総務で資格を取得していれば、働くうえで有利になります。総務の仕事は業務範囲が多岐に渡り、企業によって任される業務範囲は異なります。目立つ職種ではありませんが、縁の下の力持ちとして企業にとって欠かせない重要な役割を果たしています。今回は、総務の仕事で役に立つ資格と、転職で有利になる資格を紹介します。
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総務担当者は社員が快適に働けるような環境作りが大切です。
そのためには、快適な環境作りの提案や社員のメンタルケアの配慮など、幅広い知識とスキルが必要です。
ここでは、そのようなスキルを身につける上で役立つ総務担当者のための資格をご紹介します。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場の従業員の心の健康管理を学ぶ検定試験です。労働安全衛生法に基づいた、企業におけるストレスチェックの導入と従業員50人以上の企業でのステレスチェックの義務化により、メンタルヘルスマネジメント検定試験に注目が集まっています。
ビジネスキャリア検定は、総務担当者の間でも注目を浴びている資格です。総務担当者は会社全体を把握し、マネジメントする立場になることがあります。管理職の人から相談を受けた場合でも、ビジネスキャリア検定で勉強した知識は役に立ちます。
1級、2級、3級、BASIC級と4つに分かれていて、試験形式は論述形式**になっています。そのため、学んだ内容を自分の言葉で表現できるようにしておくことが大切です。 学生や内定者、新入社員は一番下のBASIC級、部門長以上を狙う人は、1級取得を目指すことをおすすめします。
衛生管理者は、作業環境の管理や労働者の健康管理など事業場の衛生全般の管理を行います。職場をきれいに安全に保ち利用できるようにするためには、衛生管理者の存在が重要です。
衛生管理者の資格は、対応する業種によって第一種と第二種の二つに分かれています。第一種衛生管理者は従業員の命にかかわる有害業務を含むすべての業種に対応しています。第二種衛生管理者が対応できる業種は、有害業務を含まない業務のみです。
電気・ガス・医療などの業種の企業なら第一種衛生管理者の資格を、金融・小売業などの有害業務を行わない企業なら第二種衛生管理者の資格を取得する必要があります。
試験内容は、社員の健康管理に関する問題や照明や空調などが健康面に最適になっているか管理方法法で、普段の仕事で役立つ内容が多いです。
衛生管理者の資格を取得するまでの期間は1~2か月程度です。第一種衛生管理者の合格率は約44%、第二種衛生管理者の合格率は約52%になっています。所属する企業によってどちらの資格が必要かが変わるので、資格の取得を検討する場合には確認しておきましょう。
マイナンバー実務検定は、総務担当者に注目されている資格です。まだ全体的にマイナンバーの知識を正しく理解している人は多くないため、マイナンバーの知識がある総務担当者は重宝されます。
1級~3級まで3つの級があり、企業での実務として活用するのであれば、2級以上を取っておくのがおすすめです。 一般的に取得までの学習期間は、1~3ヶ月ほどになります。
試験内容は知識を問う問題が多く、比較的学習はしやすい方でしょう。
そのため、仕事と両立しながらでも無理なく独学でも学習することができます。
人事総務検定は、人事・総務の知識や実務能力を測る検定試験です。人事総務検定を主催しているのは、一般社団法人である人事総務スキルアップ検定協会になります。LECが指定講習実施団体として講習を実施しています。
人事・総務担当レベルの3級と主任レベルの2級については、特別認定講習を受けることで検定試験が免除されます。特別認定講習はWEBからでも受講可能です。提出した確認テスト・レポートが合格と判定されれば、認定証を受け取ることができます。
人事総務検定で学習する内容は社会保険労務士の試験で出題される内容と重複する部分が多いので、社会保険労務士の資格をとるためにも役に立ちます。
上記でご紹介しましたマイナンバー実務検定とメンタルヘルス・マネジメント検定は、総務の仕事で注目されている資格です。他の資格と比べると歴史の浅い資格で、取得している人が少ないので需要が高い傾向にあります。マイナンバー導入やストレスチェックの導入によって新たな業務が発生しているため、知識を身に着けるために資格の取得を検討する人が増加しています。
そのほか、受験資格が必要ない、あるいは比較的取得しやすい資格は下記になります。
● 人事総務検定
● ITパスポート
● 産業カウンセラー
● マイナンバー実務検定
● メンタルヘルス・マネジメント検定
総務への就職を考えている場合や総務へ配属されたばかりだと、実務経験が必要な資格は試験を受けることができません。年齢や学歴、実務経験といった受験資格が必要ない資格取得を検討しましょう。
また、総務への転職では、幅広い業務に対応している資格や将来性の高い資格を取得していると有利になります。総務の業務は幅広く、他の部署と連携して仕事をしたり兼務することが多いです。即戦力として重宝される資格だけでなく、キャリアアップを見据えた資格の取得も検討しておきましょう。
中小企業診断士は、経営的判断が必要な場面で効力を発揮する資格です。中小企業診断士は国家資格なので、知名度が高いだけでなく企業からの評判が良く、受ける人が多い資格です。
ハードルは若干高めで例年合格率は20~30%ほどになります。一次試験はマークシート方式と二次試験は筆記試験と内容は難しめなので、書籍や通信講座などを使って効率良く学習しましょう。
勉強時間は一次試験と二次試験合わせて約1000時間が必要だと言われています。
社会保険労務士は、労働社会保険諸法令に基づく申請書の作成や提出・事務代行をする、人気の資格です。合格率は5~10%で必要な学習時間は1,000時間程度と、難易度の高い資格となっています。
総務の仕事で役に立つ資格と転職で有利になる資格を紹介してきました。
総務では資格が必要ないという意見もありますが、働いていると幅広い知識が求められます。資格を取得することでいろいろなことを覚えることができますし、視野が広がります。
転職を目指す場合やキャリアアップを目指す場合でも、資格を取得することは重要です。この記事で紹介している資格を参考にして、仕事で役に立つ資格を取得してみましょう。