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M&A業界に就職したい方必見!仕事内容や職種、採用状況まで徹底解説!

ヒュープロ編集部 川辺
M&A業界に就職したい方必見!仕事内容や職種、採用状況まで徹底解説!

「M&A」という言葉をテレビや新聞で一度は見たことがあるでしょう。M&Aは企業同士の買収や合併を意味しているのは知っている方も多いと思いますが、それをサポートするM&A「業界」があることはそこまで広く知られてないでしょう。今回は、そんなM&A業界とは何なのか、新卒採用は行っているかなどを解説します。

就職活動の前に知っておきたい!M&A業界とは

そもそもM&Aとは

まずはM&Aについてから確認していきましょう。
M&Aとは『Mergers(合併)and Acquisitions(買収)』の略称です。一般的は企業の買収や合併を指します。
M&Aは吸収する側の買い手と自社を譲渡したい売り手の企業があり、それぞれに思惑や背景があります。
買い手は事業規模の拡大新規事業の立ち上げによって会社の売上・利益を高めていきたいなどの思いがあります。
一方で売り手は「後継者を見つけて会社を存続させたい」とか、「経営不振で倒産のリスクもあり、安定した経営基盤が欲しい」というような企業が多い一方で、特に譲渡の意思はなかったものの買い手からのアプローチによって譲渡に踏み切るケースもあります

M&A業界とは

M&A業界はそんなM&Aを実施する企業から依頼を受け、円滑に買収・合併ができるようサポートします。主な企業としては、M&A仲介会社FA(ファイナンシャルアドバイザリー)投資銀行プライベートエクイティーファンドなどがあります。
無形商材に該当するので、コストが少ないことに加え、1案件あたりの金額が大きいことから、利益率の高い業界となっています。それもあり、平均年収が高いことも特徴です。
一方で、業務については難易度が高く、幅広いスキルの習得が求められます。次のトピックでその仕事内容を解説していきます。

M&A業界に就職したらどんな仕事をする?

M&A業界での業務は具体的に紹介するとかなり専門的な言葉が多くなってしまいますので、今回はM&Aを流れに沿って3つの業務内容に分けて、わかりやすく紹介していきます。

①ソーシング

M&Aを行うにあたっては売り手も買い手もその相手企業を見つける必要があります。M&A業界はそのマッチングからサポートを始めていくわけですが、M&Aの手続きが始まってからミスマッチが判明しないよう、この段階でお互いのニーズや思惑ができる限り合致した相手を探し当てなければなりません。最適なマッチングを実現するためにM&A案件を発掘する業務ソーシングと呼びます。

②オリジネーション

ソーシングによって相手企業の選定が終わったら、次はその企業にクライアント企業とのM&A契約を提案し、交渉を行います。この交渉を実施し、企業との基本合意の締結までの業務と呼びます。

③エグゼキューション

オリジネーションによって企業との基本合意ができたら、M&Aによる相乗効果やリスクを把握するために、企業の中身や価値の調査を行います。その上で、買収価格(譲渡価格)など条件面の最終交渉を行った上で、最終契約書(DA)を締結します。
そしてこの契約に基づいて、M&Aの手続きのクロージングを完了させるまでが、エグゼキューションと呼ばれる業務となります。

M&A業界の職種

このようにM&A業界は企業がM&Aを始める前から完了するまで、長期にわたってサポートをします。その中でこの業界はM&AアドバイザリーとM&A仲介という2職種が主となっています。
基本的に仕事内容は同じですが、そのクライアントとの契約方法に違いがあります。
M&Aアドバイザリーは売り手と買い手いずれかの企業の担当になるのに対し、M&A仲介は売り手と買い手の双方と契約を行います

M&A業界に就職したら年収はいくらくらい?

先述したようにM&A業界は一般的には年収が高水準です。
M&A業界の新卒の基本給は300万円~400万円程度で、他業界と比べるとやや高い程度です。
しかし、基本給以上に稼げるインセンティブ制度という仕組みが取り入れられている企業がほとんどなので人によってはかなり稼ぐことができます
インセンティブ制度とは、成果を上げれば上げるほど給与が上がっていくシステムなので、うまく売り上げを上げていければ、基本給の何倍も稼ぐことも可能になります。ただ、入社1年目は研修や業務を覚えること、先輩のアシスタントから始めることが多いので、自立できるようになってからの話と考えた方が現実的でしょう。

M&A業界の新卒採用状況

数十年前に比べ、M&A業界は国内のM&A件数の増加と比例して、右肩上がりに規模を拡大しています。それに伴い増員を図るべく、新卒採用や未経験者の中途採用を積極的に行っている会社が増えてきています

しかし、M&A業界の新卒採用はかなり狭き門なので注意が必要です。M&Aは企業の今後に関わる重要な選択であり、それを任せたいと思われるような実績や知識を身に着けられる、かつ企業の管理部など上席の役職の方からも信頼を置いてもらえるようなコミュニケーションが取れる人が求められます。そのような素養を社会人経験を経ずにつけるのは難しいため、特に面接での合格率が中途採用に比べて格段に下がってしまっているのが現状です。

また、中途採用の場合は、それまでの社会人生活で得られたスキルや経験をアピールすることが可能ですが、新卒の場合はそれがありません。ですので、どのように自己PRをするかや、どのように選考に臨んでいくのかというポイントを押さえておかないと、内定を勝ち取るのは難しいでしょう。

新卒でM&A業界の採用選考を突破するコツ

ここではM&A業界で就職活動をする際に、どうすれば有利に働くのか、紹介していきます。

志望動機を明確にする

就職活動で必要になるのが志望動機です。この志望動機の完成度によって書類選考や面接での通過率は確実に変わってきます。M&A業界の企業への応募で、どう志望動機を考えていけばいいのか、以下の記事で詳しく解説しております。

学生時代の経験や資格をアピールする

社会人経験がない分、活かせる経験をアピールすることは難しいですが、例えばインターンやアルバイトで、会社の決裁権を持つ方とのやり取りをした経験があるとか、金融系の会社での業務経験がある場合などはアピールとして活用できますので、積極的に書類に書いたり、面接で話すようにしましょう。
また、資格では日商簿記の2級以上税理士公認会計士を持っていると有利とされますが、税理士や公認会計士は国家資格で難易度も非常に高いです。一方で日商簿記2級は、大学在学中に取得する人も多い資格ですので、新卒ならまずはここから目指すのが良いでしょう。

M&A業界に向いている人

M&A業界の主な特徴は以下の通りです。

・高年収
・スキルアップが速いペースで出来る
・ハードワーク
・クライアントに対する責任が大きい

このような特徴にマッチしていたり、懸念がない人はぜひ応募してみましょう。また、この特徴が向いている人については以下の記事に詳しく紹介してますので、あわせて確認してみてください。

まとめ

今回はM&A業界に就職したい人向けに、業界についてや、就職活動においてのコツなどを解説しました。
新卒にとってはかなり倍率が高い業界ではありますが、入社できれば高年収やスキルアップができる魅力的な業界です。応募する前に入念に業界研究や企業研究をした上で、選考に臨んでいきましょう。

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINE編集部の川辺です。転職エージェントとして多くのご登録者様からご相談をいただく際に伺った転職に際しての悩みや不安、疑問を解消する記事をご覧いただけるよう、日々奮闘中です!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェントである、「ヒュープロ」をご活用ください!
カテゴリ:転職

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