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Pマークを取得するメリットは?申請方法や認証までの手順も合わせて解説!

HUPRO 編集部
Pマークを取得するメリットは?申請方法や認証までの手順も合わせて解説!

メディアの報道で個人情報が流失した事件などが話題になり、企業の個人情報の取り扱いがより重要になってきています。
その影響もあり、近年ではPマークを取得する企業も業種問わず年々増えてきています。

そこで、Pマークのことは聞いたことがあっても、具体的にどのようなメリットがあるかを知っていますか?

この記事では、Pマークが必要な理由や取得のメリット、申請方法から認証されるまでの流れを詳しく紹介します。これからPマークを取得しようとしている企業の担当者の方は、ぜひご参考にしてください。

なぜPマークが必要なのか?

そもそもなぜPマークが必要なのかと言えば、企業は手にした個人情報を他人に悪用されないように大切に、そして慎重に取り扱わなければならないからです。
昔は商品やサービスを買う時は、主に訪問や電話などのやり方でしたが、現代はインターネットの登場により、個人情報が簡単に手に入れやすくなり、情報が外部に漏洩されるリスクも増えました。

そして、個人情報が大切な理由は、ネットから情報が漏れて詐欺など被害を受けることがあるからです。そこでPマークを取得していれば、社会的信用度が増して優良な企業という印象を与えることができます。その結果、取引できる企業も増えて業績向上にも繋がることがあるので、手間はかかりますがPマークを取得しておいた方がいいでしょう。

Pマーク取得のメリット

Pマークは個人情報保護を目的とした規格です。
企業が外部に対して、個人情報を適切に取り扱っていることをアピールして信頼を得ることが本当の目的です。

それでは、Pマークを取得するメリットにはどのようなものがあるのか、具体的に3つ紹介します。

1,顧客からの信頼度アップに繋がる

まず1つ目は、Pマークを取得することで、顧客からの信頼度アップに繋がることです。
企業と新規取引する上でも、Pマークを取得を求める企業もあるくらいで、その他にも、名刺やホームページなどにも使用できるため、対外的にも印象が良くなります。

また、「Pマークを取得している企業は信頼できるし安心」と思っている顧客も少なからずいますので、Pマークを取得しているだけで信用力が増すでしょう。

これによって具体的には、
・取引先が増えて利益増加に繋がる
・継続取引の際にも有効である
・契約がスムーズに進む
・官公庁の入札に参加することができる
・パンフレットやWebサイト、名刺などにPマークを入れることで、競合と差別化できる

などといった効果も見込める可能性があります。

2,従業員の意識が上がり、個人情報漏洩の防止に繋がる

2つ目は、従業員の個人情報保護に対する意識を改善して、人為的な情報漏えい事故を防ぐ効果もあることです。
Pマークの管理は誰か一人ではなく、その会社で働く従業員全員で守っていかなければなりません
従業員が個人情報保護の必要性や重要性を理解し、意識が向上することで、管理基準を一定のレベルまで保つことができるでしょう。

3,個人情報保護法の対策になる

3つ目は、個人情報保護法の対策に繋がることです。
顧客から苦情やクレームが発生した際に、誠意な姿勢で対応することは大切です。
Pマークを取得していれば、個人情報保護法に即した個人情報保護体制を構築できるのもメリットの一つに挙げられます。

4,採用時に優秀な人材へアピール材料になる

4つ目は、採用選考時に優秀な人材へのアピール材料になることです。
最近では、学生の間でもPマークが認知され始めています。
学生によってはPマークを取ってない企業には、「応募しない」と考えている学生もいます。

大手企業の大半はPマークを取っているかと思うのであまり関係ないかもしれませんが、中小企業やベンチャー企業にとっては影響が出てくる可能性がある問題です。

4,採用時に優秀な人材へアピール材料になる

Pマークの申請方法

ここでは、Pマークの申請方法を紹介します。
申請先は、本社の所在地や属性などによって管轄が決まっているので、詳細は一般財団法人 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営するプライバシーマーク制度ページの「プライバシーマーク指定審査機関一覧」をご確認ください。

個人情報保護マネジメントシステム(PMS)を構築と運用

まずは、個人情報保護マネジメントシステム(PMS)を構築して運用できる状態まで体制を整えます。
定められた内容を一通り実施した後、内部規程や実施記録などをまとめて審査機関に提出します。

このPMSがないと、そもそもPマークの申請ができないので注意しましょう。
審査にかかる期間は約2ヶ月ですが、これは業種によっても変わるのであくまで目安として捉えてください。

Pマークの申請書類の作成と申請

続いて、申請先を確認したら当該審査機関のHPからPマークの申請書をダウンロードします。ダウンロードが済んだら、申請書類に必要事項を記入します。

申請書類を揃えたら、法人単位で審査機関に申請書類を提出します。
そして、申請時には審査料を支払わなければなりません

申請書類の文書審査

申請書類を提出したら、文書審査が始まります。
この時に書類に不備や申請の資格の有無、事業規模などが確認されます。
中でも特に、個人情報保護マネジメントシステム(PMS)文書が基準に満たしているのかが、厳しく確認されます。

現地調査

書類審査後は、現地調査に入ります。
審査は1日で終わり、代表や責任者に事業内容や個人情報に関する内容についてヒアリング、PMSの運用状況の確認などが確認されます。
この審査が終わった後、審査料を払います。

合否判定とPマーク付与認定

合否の判定が出たら、Pマーク付与適格性審査決定結果が申請事業者宛に通知されます。
Pマークの付与認定が確定したら、送付された契約書類に必要事項を記載して返送し、プライバシーマーク付与登録料を一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)に支払います。

その後、2年間Pマークの取得を公表することができます。

まとめ

Pマークが必要な理由からメリット、申請方法の手順まで紹介してきました。Pマークを取得すると、どのようなメリットがあるかが理解していただけましたでしょうか。もちろん、Pマークを取得するのは大変で面倒なこともありますが、それ以上にメリットの方が大きいです。

何より社会的信用度が増すというは大きいので、ぜひPマークを取得を目指してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

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