労働者を使用している事業場では、労働者数に応じて一定数の衛生管理者を選任することが義務付けられています。
社員の健康管理は衛生管理者の重要な業務です。健康診断や健康チェックの実施はもちろん、近年ではメンタルヘルスチェックも重要な業務となっています。産業医と連携しながら、心身ともに健康な状態を維持できる職場環境へと整えていきます。

メンタルヘルスマネジメント

政府も労働者のメンタルヘルス対策を強化しており、2015年から労働者が50人以上いる事業場では、年に1度のストレスチェックの実施を義務付けられています。これにともない注目されるようになったのが、メンタルヘルスマネジメント検定です。
メンタルヘルスに関する知識や対処方法を習得することで、ご自身のメンタルヘルスと活気ある職場づくりに活かすことが目的です。職位や職種に合わせて3つのコースが選択でき、Ⅰ種(マスターコース)は、「メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務部門の役割」などが出題範囲となっています。ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識を含め、人事、総務に必要な知識が学習できます。

社会保険労務士

社会保険労務士は人事労務分野の専門家です。労働者の給与計算や申請書、帳簿書類などの作成にとどまりません。使用者と労働者の間に立ち、労務面から経営上の戦略を練ることも業務の一つです。
政府が進める働き方改革の施作の一つに「同一労働同一賃金」があります。これまで曖昧なままでも許容されてきた、正規労働者と非正規労働者の不合理な格差を解消することが求められています。これにより、労働基準法の趣旨や社内のルールである就業規則を踏まえ、労働者に賃金を提示する必要が出てきました。労働社会保険関係の法律の専門家として、社会保険労務士は重要な役割を担っています。
また年金相談などの業務など、社会保険の成熟に伴い注目度が高まっていますし、社会保険労務士には、この資格の取得者でなければ扱うことができない独占業務があります。よって、将来的に独立を考えている方が狙う資格でもあります。

資格試験合格後の研修

社会保険労務士の資格試験に合格したとしても、社会保険労務士として仕事をするには全国社会保険労務士会連合会へ登録しなければなりません。この連合会への登録には「労働社会保険諸法令事務について2年以上の実務経験」が必要です。
企業で人事、労務関連の業務をされている方はすぐに登録できるでしょうが、異業種からの転職を考えている方は経験がありません。その場合、「労働社会保険諸法令関係事務指定講習」の受講を経てから連合会に登録という流れになります。
メンタルヘルスマネジメントも、Ⅰ種合格者を対象に「Ⅰ種合格者フォーラム」が設置されています。またセミナーや交流会にも参加でき、合格後もスキルアップを図る仕組みがあります。
衛生管理者も衛生管理者能力向上を目的としてセミナーなどが開催されていますし、そしてキャリアコンサルタントも5年ごとに更新講習をはじめ、勉強会や交流会が実施され、情報交換や会員同士のネットワークの強化に活用されています。
このように資格や地域により差はありますが、講習会や勉強会が多く用意されているのです。

肩書きを超えた価値

資格試験に合格すれば、有資格者の合格者向けの講習や、その資格の合格者だけで構成する団体に所属することができます。その参加者と交流を深めることで、社内で過ごしているだけでは出会えていないであろう経歴の方とも知り合うことができるのです。
また難関資格になればなるほど、「いつか独立できる」と思えるようになります。そして困難な仕事をしなければならなくなったときにも、「いい経験ができる」と前向きに捉えることができるようになります。このように自分の人生を豊かにするために、たくさんの選択肢を持つことができるようになる利点があります。このような心理的なサポートが得られることは、資格という肩書きだけでない目に見えない価値があります。

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この記事を書いたライター

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