国家資格の一つである司法書士。どのような業務内容か知っている方は少ないのではないでしょうか?今回はあまり知られていない司法書士の業務内容をご紹介します。専門用語が多いのですが一つ一つ丁寧に説明していきます。
登記とは法務局に対し所有するものを申請し、登録してその証拠を記録するものです。例えば不動産登記では、法務局保管の不動産記録に変更が生じた場合や、所有する不動産が新たに増えた場合などに行います。つまり土地や建物の名義変更です。土地に関しては、所在地番、宅地、面積、田畑なのか、担保や借地の権利はあるのかなど細かく記録します。不動産登記以外にも会社の登記、商号の登記や後見人の登記などがあります。
供託とはお金を払わなければならない状態であるにも関わらず、相手が受け取らない、払う相手がわからない、または存在しないといった場合に代わりに国にお金を預けることをいいます。国が代理でお金を受け取ることで、そのお金を払ったという証明になるのです。
司法書士はこうした登記や供託手続きを代理で行うことができます。登記をきちんと済ませていないと、他人が権利を主張してきたときに敗訴にできないためとても重要なことです。またお金を払わなければならないのは確実であるのに、相手に受け取ってもらえないからと放置をしていると自身に不利な状況に陥る可能性が大いにあります。本来お金を受け取るはずだった側の人間が裁判などで突然「お金を支払ってもらっていない」などとして訴えてくる可能性があるからです。そのため供託という制度も自分がきちんと払いましたよということを示すためにもとても重要となってきます。
(地方)法務局に提出する書類の作成も司法書士の仕事の一つです。他にも(地方)法務局長に対する登記または供託手続きも行うことができます。さらに時には裁判所や検察庁に提出する書類を作成したりします。こういったもの全ての相談に乗るのも、また司法書士の役割です。