士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

【2022年6月試験反映】日商簿記検定1~3級の受験者数

HUPRO 編集部
【2022年6月試験反映】日商簿記検定1~3級の受験者数

資格の王道ともいえる日商簿記検定。近年出題範囲の改定により、難易度が上がったと言われており、その資格の重要性はますます高まっています。本記事では、日商簿記検定の各級について、2022年6月の試験までの結果を反映した受験者数と合格者数の推移などについてまとめました。簿記検定を受験予定の方は是非ご覧ください。

簿記1級

出典:日本商工会議所:簿記検定受験者データ

簿記1級の試験は毎年2回、6・11月に行われます。受験者数は7,000名前後~9,000名前後で毎年推移しています。
また合格率は10%前後といわれていますが、ここ3年は6~13%前後で推移しています。

近年受験者数が増加傾向にある

2022年6月試験では受験者が約8900名、その一個前の2021年11月試験では約9200名と過去5年の中で最高の受験者数となっていました。

2018年度は2017年度の反動か合格率アップ

2018年度は受験者数は7,501名・7,588名とほぼ同じで横ばいだったのですが、合格率は13.4%と9.0%と明暗を分けました。合格者数は400名もの開きが出る結果となりました。

2020年度6月試験はコロナ禍の影響で中止に

2020年度6月試験はコロナウイルスの流行により中止となってしまいました。その影響としてその次の2020年度11月試験では受験者数も増加し、おうち時間が増えて勉強時間を多く確保できた人が増えたためか合格率も高めとなりました。

簿記検定1級については、合格率をある程度操作しているとも言われていますが、あまりにも難易度が高まりすぎると、実益というよりも資格のための試験になってしまいますので、このまま安定してくれると良いのですが……

参考:日商簿記検定1級

簿記2級

出典:日本商工会議所:簿記検定受験者データ

次は簿記2級についてです。数ある検定試験の中で最もメジャーでもある簿記2級ですが、試験範囲の改定の影響を最も大きく受け、難易度は一気にアップしました。
元々の合格率は25%前後と言われていたのですが、2018年には合格率が半分近くも下落し15%ほどに。2019年・2020年には回復傾向にありますが、151回と153回の難問が話題を呼びました。

2018年度は難易度アップにより受験者数・合格率共に変動

出題範囲の改定により、傾向を探るのが難しかったため、受験者の方はかなり苦労されたのではないでしょうか。受験者数は6月にはここ数年で最低の38,352名と40,000人を割り込み、合格率も15.6%と前年のほぼ半分に下落しました。

2019年度は対策を積めてきた?受験者数・合格率は回復の兆し

第151回の試験の衝撃からか、2019年6月の第152回試験では受験者数が41995名と8000人近くもダウン。しかし、合格率は25%台を回復しました。

2019年11月の第153回試験では、151回の試験を彷彿とさせる、歴代一の難問が出た話題になりましたが、結果的には27.1%の合格率となっています。つまり、難問・奇問が出題されたとしても、それ以外の問題を確実にクリアした人は合格しているということです。

関連記事:歴代一難しい難問が!プロもびっくりの第153回日商簿記2級

過去最低の合格率となった2021年2月の第157回試験

2021年2月の第157回試験では合格率が8.6%と10%を割る結果となりました。
商業簿記で製造業の決算業務の内容が出題されてやらなければいけないことが多かったりと、難易度が高かったようです。
しかし次回の第158回試験では合格率は20%代に戻り、以降も急落してはいません。

簿記2級はかつては一夜漬けで取得するなどの猛者もいましたが、現在ではきちんと学習計画を積んで、対策を立てるべき資格にレベルアップしています。

参考:日商簿記検定2級

簿記3級

出典:日本商工会議所:簿記検定受験者データ

続いて簿記3級です。受験者数は35,000~45,000名あたりで推移しています。年に3回受験できるので、年間では12万~15万人ほどが受験しているということに。驚異的な数字です。合格率は40%~50%台と比較的合格しやすい検定試験ですが、2019年に出題範囲の改定が行われており、こちらも難易度がアップしています。

2018年度は受験者アップで合格率ダウン

簿記検定3級自体が11月に受験者数が多く、その分合格率が低いという傾向がここ数年みられますが、2018年も11月が88,774名と受験者数が最も多かったにもかかわらず、合格者数は35,189名と前後の回に比べて低くなっています。

2019年度は出題範囲の改定が行われ受験者数がダウン

2019年6月試験は、3級の出題範囲が改定された初回の試験。様子見のためか、受験者数も72,435名とここ数年の中では一番少なくなりました。しかしながらちゃんと勉強した方が挑まれたのでしょう。合格率は56.1%とここ数年で一番高かったのが特徴です。
直近の11月試験では受験者数が8万人を回復しましたが、例年の傾向通り合格率が低く、43.1%と前回よりも13%もダウンしています。

参考:日商簿記検定3級

かつては初心者でも3級ではなく2級から受験しても良いようにいわれていましたが、簿記2級の難易度アップにより、登竜門としては3級がふさわしい状況になっているのは確実です。簿記の基礎を身につけたい方は、3級からのチャレンジをおすすめします。

簿記二級と三級はネット受験がいつでも可能

2020年2月から簿記二級と三級ではネット受験が可能となりました。これにより年2・3回のチャンスだけではなく、いつでも受験ができるようになりました。
ちなみに簿記一級に関してはネット受験が出来ず、ペーパー試験のみとなっています。

関連記事ご紹介

ヒュープロマガジンでは、簿記についての記事を多数公開しています。併せてぜひご一読ください。

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:資格試験

おすすめの記事