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会計系に関わる資格の難易度!まとめました!

HUPRO 編集部
会計に関わる資格の種類とその難易度を解説

事業会社で経理や会計業務に常日頃から携わっているみなさんは、一度は会計系の資格の取得を考えたことがあるのではないでしょうか。また経営者をはじめとして会計に特化した仕事をしていない場合でも、教養として会計を学ぶことは、企業が営利活動を行う上で重要な経営判断が出来るようになるための知識を蓄えるということにも繋がるため、とても重要といえます。

今回は、会計系に特化した資格のご紹介とそれらの資格の難易度を説明していきます。

会計系の資格はどんなものがある?

ここでは、会計や経理に関わる主な資格を6点ご紹介します。

日商簿記

簿記とは、企業や個人事業者が財務諸表を作成するためのテクニックであり、日商簿記試験はそれに必要な技術や知識を測るものです。

試験は1級・2級・3級に分かれています。

◆3級:初歩的な商業(商品の売買に関する)簿記が出来るレベル。
◆2級:商業簿記・工業簿記(工場での原価計算等)を理解できるレベル。  ※2級以上が就職・転職に有利に働くという認識をされています。
◆1級:税理士試験の受験資格を得るために必要とされるレベル。
 ※税理士や公認会計士を目指す人々の登竜門とも言われます。

日商簿記は、数ある会計に関わる資格試験の中で一番広く知られており、かつ多くの人々が受験するものです。会計の知識をつけたい社会人・スキルアップのために受験する経理マンはもちろんのこと、経営者や上位の職制に属する経営判断に関わる機会のある人々にとっても持っている価値のある資格です。

会計の資格をまず取りたい場合は、まずは認知度が高く応用範囲が広い日商簿記がおすすめです。社会人の場合は2級、更に極めたいという場合は1級取得を目標とすると良いでしょう。

ビジネス会計検定

日商簿記のゴールが「財務諸表(貸借対照表や損益計算書)を作る」ということであるのに対し、ビジネス会計検定は「財務諸表を分析し企業の経営状況を判断する」力を測るものといえます。会計や経営に関し、より実践的な知識や技術をつけたいという方におすすめです。

BATIC(国際会計検定)

英語と会計を融合した資格試験です。認知度は日商簿記ほど高くないものの、英語で会計業務ができるというアピールに使えるものです。こちらは合格・不合格ではなく点数制になっており、Subject1の英文簿記(400点満点)+Subject2の国際会計理論(600点満点)の計1000点満点となっています。また、活躍する場として海外も視野に入れたい・より専門性をアピールしたい場合は、後述の米国公認会計士もおすすめです。

公認会計士

言わずとも知れた国家資格であり、取得し監査法人などに就職すれば会計士の独占業務である監査に携わることができます。公認会計士として監査に携わる以外にも事業会社の中で会計のスペシャリストとして経理業務に従事したり、独立して経営を担う場合など様々な場面で役立つ資格です。

米国公認会計士(USCPA)

名前の通りアメリカの会計士としての資格のため、これに合格したからといって日本で公認会計士と名乗って監査業務ができるものではありません。しかし日本の公認会計士は日本でしか通用しないもののこちらは世界では広く認知されていることから、海外を視野に入れて会計のスペシャリストとして活躍したい方には英語で会計を専門として業務に携われることを証明出来るのでおすすめです。

グローバル企業や海外の経理系ポジションにおいては、この米国公認会計士資格を持っている応募者が優遇されることも多いです。

税理士

税務のスペシャリストとして納税者に代わって税務申告を行なったり税務アドバイザリーをする国家資格です。会計士とは業務内容が違うものの、資格取得までには根気のいる勉強が必要になる、難易度の高い資格です。

それぞれの資格の難易度は?

先ほどご紹介した資格を大まかに4つに分けるとすると、以下のようになります。
※あくまでも参考程度

超高難易度 公認会計士、税理士
高難易度 日商簿記1級、米国公認会計士、BATIC880点〜
中難易度 ビジネス会計検定1級、日商簿記2級、BATIC700点〜
低難易度 ビジネス会計検定2・3級、日商簿記3級、BATIC〜700点

国家資格である公認会計士や税理士が一番難易度の高い部類に入ることは言うまでもありません。多くは1年を超える学習時間を費やし、さらに試験合格後も実務経験を積まなければ会計士・税理士と名乗れないため、会計士として認められるまでの時間の面でもハードルが高い資格といえます。

また、簿記1級は「米国公認会計士よりは難しく日本の公認会計士や税理士試験ほどではない」レベルと言われています。

また意外に思われるかもしれませんが、実は米国公認会計士は日本の公認会計士資格よりも難易度は低いのです。要因のひとつとしては、米国公認会計士は「広く浅い」範囲の試験であるのに対し、日本の公認会計士は「重箱の隅をつつくような問題」も見られるということがあるからです。

BATICはSubject1が簿記3級レベル、Subject2は1級と2級の間の難易度と言われます。Subject2で一定点数を取れるようになれば資格として役に立つレベルになるでしょう。

ビジネス会計検定については、3級〜3級については合格率40〜60パーセント程度であるのに対し、1級は15パーセント程度と、1級と2級の難易度に大きく差があるのが分かります。

また「低難易度」というカテゴリーのものも、決して簡単な試験であるという意味ではなく、しっかりと勉強をしなければ取得できるものではありません。どちらかというと「よりとっつきやすい試験」として捉えておくと良いと思います。

例えば会計の勉強を始めたばかりという方は、これらの試験から始めると良いでしょう。

まとめ

今回は会計に関わる主な資格の種類と難易度を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。自身の目標に合わせて計画的に学習を積み、今後のキャリアへ上手く繋げられるように上手に資格を活用しましょう。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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