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営業キャッシュフロー・マージンとは?目安の見方や重要性について解説!

HUPRO 編集部
営業キャッシュフロー・マージンとは?目安の見方や重要性について解説!

株式投資などで良く見かける「営業キャッシュフロー・マージン」という言葉。
本記事では、営業キャッシュフロー・マージンについて、その求め方や目安、よく比較される営業利益率との違いについて解説します。

営業キャッシュフロー・マージンとは?

営業キャッシュフロー・マージンとは、企業の売上高に対して、どのくらい現金を得られたのかを表す指標です。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、営業活動による現金の収支のことです。
商品を売る、仕入れるなどそれにかかる費用や、発生した現金に関しての流れを営業キャッシュフローと呼びます。この「経費」には、原価や人件費のほか、法人税等の支払や、保険金収入、そして損害賠償金の支払いといったその他の取引が含まれます。

営業キャッシュフローマージンの求め方

営業キャッシュフロー・マージン=営業キャッシュフロー÷売上高×100

営業キャッシュフローがプラスの場合

その企業が本業の営業活動が順調で、そこから現金を得らえていることを表します。
しかし、営業キャッシュフローがプラスでも、損益計算書の営業利益を下回る場合は、その営業利益は現金の増加とは別のところから得られているので注意しましょう。

営業キャッシュフローがマイナスの場合

その企業が、本業の営業活動により現金を獲得することができず、現金がどんどん減ってしまっている状況です。事業活動の継続には、借り入れなどの資金繰りを行っているため、いずれは破綻してしまいます。一時的なマイナスであれば、内部留保の放出などでもしのげるが、業績回復のめどが立たない場合は、事業清算なども考える必要があります。
しかし、成長過程の企業は、売掛金の増加と、在庫を用意する必要があるため、手元に現金が少なるなり、営業キャッシュフローはマイナス傾向になることが多いです。

なぜ営業キャッシュフロー・マージンが大事なの?

営業キャッシュフローが「事実に基づく」というのが一番の理由です。
会社の利益というのは、どこまでをその範疇とするかという点において、企業による会計方針の違いがあり、見解が分かれます。つまり、数値をある程度操作しようとしてしまえばできるのです。

売上高や営業利益などは、「損益計算書」に書かれていますが、実は「損益計算書」については、粉飾決算などの不正会計の場合には数値を改ざんされている場合があります。しかし、現金の出入金を表す「キャッシュフロー計算書」は、現金の収支は金融機関の記録があるため、ごまかしがきかない事実です。

このように、営業キャッシュフロー・マージンは、企業における会計基準の解釈の影響を受けづらいことから、最近では投資の指標としても注目されている数値の1つなのです。

営業キャッシュフロー・マージンの目安とは?

営業キャッシュフロー・マージンの目安とは?

目安は業種業界によって違う

営業キャッシュフローの目安としては、数値が継続的に15%以上あると競合他社よりも優位であるといわれていますが、業種によってキャッシュの得やすさは異なるので、同業種の他社と比べて営業キャッシュフロー・マージンが高いかどうかも併せて見てみると良いでしょう。

企業は、ずっと赤字でも資金がある限りは倒産しませんが、逆に帳簿上には利益があったとしても、手元の資金がなくなると、資金繰りができずに最終的には黒字倒産ということになってしまいます。

そうした事態を防ぐために、定期的に営業キャッシュフロー分析を行って、企業の資金の流れがどうなっているかを確認する必要があります。

企業の営業キャッシュフローや売上高に関しては、企業情報もしくは、証券会社のサイトなどから確認することができますので、実際に求めてみましょう!

まとめ

売上高に対して、経費を差し引き、手元に実際に入ってくる現金が増えることで、その企業の財務の安全性は高まります。継続的に成長をし続けるためには、財務の安全性を確保しつつ、将来性のある事業や設備に投資することも不可欠です。

収益性の高い事業を行っているかどうか、そして、それによって確実にキャッシュを得ている企業かどうかを見極めるためには、「営業キャッシュフロー」と「営業キャッシュフロー・マージン」を見ることがその助けになるでしょう。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:コラム・学び

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