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経理職はどうスキルアップする?実務経験や資格の切り口で解説!

HUPRO 編集部2019.09.11

 専門性が高く、業務管掌範囲の広い経理の仕事において、キャリアアップしていくためには、日々の業務をこなすだけではなく、意識的にスキルを身に着けていくことが重要です。特に経理の場合、日々の記帳作業や入出金業務から、決算や税務、開示といった専門性の高い領域や、管理会計や予算管理などのビジネス・業績管理よりの仕事もあり、資金調達などの財務よりの仕事を担うことも多々あります。また、経理の仕事では上場会社の場合、監査対応などに加えて内部統制などの業務も担ってくることが多いので、広い分野に関する専門知識や経験を身に着けていくことで初めて業務の幅を広げていくことが出来ます。
ただ、その一方で、上述の全ての分野においてプロフェッショナルを目指すというのは現実的にはハードルが極めて高いのも事実です。
大事なことは闇雲にスキルアップを目指すのではなく、自らどの領域に適正があり、スキルを身に着けてキャリアアップしていきたいかというビジョンです。今回は、目指す領域毎にスキルアップしていく方向性を記載出来ればと思います。

財務会計・決算の領域でキャリアを描く場合

①スキルアップにつながる実務

 経理の実務には、所謂日々の記帳作業や入出金管理から、決算や開示業務、管理会計や財務、税務といった様々な領域のものがあります。
この中で、特に記帳や決算作業に関する業務で最終的なキャリアを歩んでいこうと考える場合、経験する実務としては、記帳や決算などの財務会計領域での経理業務をまずは行い、その後に税務業務や、上場企業などの場合は開示業務であったり、グループ会社のある会社の場合は連結決算などに携わっていくのが良いでしょう。
その理由としては、まずは経理・決算に関する業務が、財務会計領域においてはベースになるということがあります。
専門性の高い、連結会計や開示などの領域においても、一般的な決算などの経験や知識がおぼつかないと、実務で通用する水準まで引き上げるのは非常に苦労します。また、転職する場合などを考えると、一定規模以上の会社ではほぼ間違いなく経理業務を担う人材の需要があるので、まずは汎用性が高く、他の経理関連業務の土台となる記帳や決算業務を身につけることが重要です。その後には、決算から更に派生していく税務や開示、連結決算なども身につけていると、そういった専門性の高い人材を求めている会社に高い給料で転職していくことも可能になりますし、社内でも代替の効かない人材として評価が高まっていきます。

②スキルアップにつながる資格

 財務会計領域でのスキルアップは、やはりまずは簿記となります。簿記では日々の仕訳・記帳作業や、決算の前提となる知識を体系的に身につけることが出来ます。また、転職を考える場合も非常に有効で、日商簿記2級以上があると、転職先でもほぼ即戦力レベルとして採用することが出来るので、キャリアや給料をアップさせたい場合にも、簿記の資格は外せません。
その他には、働きながら取れる資格として人気があるのはUSCPA(米国公認会計士)です。財務会計に限らず、関連する管理会計や税務、開示といった知識も身につき、一方で1教科ずる試験を受けていくことが出来るので、コツコツ勉強すれば社会人でも十分合格出来ます。近年では大企業に限らず、ベンチャー企業でも外国法人があったりすることが多いので、英語ベースでの会計用語になれることが出来るのも大きいです。

管理会計・予算・業績管理の領域でスキルアップしていく場合

①スキルアップにつながる実務

 管理会計や予算、業績管理などの領域を中心にスキルアップしていく場合、将来的には経営企画などの業務に携わっていくことも可能です。管理会計を中心として領域でスキルアップしていくには、まずは記帳や決算の業務をベースとして行うのが良い一方で、その次のキャリアとしてビジネスの現場に近い、営業や製造といった業務に係ることも有意義です。経理に加えてビジネスの現場に関する実務経験やノウハウを身につけることを通じて、会計の知識を活きた数字としてデータにまとめ、経営企画に役立つ人材となることが出来ます。

②スキルアップにつながる資格

 日商簿記の2級は是非取っておきたいです。管理会計、工業簿記、原価計算といった知識があるのとないのとでは大きな差が出るからです。社会人で忙しく、どうしても学習時間が取れない場合でも、テキストや問題集などで該当する領域だけでも学習しましょう。

まとめ

如何でしたでしょうか。経理といっても大きく分けて財務会計の領域と管理会計の領域で、実際に行う業務や、求められる経験・知識が異なってきます。バックオフィスとしての性質が強く、特に専門的な知識が必要となる財務会計の領域でキャリアを描いていく場合は、出来る限りやったことがなく、専門性の強い実務経験を積みながら座学でも継続的に勉強をし、ビジネスや経営の現場に近い管理会計の領域でキャリアを描いていく場合は、原価計算などを始めとした知識を身に着けつつも、場合によってはビジネスの現場での実務経験がスキルアップに繋がっていく場合もあります。それぞれの目指す方向性を明確にした上で、意識的に身に着けていくスキルを選択していきたいですね。

カテゴリ:コラム・学び

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