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ビジネス会計検定は役に立たないってホント?

HUPRO 編集部
ビジネス会計検定は役に立たないってホント?

会計業界や経理職の資格を検討している中で、ビジネス会計検定という資格を目や耳にしたことがあるかもしれません。しかし、この資格は一般的に広く認識されているわけではないため、「役に立たない」といった意見もあります。
本記事では、ビジネス会計検定の資格についての有益性や概要などを詳しく解説していきます。

役に立たないってホント?

結論から申し上げますと、ビジネス会計検定の資格は役に立ちます。この資格を取得することで、財務諸表を読み取ることができ、会計情報を分析できることを証明できます。会計情報を分析できるということで、就職活動の際に強みとしてアピールすることができたり、転職の際に、良い企業かが見分けられるようになります。また、営業や投資、経理や経営など様々な場面での活躍が可能であるため、役に立つ資格といえるでしょう。

そもそもビジネス会計検定とは

そもそもビジネス会計検定とは、大阪商工会議所が主催している検定の一つで、財務諸表に関する知識や分析手法について問う試験です。作成時に用いられた会計基準や法令を理解し、財務諸表を分析して企業状況を把握することを目的にしています。 そのため、主に経理や会計部門というよりは、一般的なビジネスパーソンに向けて作られた試験であり、企業の経営情報を判断する力(会計リテラシー)や決算書を読み分析する力をつけることが可能となっています。

試験概要

ビジネス会計検定の試験概要は以下の通りとなります。

受験資格はないため、学歴・年齢・性別・国籍問わず、だれでも受験することが可能です。また、年に2回ほどしか試験日がないため、まだ試験を受けたことない人も次の試験日までに2級までの範囲まで勉強し、3級と2級を同時に受験することが認められています。

合格率・必要な勉強時間

合格率

ビジネス会計検定試験における、3級と2級の第32回〜第34回の合格率は、以下の通りです。

上記の合格率を見てみると、3級の合格率は60%〜70%となっています。これを見ると、難易度はそれほど高くないことが分かります。また、2級に関しては、45%〜60%だということが分かります。3級よりは難易度は上がりますが、受験者の約半分の人が合格することを考えると、やや難しいくらいの試験といえるでしょう。

必要な勉強時間

ビジネス会計検定3級に必要といわれている勉強時間は50〜100時間といわれていて、2級に関しては100〜200時間といわれています。よくこの資格と比較される簿記2級の勉強必要時間が300〜350時間といわれているため、比較的少ない時間で取得しやすいといえます。

しかし、100点満点中70点以上の点数を取らないといけないため、70点の点数を取れるほどの知識が必要となり、2級に関しては実際のビジネス場面を想定した問題が出るため、ある程度の暗記や、応用に対しての演習の勉強は必要です。

簿記との違い

ビジネス会計検定と日商簿記は「会計」という観点で同じで、どちらも財務諸表を活用するため、比較されることがあります。日商簿記は主に経理の実務で財務諸表を作成することを身に着ける資格で、一方ビジネス会計検定は財務諸表を読み解くことを目的とされています。そのため、どちらも同じ財務諸表に関与しますが、その性質を見ると違った資格であるといえます。

そのため、日商簿記の資格を取得した人は、主に経理部門での活躍が期待されます。一方でビジネス会計検定を取得した人は、営業や株式投資、戦略的な判断やリスク回避を考える役職などで活躍します。

いきなり2級を受験することは可能?

いきなり2級の試験を受験することは可能です。しかし、いきなり2級から受験をするよりは、3級に合格してからの2級受験をオススメします。その理由として、2級の範囲を合格できる知識を得るためには、どちらにせよ3級の知識を保有している必要があるからです。

一方で、最短で2級に合格をしたい方や、次の試験期間までが長い方もいるでしょう。例えば、ビジネス会計検定を受験しようと決意したのが試験日の少し後だった場合、次の試験までに6カ月ほど空いてしまいます。このように、次の試験で2級に合格したい場合は、3級と2級の同時受験をオススメします。同時受験に関して規制がありませんし、もし2級に落ちてしまったとしても、3級に合格することができれば実績となるからです。

まとめ

今回はビジネス会計検定について、解説していきました。ビジネス会計検定を取得する意義や、どのように役に立つかが理解できたと思います。とても有用性のある資格で、取得することで知識がつき、さまざまな場面で活躍が可能となっています。

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この記事を書いたライター

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