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税理士の投資ファンド転職がオススメな理由!

HUPRO 編集部
税理士の投資ファンド転職がオススメな理由!

昨今、税理士業界は税理士数が多く、飽和状態と言われており、事務所を個人で経営したり、税理士事務所へ就職するのが厳しい時代のようです。そんな中で専門知識を活かして転職を考えている方も多いのではないでしょうか。ただ、一般企業に転職しても、専門性が活かせるとは限りませんし、給与も下がるかもしれません。今回はそんな税理士の方が高収入を維持しつつ、専門知識を活かせる転職先として、投資ファンドを紹介します。

投資ファンドとは?

投資ファンドは金融系の業種で、主に、出資者から資金を募って、今後成長しそうな会社の株式に投資を行なったり、金融商品への投資を行います。
なお、投資ファンドには様々な種類があり、企業経営に参画して企業価値を高める「PEファンド」や未上場の会社に投資しハイリターンを狙う「ベンチャーキャピタル」「バイアウトファンド」などがあります。
例えば、「ベンチャーキャピタル」では、未上場の会社へ先行して投資を行い、投資先の会社が上場するなど、株式価値が高まったタイミングで株式の売却を行い、利益を得て出資者へ分配を行います。当然、全ての投資先が成長するわけではありませんので、投資ファンドの選択次第では損を被る可能性もある大変厳しい業種です。

投資ファンドにおける税理士の仕事とは?

投資ファンドにおける仕事を大別すると、

①投資案件選定、評価〜経営改善〜売却までの実務
②投資ファンド自体の決算、開示業務

があります。

上記のいずれにも専門的な会計や税務の知識が必要になります。
例えば投資ファンドが投資先を選定する場合、投資先のP/L、B/S、C/F等の財務諸表や市場成長率から投資先の時価評価を行い、そもそも投資先として適格かを判別しなければなりせん。また、投資ファンドは一般的な企業と異なり、特有の会計処理を適用しなければいけないため、一般的な簿記の知識を持っているだけでは、スムーズに処理できません。その点、税理士であれば、専門的な会計知識を前提として保有しているため、上記の業務に違和感なく就業できます。

税理士が投資ファンドに転職するメリットは?

①専門性を活かせる/成長させられる

税理士資格を保有していたとしても、クライアントが製造業の中小企業だけだったとしたら、会計、税務の知識も製造業の知識限定になってしまい、今後のキャリア的にも選択肢を狭めてしまいます。その点投資ファンドは多種多様な投資先を評価し、投資するため、様々な専門知識に触れることができます。

②高収入を獲得するチャンスがある

投資ファンドを運営する方の報酬は平均して700万円から1,600万円程度と言われています。これは、メンバークラスの方からファンドマネージャーと呼ばれる方までの平均値です。仮に投資が上手く運べば平均値以上の報酬を稼ぐことができるとも言われています。
一方で税理士の方の1クライアントあたりの月額顧問料が、記帳代行から確定申告も含めて20万円程度と考えると安定して平均1,000万円程度の年収を稼ぐことができるのはとても理想的な職場と言えます。

③アドバイザリーとしての能力の親和性が高い

投資ファンドによっては、投資先企業の企業価値を高めるため経営に参画することもあります。税理士の方は、会計処理、決算申告だけでなく、管理会計の手法(予実分析や販管費削減施策)を用いて、普段からクライアントの経営をモニタリング、改善しているため、投資ファンドの業務と非常に親和性が高いことから、アドバイザリーとしての能力を遺憾なく発揮できます。

④ベンチャー企業のCFOとして再転職も可能

投資ファンドに在籍し、業務をこなすということは、出資、上場のタイミングに数多く触れるということでもあります。
また、多種多様な業種が関係する職種でもあるため、人脈も広がることから、
・IPOに必要な知識
・豊富な人脈
を一気に手に入れることも出来ます。
ベンチャー企業では、IPOを目標にしている会社も多く、上記のようなノウハウを持っている人材は非常に好まれます。

税理士が投資ファンドに転職するデメリットは?

①投資が上手くいかないこともある

投資ファンドも通常の会社と一緒で、投資が上手くいかない場合、潰れる可能性もあります。その場合、また新たに転職先を探さなければいけないリスクもあります。

②能力によって年収が決まってしまう

投資ファンドは結果が全ての世界なので、資格や年齢にかかわらず、結果を出せない人にはそれ相応の給与しか支給されません。転職を考える際には、目的の投資ファンドに関わる業種や会計処理などしっかりと事前学習をし、入社後も研鑽を重ねる必要があります。

まとめ

投資ファンドは、投資先の決定や評価、経営改善をおこなったり、投資ファンド自体の会計処理は特殊であるため、税理士にとって専門性をフルに活用できて、かつ能力次第で高収入を稼げる、理想的な職場と言えます。一方で投資自体が失敗してしまったり、投資ファンドに入って実力が伴わないと評価が下がり、年収も下がってしまう可能性があったりといったデメリットもありますので、税理士の方は上記の記事を参考により良い転職を選択してください。

投資ファンドの年収や業務内容について詳しくまとめた記事が下記になります。よろしければご覧ください。

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この記事を書いたライター

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