【2026年・第76回】税理士試験の合格ボーダーラインとは?!

国税庁が定めている合格基準は「各科目60%以上の得点」とされています。「実際は何点必要なの?」と疑問に思う方も多いと思います。
そこで本記事では、令和8年度(第76回)税理士試験の合格ボーダーラインについて、大手予備校の最新予想データをもとに分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
税理士試験の合格ボーダーラインとは?
税理士試験は1科目ずつ受験できる「科目合格制」をとっており、公式には各科目とも満点の60%を得点することが合格条件とされています。
ただし、実際の採点基準や配点は非公開となっており、実質的には受験生同士の得点状況に左右される「相対評価」の仕組みがあると言われています。
そのため、問題の難易度にもよって、合格ボーダーラインは毎年変動します。
大手予備校5校の予想ボーダーライン一覧(令和8年度)
実際のところ何点取れば合格なのでしょうか。
以下は、大手予備校5校の予想ボーダーラインを一覧表にしたものです。
| 科目 | TAC | 大原 | ネットスクール | 東京CPA | LEC |
|---|---|---|---|---|---|
| 簿記論 | 54点 | 51点前後 | 58点 | 55点 | 56点~58点 |
| 財務諸表論 | 67~73点 | 65点前後 | 62点〜64点 | 65点 | 63点~66点 |
| 法人税法 | 60点程度 | 57点前後 | 62点〜72点 | 61点 | 53点 |
| 所得税法 | 58点前後 | 61点前後 | - | 8/8公開 | 8/12公開 |
| 相続税法 | 67点程度 | 70点前後 | 70点前後 | 69点 | - |
| 消費税法 | 63点前後 | - | 65点 | 63点前後 | 8/10公開 |
| 酒税法 | 78点 | 81点 | - | - | - |
| 国税徴収法 | - | 72点 | 順次公開 | - | - |
| 住民税 | - | 68点前後 | - | - | - |
| 固定資産税 | - | 74点 | - | - | - |
| 事業税 | - | 8/8公開 | - | - | - |
国税庁が発表する正式な合格基準・合格ラインとは異なりますので、あくまで自己採点時の目安としてご活用ください。
令和8年度 試験ボーダーラインの傾向と考察
予想ボーダーラインの一覧から、各科目の難易度や得点構造の特徴が見えてきます。
1. ボーダーが低めの難関型科目(例:簿記論、法人税法)
「簿記論」のボーダーラインは50点台前半〜半ばとなっており、100点満点中およそ半分程度の得点でも合格圏内に入る難易度の高さであったことが窺えます。こうした科目では、難問に時間を取られず、「解ける基礎問題を確実に取る」ことが合否の分かれ目となります。
2. ボーダーが高めの高得点型科目(例:酒税法、固定資産税)
「酒税法」(78〜81点)や「固定資産税」(74点)などのミニ税法科目は、ボーダーラインが非常に高く設定されています。問題自体が比較的アプローチしやすい分、イージーミスが命取りになる高得点勝負となるのが特徴です。
3. 差がつきやすいバランス型科目(例:財務諸表論、相続税法)
「財務諸表論」や「相続税法」は、ボーダーラインが60点台後半〜70点前後に集中しています。理論と計算のバランスが求められ、受験生同士でしっかり差がつく難易度設定になっていると言えます。
税理士試験の概要
令和8年度税理士試験の日程
令和7年度の税理士試験は、2026年8月4日(火)から8月6日(木)までの3日間で実施される予定です。
試験科目と時間割
税理士試験は各科目120分の試験時間で実施されます。
- 【1日目】簿記論、財務諸表論、消費税法/酒税法
- 【2日目】法人税法、相続税法、所得税法
- 【3日目】国税徴収法、固定資産税、住民税/事業税
受験科目に応じて、どの日に試験会場に行く必要があるかを確認しておきましょう。
受験資格
税理士試験を受験するためには受験資格が必要となります。ただ、例外として「簿記論」および「財務諸表論」は受験資格がいらず、だれでも受けることができます。
主な受験資格
(1)学識による受験資格
- ・ 大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
- ・ 大学3年次以上で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上含む62単位以上を取得した者
- ・ 一定の専修学校の専門課程(※2)を修了した者で、社会科学に属する科目(※1)を1科目以上履修した者
- ・ 司法試験合格者
- ・ 公認会計士試験の短答式試験に合格した者
(2)資格による受験資格
- ・ 日商簿記検定1級合格者
- ・ 全経簿記検定上級合格者
(3)職歴による受験資格
- ・ 法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
- ・ 銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
- ・ 税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者
受験資格の認定
次に掲げるような方については、あらかじめ国税審議会の個別認定を受けることにより、受験資格が認められる場合があります。
- (1) 海外の大学を社会科学に属する科目を履修した上で卒業した者について、日本の大学等の卒業者と同等であると認められる場合
- (2) 商工会・青色申告会のおける記帳指導事務に2年以上従事した者
税理士試験の合格率について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
税理士試験の合格率【過去分】
令和8年度(第76回)の税理士試験の合格発表は実施前のため、参考までに令和7年度の合格発表データを見ていいきましょう。
令和7年度の税理士試験合格者数は7,847人で、合格率は21.6%でした。
科目ごとの合格率は下記のとおりです。
ご提示いただいたフォーマットに合わせて修正したHTMLです。以下のコードをコピーしてご使用ください。
| 科目 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
|---|---|---|---|
| 簿記論 | 18,466 | 2,058 | 11.1 |
| 財務諸表論 | 15,629 | 4,980 | 31.9 |
| 所得税法 | 1,120 | 146 | 13.0 |
| 法人税法 | 3,606 | 488 | 13.5 |
| 相続税法 | 2,413 | 333 | 13.8 |
| 消費税法 | 7,064 | 712 | 10.1 |
| 酒税法 | 590 | 72 | 12.2 |
| 国税徴収法 | 1,671 | 231 | 13.8 |
| 住民税 | 439 | 78 | 17.8 |
| 事業税 | 310 | 38 | 12.3 |
| 固定資産税 | 928 | 144 | 15.5 |
| 合計 | 52,236 | 9,280 | 17.8 |
7年度の試験では、財務諸表論の合格率が32%弱と圧倒的に高かったことが分かります。
一方、合格率が高かった財務諸表論の受験者数がかなり多いこともあり、他科目の合格率はほとんどが平均以下でした。
11.1%だった簿記論と10.1%だった消費税法は、中でも合格率が低い科目でした。簿記論と財務諸表論は難易度が反比例する傾向にあるため、財務諸表論が合格しやすかった分、簿記論の合格率が低かったと見られます。
税理士試験合格のためのポイント
受験科目の選択
税理士試験は11科目のうち、受験者が5科目を選択できる選択制の試験制度です。選択科目にはルールやNGな組み合わせがあります。
| カテゴリ | 分野 | 科目 | 科目属性 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| A | 会計学 | 簿記論、財務諸表論 | 必須科目 | 2科目とも選択が必須の科目 |
| B | 税法 | 法人税法、所得税法 | 選択必須科目 | いずれか1科目は選択必須 |
| C | 税法 | 相続税法、国税徴収法、固定資産税 | 選択科目 | 2科目まで選択可能 |
| D | ミニ税法 | 消費税法または酒税法、住民税または事業税 | 限定選択科目 | 消費税法or酒税法、住民税or事業税はどちらか1科目のみ受験可能 |
受験科目は「簿記路」「財務諸表論」が選択必須、Bカテゴリから1科目、C・Dカテゴリから任意の科目数を選択する必要があります。Dカテゴリは科目選択の組み合わせが限定されているため、注意が必要です。例えば、消費税法と酒税法はいずれか1科目だけの限定選択科目なので、2つを組み合わせて選択することはできません。
おすすめの科目選択の組み合わせ
まず大前提として、税理士試験において「受かりやすい科目」はありません。
しかし、税理士試験の科目選択でもっとも王道といえる組み合わせは、「簿記論」「財務諸表論」「法人税法」「消費税法」「相続税法」です。これらの科目は、実務での汎用性があり、幅広い税務に対応できるからです。また、各科目の学習内容が相互に関連しあうため、学習計画を立てやすいという利点もあります。
計算問題と理論問題の偏りをなくす
税理士試験には「計算問題」と「理論問題」があります。計算問題はその名の通り、計算によって答えを導き出す問題で、国税徴収法を除くすべての科目で出題されます。ちなみに必須科目である簿記論は計算問題が100%です。また、理論問題は受験科目の規則や税法条例を理解・暗記する必要があります。これは簿記論を除くすべての科目で出題されます。計算問題と理論問題で得意不得意があると思いますが、得意な方ばかりに取り組んでいると片方が手薄になり、不合格に繋がります。どちらの問題もバランスよく勉強することが重要です。
過去問を活用する
税理士試験直前期には過去問の活用がオススメです。これまで蓄えてきた知識を確認するために過去問は必要不可欠です。まず過去問を解くことで、実際の試験を想定して時間配分や解答順を考えることができます。試験で高得点を狙うには、時間配分や解答順が重要になります。実際の試験と同じ時間内で過去問を解けば、時間をかけるべき問題や先に解いた方が良い問題などが判断できるようになるでしょう。また、インプットした情報をアウトプットすることによって、覚えた内容が実践的な知識として定着します。
まとめ
税理士試験の合格ボーダーラインは、問題の難易度や受験生の特典状況によって変化します。
まずは自分が受験した科目の予想ボーダーラインをチェックし、自己採点の目安としてぜひ活用してみてください。
自己採点の際は、以下の解答速報の記事が参考になります。
また、これから受験科目を決める方は、ボーダーの高さだけでなく「自分の目指すキャリアや実務で役立つか」という視点も考慮して科目を選ぶことが大切です。
税理士試験は長丁場の戦いとなりますが、官報合格を果たせば一生ものの強力な資格となります。
合格を目指して着実に歩みを進めていきましょう!
税理士試験後のキャリア・転職をお考えの方は以下の記事も参考にしてみてください。
この記事を書いたライター
HUPRO 編集部
HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。







