この厳しい就職状況の中で、若手弁護士が生き延びる術はあるのでしょうか。今回の記事では、弁護士事務所に就職できなかった若手弁護士にとって生き残る術をご紹介します。
法律事務所に就職はできない若手が法律事務所に弁護士として登録してもらうという例があります。つまり給与はもらわず事務所賃料などを少し払って、事務所所属の弁護士と同じように活動させてもらうのです。独立している弁護士という扱いなので、給与は完全自己報酬制です。
日本の地方にはまだ弁護士があまりいない地域がけっこうあります。しかし、そういった地域にも弁護士に依頼したい案件は生じますよね。そうなると、そこに住んでいる方たちは案件が生じるたびにわざわざ近くの弁護士がいるところまで出なければなりませんでした。毎回足を運ぶのはけっこう手間ですよね。そして、その町の弁護士も大忙しでいつでも対応できる状態にあるとは限りません。
こういう状態のところには若手ベテランを問わずに、「弁護士」がとても必要とされています。
大手の手が伸びておらず、住民からの「需要」もある地方での開業が、いま若手弁護士にとって最も現実的な選択肢の一つだといわれています。
今や弁護士という肩書だけでは人が集まらないという事実があります。そんな中成功している若手はビジネスパーソンとしての実力でのし上がっているようです。彼らは積極的にマーケティングを学び、営業に力を注ぎます。また一度集まった顧客を逃さず、さらに口コミなどで人を集めるためにサービスの徹底した質の高さにこだわります。こうして営業力で集めた依頼者からの信用を集め、人脈を育んでいくのです。今はもう弁護士資格を持っているだけで仕事が来る時代ではなくなってきています。弁護士資格にさらに付加価値をつけなければ、顧客は獲得できません。自分でセールスポイントを見つけて付加価値をつけていくとどこからも求められる弁護士になるでしょう。
弁護士とはとても出費のかさむ職業です。弁護士会費は非常に高く、他の弁護士との交際費なども馬鹿になりません。一つ一つの依頼に対する報酬は高額ですが、依頼は解決するまで報酬が出る約束もありません。また、弁護士として独立するには非常にお金がかかります。事務所賃料などは勿論、電気代、電話代など事務所を持つだけで出費があるのです。さらに事業が少し拡大すれば事務員やアルバイトスタッフへの給与も払わなくてはなりません。弁護士は高給取りのイメージがとても強いですが、それと同時に出費が大変かさむ職業でもあります。
しかし、いくら競争率が激化し「稼げない、仕事がない」職業だと叫ばれても、弁護士は社会にとって欠かせない存在です。ヒュープロは司法試験に挑戦される皆様、司法修習中の皆さま、そして既に弁護士として活躍されている皆様を心から応援しています!
関連記事