2024年度(令和6年度)第55回社会保険労務士の試験日は8月25日(日)です。4月15日より申し込みが始まった今回の社労士試験ですが、その難易度の高さから応募を躊躇されている方も多いではないでしょうか。
本記事では、合格するまでの流れや申し込みの際の注意事項を記載しましたので是非ご参照ください!
まずは社会保険労務士試験(社労士試験)とはそもそもどういったものなのか、紹介します。
社労士試験は、労務や人事に関する専門家である社会保険労務士(社労士)になるために合格しなければならない試験のことです。
労務や人事はどの企業でも必要なポジションであるだけでなく、社労士事務所や労務コンサル会社などといった、クライアント企業の人事・労務のサポートを行う職種にも高いニーズがあるため、社労士の市場価値は非常に高いです。
よって、社労士試験は高い認知度がある一方で、難易度も高い傾向にあります。
2024年の社労士試験の日程は以下の通りです。
申し込み受付期間 | 4月15日(月)~5月31日(金) |
試験日 | 8月25日(日) |
合格発表 | 10月2日(水) |
合格証書授与 | 10月15日(火)*簡易書留郵便にて発送 |
この日程の中で特に気を付けるべきことは、郵送申し込みをする際に願書の請求を行う期間です。
実際には5月31日(水)まで行っていますが、お手元に届くまでに数週間かかる場合もあります。
そのため、郵送で受験申込をする際は念のために申し込み終了までの2週間前には資料請求を行いましょう。
社労士試験の受験料は一律15,000円です。別途、インターネット申込の場合は払込み手数料396円、郵送申込の場合は払込み手数料313円、および簡易書留料金(320円)と郵便料金は受験者負担となります。
試験会場は以下から希望都道府県が選択できますが、具体的な試験会場までは選択することができません。自分の試験会場は受験票に記載されています。
社労士の試験は大きく分けて二つに分かれており、午前に選択式試験、午後に択一式試験が実施されます。一日通して行われる試験なので、スケジュールもしっかり確認しておきましょう。
選択式試験は5つの空欄があり、各空欄につき選択肢(20個又は4個)の中から正解と思われる番号を選択する形式の試験で、40点満点、試験時間は80分です。開場から選択式試験終了までの流れは以下の通りです。
開場時間 | 9:00 |
着席時刻 | 10:00 |
注意事項・説明時間 | 10:00~10:30 |
試験時間 | 10:30~11:50 |
択一式試験は5つの選択肢から一つを選ぶ形式の試験で、70点満点、試験時間は210分です。
択一式試験終了までの流れは以下の通りです。
着席時刻 | 12:50 |
注意事項・説明時間 | 12:50~13:20 |
試験開始時間 | 13:20~16:50 |
社労士試験に受験するまでに、自分が受験資格があるかどうか確認しておきましょう。以下の三点が該当します。
①学歴:学校教育法による大学、短期もしくは高等専門学校を卒業した者
②実務経験:3年以上の実務経験がある方
③厚生労働省の認めた国家資格を有している方
例えどれか1つ足りなくても、その他の2つで補うことができれば受験資格はあります。
申し込みを行う際に、受験資格を有してる証明書を提出する必要がありますので、事前に用意しておきましょう。「大学、短期大学又は高等専門学校(5年制)を卒業した者」の場合、「卒業証明書又はその写し」や「卒業証書の写し」、「学位記の写し」のうちいずれか1つを提出しなければなりません。
また「実務経験を証明する」場合は、実務経験証明書又はその写しを準備する必要があります。詳しくはこちらでご確認ください。
社労士の受験資格についてもっと知りたい方はこちらをご覧ください!
試験形式は、「選択式」と「択一式」の二種類があります。
‣「選択式」の問題では空欄のある文章に用意されている複数の選択肢の中から、空欄にあった正しい選択肢を選び穴埋めしていくような問題です。
選択式は大問が全部で8つ(小問が5つずつ)あります。試験時間は80分なので大問一つあたり、10分のペースが目安となります。
‣「択一式」とは、一つの問いに対し、「正しいものはどれか」又は「誤っているものはどれか」といった問題や、誤っている選択肢の個数を数えるなど難易度が高くなるような問題も出題されます。
択一式は大問が全部で7つあり(小問が10問ずつある)、試験は210分なので大問1つあたり30分のペースが目安となります。
試験科目は以下の通りです。
出典:社労士試験オフィシャルサイト
社労士試験には合格基準が設けられており、「選択式」「択一式」それぞれの試験において全科目合計点を指す「総得点基準点」と1科目ごとの合計得点を指す「科目別基準点」があります。
2つの総得点基準点ではいずれも6~7割が合格基準の推移となっており、毎年調整が行われています。
また1科目でも基準点が設けられていますので、勉強の抜け漏れがありますと落としてしまうので綿密に勉強する必要があります。
下記は直近10年間の合格者の推移です。基本的に合格率は6~7%となっており、非常に難しい試験であることがわかります。
出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト
平均3~4回といわれていますが、1,2回で合格している人も多くいるようです。なかなか両立するのが難しい方もいるので、1,2年でとれるように時間を割くことが大切です。
社労士試験に合格したら、直ちに社労士になれるわけではありません。当然、資格を活かした就職・転職活動ができるわけでもないのです。ここでは、社労士試験合格後に取るべき動きを解説します。
まず社労士試験の合格と併せて、2年以上の実務経験が必要となります。もし試験合格前に経験していたとしても認められます。また、そうでなくても、事務指定講習というものを受講すれば、2年以上の実務経験をしていなくても登録が可能となります。
その後、全国社会保険労務士会連合会(連合会)の社労士名簿に登録することで、社労士資格を取得できます。
社労士は就職や転職に大きく活かすことができますので、求人への応募を始めるのがオススメです。社労士は社労士事務所だけでなく、一般企業の管理部門やコンサルティング会社などでもニーズが高いです。また、独立して社労士事務所を開業することも一つの手です。
社労士試験は一年に一度しかない大切な試験です。
そのため、申込を行う際に誤りがないよう、気を付けることが重要です。
今年の社労士試験申込、締切日まであと少しなので皆さん気をつけてください!