出だしから失礼しました。会社には営業や人事、総務など様々な部署がありますが、その中でも経理は独特のカラーがある印象です。他の職種との異動が少ないですしね。そしてこの経理、いわゆる「あるある」が多い部署だと思います。会社は違えども経理という組織やそこに所属する人々は共通する特徴があるようです。今回は筆者のこれまでの経験を振り返り、経理あるあるを10個選んでみました。
皆様方はいくつあてはまりますか?
(1)名刺が減らない
経理部が社外の方と関わる機会といえば、監査法人か税理士事務所、あとは会計回りのシステム会社くらいかと思います。バックオフィスの中でも特に名刺交換をする機会の少ない部署ですよね。
名刺を使い切る前に社内の組織変更があって、古い名刺がどんどんたまっていく、なんてパターンもあるのではないでしょうか。
(2)GWは休めない
やはり日本で1番多いのは3月決算です。すなわち決算作業のピークがだいたい4月末前後になるわけです。そのためGWも休みを繋げて伸ばすことなど夢のまた夢、暦通り休めない方が当たり前といった状況かと思います。われら経理は繁忙期がはっきりしている季節労働者ですよね。
(3)コンマのない他部署資料にイライラ
他部署からのメールやプレゼン資料でコンマ「,」がされていないことはたまにあるかと思います。「10000円」などです。ただし我々経理部はその表示が気持ち悪くてなりません。中身の検討に入る前にコンマを入れさせてくれ、と言いたくなることでしょう。派生版として、1枚の資料で百万円単位と億円単位が混在していたりすると、これもまた統一したくなるかと思います。
(4)エクセル強制終了の悪夢
経理部が作成・管理する資料は大量のデータを加工したりするものが多いです。エクセル1ブックなのに10MB超えの大作になることもあるかもしれません。(筆者が見た最大級のものは約50MBです)
そうすると怖いのはデータが保存されないことです。しばらく上書き保存せず作業に集中してしたら、PCに負担がかかり文字通り画面が白くなって強制終了、復元したら半日前のデータのまま、という事故は必ず1度は通る道なのではないでしょうか。
(5)部に1人はいる経理職人
近年は変わりつつありますが、経理部と言えばゼネラリスト志向ではなく、典型的なスペシャリスト育成部署だったようです。初任からずっと経理部という方も珍しくなく、その中でも特にある一分野をずっと担当し続けている方が会社に1人はいるものです。「固定資産一筋20年」のような。思い入れやこだわりの強い、まさに職人ですよね。
(6)休日出勤の私服でファッションチェック
GWもそうですが、経理部は繁忙期がはっきりしているということで休日出勤もそれなりにあるかと思います。
多くの方が私服で出社されるわけで、プライベートの嗜好が垣間見えたりしますよね。スーツが決まっている先輩が意外にだらしない私服だったり、無口な同僚がゴスロリ風の格好だったり。筆者含め男性の場合はたいてい私服になるとポイント下がる気がします。
(7)深夜のハイテンション
繁忙期も後半に入るとタクシー帰りや10連勤なんてこともあるでしょう。みなさん疲れているはずなのに、深夜になるにつれ逆にハイテンションになったりしませんか?特に他部署や上司が退社して、作業者数人残っているようなタイミング。筆者はアカウンターズハイと勝手に名付けました。
(8)交際費パトロール
経理部員は当然会計システムに精通しており、アクセス権も広いです。チェック半分、興味半分で他部署の伝票詳細を確認したりすることもあるでしょう。社内交際費が一番多額の部署はどこか、どういうお店に行っているか、伝票の摘要や証憑である程度見えたりしますよね。これをある会社では交際費パトロールと呼んでいました。業務といえるかはきわどいラインです。
(9)電卓談義
経理部員の神器の一つ「電卓」。カシオ、シャープ、キヤノンあたりがメジャーですね。まさに経理でないと興味がないことかもしれませんが、微妙にボタンの配置が違いますよね。経理に配属になるとまず電卓を買い、故障もほぼないのでずっと使い続けるわけです。そりゃ愛着もわくということで、電卓談義が花開くこともあろうかと思います。筆者は会計士試験受験生時代からシャープ一筋です。白いシンプルな相棒です。
(10)家計の決算
筆者の知り合いにかつていました。逆のあるあるとして経理ほど自分の家の家計は「ザル」なこともありますが、一線を越えたプロ経理ともなると、家計を緻密に記録します。入出金を管理するだけでなく、勘定科目を考え、暦年単位で家計の決算を行います。自己満足のためにやっているという点で個人事業主の感覚とも違います。きわめて意識の高い私生活ですね。筆者は「ザル」側です。
0-4個:通常のビジネスパーソンです。まだ経理に染まってはいません。
5-8個:1人前の経理パーソンです。プロ目指して濃度を上げてください。
9-10個:プロ経理を名乗って下さい。おめでとうございます。
いかがでしょうか。経理は多かれ少なかれ似た特徴があると思うので、話のネタになるかもしれませんね。