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BATICは転職の際に有利に働くのか?|経理の転職事情

HUPRO 編集部
BATICは転職の際に有利に働くのか?|経理の転職事情

BATIC検定をご存知でしょうか。IFRS適用の日本企業年々増え、国際会計基準についての知識を求められるケースが増えています。そんな状況でいま徐々に注目されているBATICについて、転職の際にどのように活かせるのか、他の資格と比較しながら解説してきます。
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BATICとは

まずBATICとは、国際会計基準による会計スキルとビジネス英語レベルを測る国際会計検定のことです。東京商工会議所が主催していて、7月の12月の年2回行なっています。

出題は全て英語で行われ、合否判定ではなく、TOEICのように点数表示で結果が出ます。
試験の構成はSubject 1とSubject 2に分かれており、Subject 1の科目が英文簿記で、Subject 2の科目が国際会計理論となり、形式はどちらもマークシート方式と記述式の両方となります。
Subject 1は必須科目で所要時間1時間30分の400点満点で行われ、Subject 2は任意科目で所要時間2時間30分の600点満点、2つ合わせて合計1000点満点の試験です。

そして、スコアに応じて下記の4つの称号が与えられます。

・880~1000点 / コントローラーレベル
国際会計理論と国際的基準(国際財務報告基準<IFRS>)を理解し、国際的基準での財務諸表の作成、分析及び国内基準からの組替えができる。会計手続き、会計方針の策定とその推進ができる。

・700~879点 / アカウンティングマネジャーレベル
国際会計理論と国際的基準(国際財務報告基準<IFRS>)の基本的な部分を理解している。月次及び年度の会計報告ができる。適切な決算修正仕訳、精算表、基本的な財務諸表の作成ができる。

・320~699点 / アカウンタントレベル
ブックキーパーに対する簡単な指示、英語による会計帳簿の記帳及び管理ができる。

・200~319点 / ブックキーパーレベル
基本的な会計取引を英語で理解できる。

参考:BATIC(国際会計検定)® > 検定詳細情報 > スコアと称号|東京商工会議所HP

BATICは転職の際に外資系企業へのアピールに繋がるほか、日本企業でもIFRSを導入する会社が年々増えていることから、まだ認知度はそこまで高くないですが、年々注目度が増しています。

BATICを活かした転職

BATICの点数をある程度持っていると、それに応じた英語力と国際会計基準に関する知識を有していることを証明できます。

たまに「BATICは知名度が低いから転職には意味無い」と言う方もいますが、そんなことはありません。
BATICが一番転職で有利に働くのは、大手グローバル企業での経理職を希望する場合で、まだまだ世間の知名度は低いですが、採用担当者では知っている人がほとんどですので、BATCである程度の点数を持っていると選考を有利に進めることができます。

また、転職だけでなく経理未経験から経理職に社内異動を希望する際にも有効に働きます。
実際に社内の異動で簿記2級を持っていただけでは上司の説得ができずに経理部に異動できなかったが、簿記に加えBATICである程度の得点を取ったことで、経理部に異動できたというケースも聞きます。特にグローバル企業や海外進出に積極的な企業であれば、BATICに対してプラスの評価につながることが多いでしょう。

いま企業側で需要が増えている英語スキルと国際会計基準が一気に学べ、また、点数表示のためスキルアップを実感しながら継続して勉強を続けられるという点も、非常に効率が良いものであると言えます。

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BATICを活かした転職

他の資格と比較した場合

経理として代表的な資格として誰もが挙げるのが簿記ですが、もし経理職で簿記を持っていない場合は、BATICの前に簿記2級を取得する方が良いでしょう。
BATICのSubject1が簿記2級レベル、Subject2では簿記1.2級レベルが目安となるため、簿記2級を事前に取得しているとBATICの試験勉強も一気に始めやすくなります

簿記3級では持っていても転職時にあまり有利に働かず、簿記1級となると一気にハードルが高くなり時間も要しますが、簿記2級は最近難易度が若干上がってきているものの、ある程度勉強すれば割と簡単に合格することができるのでオススメです。

また、BATICを採用の歓迎条件として入れている場合は、経理の実務経験が3〜5年ある人の採用を前提としている募集が多く、もし経理未経験で経理職を希望する場合は、まずは簿記2級を取得して経理の実務経験を積んだ上でBATICに挑まれるのが良いでしょう

次に、USCPAと比較してみます。USCPAは米国公認会計士の資格試験ですので、もちろん国際会計基準については専門となり、合格すれば海外で公認会計士として働くことができます。ただし、受験料が高いのと、合格のためにはかなり勉強が必要で独学ではなかなか難しくそれなりに時間も必要になってきますので、転職の際に活かせる、もしくはスキルアップ程度として考えるならば、BATICの方が総合的に判断して良いでしょう。

まとめ

以上、BATIC検定について解説してきましたが、もし経理職の方で、まだあまりBATICについて知らなかったという人は、ぜひ一度ご自身でも自分のキャリアプランに活かすことができないか調べてみると良いでしょう。
また、IFRS適用企業は年々右肩上がりで伸びてきており、それに伴いグローバル会計基準を必要とする企業も増え、これからは英語もできて国際会計基準を理解している経理担当者がより一層求められるようになります。
転職含め、今後のキャリアプランを考える際は、ぜひBATICについても頭に入れておくと良いでしょう。

関連記事:BATIC(バティック:国際会計検定)を取得するメリットは?

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