士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

管理部門への転職は難しい?求められる資格やスキル、成功へのポイントも解説!

Hupro Magazine編集部 川辺
管理部門への転職は難しい?求められる資格やスキル、成功へのポイントも解説!

管理部門はバックオフィスとも呼ばれ、経理や法務・労務などの職種があります。企業の売上に直接関わらない間接部門ながら重要な役割を果たす管理部門への転職は、特に未経験では難しいというイメージも大きいようです。本記事では、そんな管理部門への転職が難しいと言われる理由や転職成功へのポイントについて、解説します。

「管理部門の転職は難しい」と言われる理由

管理部門は、経理法務労務人事総務などの役割があり、それぞれを役職としている企業もあれば、複数の役割を兼任する担当者がいる企業もあります。いずれにしても管理部門への転職は難しいと言われることが多く、耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。その理由について、見ていきましょう。

転職先として人気が高い

管理部門はどの企業にとっても欠かせない役割を果たすため、安定した職種といえます。また、過度な残業やハードワークを求められることはなく肉体労働もほとんどないため、就業先として人気が高くなっています
人気が高いということは、同じポジションを目指すライバルが増えるということなので、結果的に転職難易度を高めることに繋がるのです。

採用人数が少ない

人気が高くても、それを受け入れるだけの求人数があれば管理部門への転職はそこまで難しくないでしょう。
ただ営業部などに比べ、管理部門は少人数で組織を作る企業がほとんどです。そのため、新たな人材を募集する求人についても相対的に少なくなっています。そんな限られた枠に対して多くの応募が殺到するため、転職成功率も下がってしまうのです。

離職率が低い

ただでさえ構成人数が少ない傾向にある管理部門ですが、安定的なキャリアを形成できるなどの要因により、離職率が低い傾向にあります。長期的に働いてくれる担当者がいれば、企業としては追加の人員募集をする必要が無いため、求人を出しません。
そのため管理部門への転職希望者は、より限られた枠の中で転職活動を進めなければならないため、転職が難しいとされる要因となりうるのです。

実務経験が重視される

営業職や総合職では、今後の成長を期待して未経験者を採用するポテンシャル採用を積極的にしている企業も多いですが、管理部門ではそうではありません。業務の専門性が高く、知識が求められる仕事が多いため、実務経験のある方の採用を優先する傾向にあります。
実際に営業職では未経験者を募集しているが、管理部門は実務経験者のみを募集しているという企業も少なくないのです。

業務に差が無く、選びにくい

管理部門の業務はどの企業でも似通っているため、転職先を選ぶ際に外側から大きな違いを認識しにくいです。そのため、いざ入社してみると「自分の思っていた企業と違う」とギャップを感じてしまうこともあります。そのため、適した職場を見つけにくいという意味で「管理部門の転職は難しい」と述べる方もいらっしゃいます。

未経験から管理部門へのキャリアチェンジは可能なのか

選考倍率が高い管理部門の転職市場において、未経験からの転職成功はより一層難しいといえます。ただ、決して不可能というわけではありません。営業などでの採用と同様に、管理部門で活躍できるポテンシャルがあると認めた未経験者を採用する企業も存在します

とはいえ未経験からの管理部門への転職希望者は多いため、どのように差別化できるかが重要になってきます。次の章で具体的な転職成功へのポイントについて見ていきます。

管理部門への転職を成功させるポイント

難しいとされる管理部門への転職を成功させるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

持っていると有利になる資格を取得する

先述の通り管理部門は専門性が高いため、実務の経験が無い場合は、資格を取得して知識を証明することで転職活動を有利に進めることができます。管理部門の中でも経理法務および労務に関しては、特にその傾向が強いです。具体的にどんな資格が有効なのかについては、求められるスキルも含め各職種別に後述します。

自己分析を徹底する

管理部門の転職に限った話ではありませんが、自己分析によってどんな仕事に適性があり、どのようなアピールポイントを持っているのかを棚卸しする必要があります。例えば、管理部門に向いている志向性があるか、これまでの経験で管理部門の仕事に親和性があるものは無いかなどを考えましょう。

企業研究を欠かさない

まずは自身が管理部門に配属されたらどのような働き方になるのかについて、できるだけ詳細に確認しましょう。その際、所在地や従業員数、年収などといったどの求人にも記載されている情報だけでなく、その企業のリアルな情報を踏まえて応募の可否を判断するのがベターです。合わない企業との選考は時間の無駄になってしまうからです。
ただし、求人情報以外はなかなか把握しづらいため、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するなどして情報収集をするのがオススメです。

また、管理部門は直接関係ないからといって、事業についての理解をしてないのはNGです。単に管理部門に向いているかだけでなく、その企業への帰属意識ビジョンへの共感があるかについても面接では重視されますので、それらを踏まえた上での適性のアピールができるようにしておきましょう。

志望動機にこだわる

自己分析と企業研究を行った上で書類選考や面接に臨むわけですが、事前の準備で最も重要と言えるのが志望動機の作成です。具体的には以下のステップで考えることをオススメします。

管理部門への転職を希望する理由を考える
管理部門の求人の中でも応募先を志望する理由を考える
応募先で活かせる強みを考える

①と②で重要なのが、「他でも通じる理由を書かない」ことです。他でも通じる内容だと、その条件さえあれば他の業界や企業でもいいのではないか、と考えられる可能性があります。志望度が分散していたり、短期離職のリスクがあるという判断で書類選考段階で不合格となってしまうこともあるので、注意しましょう。

③については自己分析の内容が生きてきます。いわゆる自己PRのようなものですが、今までのキャリアや実績をなんでも書けばいいというものではなく、あくまで管理部門の仕事、さらにその応募先企業のポジションで活かせるとアピールできるものでなくてはなりません。

転職エージェントを活用する

ここまでいくつかのポイントをご紹介しましたが、全て一人で行うとなるとかなり負担がかかってしまいます。そのため、転職活動を包括的にサポートしてくれる転職エージェントを活用するのがオススメです(ただし、資格に関してはご自身で取得いただく必要があります)。

志望動機の作成はもちろんですが、自分で応募する求人を探したり、面接の日程調整をするなどといった骨が折れる作業についてもエージェントのサポートが可能です。さらに、内定を複数社もらった際に断りをいれてくれるなど、心理的負担のある対応もする必要がありません。そういったサービスを無料で提供しているエージェントが多いのも特徴です。

【職種別】管理部門の転職で活かせる資格やスキル

ご紹介したように管理部門の転職では資格を持っていることで有利になることがあります。ここでは各職種別に活かせる資格やスキルをご紹介します。

経理

経理の資格と言えば簿記が思い浮かぶ方も多いでしょう。簿記の中で最も有効なのは日商簿記2級です。経理職の求人の多くが日商簿記2級以上を必須資格としていることもあり、特に未経験からの転職希望者は最低限持っておくべき資格です。
知識が活かせるという面では税理士公認会計士の方がその効力は大きいですが、かなり難易度が高いため日商簿記2級があれば十分といえます。

経理の仕事に直接活かせるスキルとしては、会計ソフトの使用経験財務諸表の作成および読み解く能力が挙げられます。ただ直接活かせなくても、経理で重要となるコミュニケーション能力業務の正確性などもアピールが可能です。他にも「数字に強い「デスクワークに抵抗が無い」など、適性があることのアピールに繋がりやすいです。

法務

法務に関しては、弁護士司法書士などの資格が有効です。いずれも取得難易度は高いですが、特に弁護士は国家資格の中でも難関と言われているため、まずは司法書士から取得するのがよいでしょう。

法務の仕事に直接活かせるスキルとしては、契約書のレビューコンプライアンスに関する業務が挙げられますが、これらのスキルはそもそも管理部門にいないと経験しづらいため、未経験者が法務職を目指すのであれば資格を取るのがオススメです。

人事・労務

人事と労務が明確に分かれている場合、人事ではあまり資格は重視されません。労務に関しては、社会保険労務士給与計算士などが有効な資格です。未経験者の採用はそこまで多くありませんが、経験や資格が無い場合はスキルよりは志向性を重視される傾向があります。企業のヒトと関わる役割なので、裏表が無く当事者意識を持って業務にあたれるかなどに重点を置くことが多いようです。

総務

総務の仕事で活かせる資格としては、人事総務検定ビジネス・キャリア検定が挙げられます。これらの資格は総務に関する知識や実務の能力を判定するものであり、取得を通じて総務の業務に関する法律知識を体系的に学ぶことができます。
総務は社内外関わらずコミュニケーションを頻繁に取り、大小さまざまな仕事を同時並行で進める必要があるので、コミュニケーションスキルマルチタスクスキルが必要です。こちらも資格よりはスキルや適性が重視されることが一般的です。

管理部門への転職ならヒュープロ

当社ヒュープロは、士業・管理部門特化の転職エージェントです。未経験者歓迎から経験豊富な部長クラスまで、管理部門求人を多くお取り扱いしております。それだけでなく、各ご登録者を担当させていただく専任キャリアアドバイザーより、書類添削や選考段階ごとでの面接対策を実施しており、それぞれ高い満足度を頂いております。初めてのご相談からご入社に至るまで、全て無料でご利用いただけますので、是非ご活用いただければと存じます。

未経験から管理部門への転職成功事例

最後に、当社ヒュープロで実際に管理部門への転職をご支援させていただいた事例をご紹介します。

Fさん(25歳)
資格:日商簿記2級
転職前:販売職
転職後:一般企業の経理職

大学卒業後、大手アパレルブランドの販売職として勤務していたFさんは、シフト制や長時間労働によりワークライフバランスが保てないこと、そして給与が安定しないことから、転職を検討していました。

大学生の頃に日商簿記2級を取得していたこと、長く使えるスキルを身につけられる仕事に就きたいと考えていたことから、未経験から経理職への転職を目指していたFさんですが、なかなか自分で応募しても書類通過がしない中で、当社ヒュープロにご登録いただきました。

担当の専任キャリアアドバイザーがそれまでの転職活動について伺うと、未経験を募集しているかに関わらず応募していること、およびアパレルでの販売職としての経験をアピールできていないことが明らかになりました。
先述したように未経験者を募集する企業は限られるため、やみくもに応募してしまうと通過率は下がってしまいます。またアピールポイントを認識できていないことで、書類選考段階での見送りが多く、面接まで進んでもうまくアピールできずに不採用となっていたのです。

そこで、キャリアアドバイザーより未経験者を採用している求人のみをご紹介し、応募を進めていただきました。また、数字管理・コミュニケーション能力・マルチタスク能力などといった経理職との親和性が高いアピールポイントを洗い出し、書類や面接での伝え方もFさんと考えていきました。

その結果、複数の企業からの内定を獲得し、うち社員数100名規模のIT企業の経理職からの内定を受諾されました。この事例からも、未経験でもアピールポイントを明確にすれば管理部門への転職は十分に可能であることがお分かりいただけるかと存じます。

まとめ

今回は管理部門への転職について解説しました。難しいといわれる理由はあるものの、活かせる資格やスキルをアピールしたり転職成功のポイントを押さえておくことで、たとえ未経験からの転職だとしても十分可能性があるのです。
もちろん一人で転職活動をしなくてはならないというルールは一切ありませんので、ぜひ転職エージェントである当社ヒュープロをご活用くださいね!

この記事を書いたライター

株式会社ヒュープロにてオウンドメディア「Hupro Magazine」のディレクション、セミナーの運営を担当。年間500本以上の記事を監修しています。アドバイザーとして多くのご登録者様から伺った転職に際しての悩みや不安、疑問を解消する記事をご覧いただけるよう、日々奮闘中です!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェントである、「ヒュープロ」をご活用ください!
カテゴリ:転職・業界動向

おすすめの記事