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総務職は人事業務や経理業務、広報や秘書業務まで幅広く網羅する企業もあれば、それぞれの業務を細分化している企業もあります。総務職への転職を希望する場合、大切なのはその企業がどういった総務人材を欲しているのかを知ることです。
今回は総務の仕事内容と、企業が必要とするスキル・資格について紹介します。
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総務の仕事は企業によって業務の種類に幅があります。大企業は総務をセクションごとに細分化し、専門的な業務を扱うことが多いです。
対して中小企業やベンチャー企業の場合、総務が人事業務から経理、労務、秘書や広報まで担うことも少なくありません。その場合、どの業務もスムーズにこなすことのできる柔軟さが大切になってきます。
総務職として働くうえで、総務が担う業務は次のようなものがあげられます。
・人事業務
・労務管理
・経理業務
・備品管理
・福利厚生
・秘書業務
どの仕事も専門性が高く、総務経験者であれば即戦力として期待されます。
総務職としての転職を目指す上で、必ず取得しておかなければいけないという資格はありません。
ただ資格を有していると採用が有利になったり、保有している資格に関連している業務に配属されやすくなります。
簿記の資格を持っていれば経理関連の業務、社会保険労務士なら労務管理、秘書検定なら秘書業務や人事業務などです。
資格を持っていれば絶対に有利というわけではありません。
しかし資格を所持していることで面接時にほかの人よりも専門性をアピールできます。
たとえばある企業が総務職の募集をしていたとします。その企業の総務部は経理業務に人手が足りていなかったとします。面接をした中でAさんとBさんは面接時の評価が同程度でした。このようなときに最後の決め手で保有資格が有利に働くことがあります。
実際に評価がまったく同じということはめったにありません。
しかし先ほどのケースのようなことが起こった際、Aさんが簿記2級の資格を所持していたとしたらどうでしょう？Aさんが採用される決め手に保有資格が有利に働いたことになりますね。
資格を所持していることで総務職としての転職に絶対有利とは言いきれません。
しかし、その資格が最後の決め手になる可能性があるということを覚えておきましょう。
では実際に、総務職として働く上でどのような適性やスキルが必要になるのでしょうか？次に総務職として求められるスキルをピックアップしました。
物事に柔軟に対応する能力は、総務のスキルのなかでも最重要といえます。
総務は部門の垣根を超え、あらゆる部署からさまざまな仕事が舞い込んできます。
部署ごとの対応方法に明確なルールが存在しないことも多いため、ときには自らの判断で柔軟に対処しなければなりません。
文書整理や経理計算、資料作成など、いまやパソコンが使いこなせるのが当たり前という流れにあります。WordやExcelなどは必須スキルとなりますので、基本的な機能は使いこなせるようになっていましょう。
総務職を希望する上で意外と見落としがちなのがコミュニケーション能力です。総務は社内の従業員が円滑に業務を進められるよう、さまざまな部署との折衝や、時には社外の企業との連携をはかる必要があります。
自分一人の作業で完結するような業務ではないので、コミュニケーション能力を発揮しスムーズに業務をおこないましょう。
総務では一人が複数の案件を同時進行させなければいけないことが多々あります。
複数の案件を抱えていると、それぞれの案件の進行速度や、時にはこれから入ってくるだろう案件を予測する必要もあります。
さまざまな部署とやり取りを行う環境上、総務は緊急性の高い業務に対応することも珍しくありません。日々の業務のスケジュール管理がおろそかになっていると、突然の仕事に対応することは困難です。
関係者は複数の部署をまたぐことも多く、担当者ごとに適切なスケジュール管理が要ります。
総務の転職や昇給につながるスキルアップ方法は、次の2点です。
・常に最新情報を得ることを志す
・体系的な知識が必要な資格取得を目標にする
総務は、前述した3つの必須スキルを持っているだけでは十分ではありません。
目立たない仕事が多い総務だからこそ、個々のスキルが純粋に業務内容に反映されます。
以下でお伝えする2つのスキルアップ方法を活用し、より広範な対応能力や判断力を養っていきましょう。
幅広い業務を行う総務だからこそ、最新情報には常に敏感になっておきたいものです。新しい法律の制定や法改正は、総務の仕事にも大きな影響を与えます。
たとえば、マイナンバーに関する法律やルールを理解できていなければ、雇用関係のトラブルや重大なミスに発展する恐れもあります。
最新情報を得るにはテレビのニュースだけではなく、新聞や専門誌に目を通したり、日々応対する関係者から積極的に話を聞くようにすることが大切です。
資格取得はスキルアップにつながる以外にも、転職や昇給に有利に働きます。
総合職のなかでもひときわ多様な業務を経験する総務は、体系的な知識を要する資格が向いています。
資格のなかには総合的な基礎力を養うものや、新しい業務知識に発展するものなどさまざまなので、以下でお伝えする資格一覧を参考に自身の目的に合うものを選んでください。
総務職への転職に持っていると有利な資格はなんでしょうか？
ここでは総務職として転職する上でおすすめしたい資格をいくつかご紹介します。
特に経理業務に特化した能力を持っていることをアピールできます。
非常にメジャーな資格なので、持っていて損はありません。
国家資格になり、資格取得難易度は高めです。
しかしそのぶん、行政機関への書類作成など専門的な分野で活躍できます。
秘書検定の勉強をすることで、社会人として働く上で基本的な知識を得ることができます。この資格を有していると、社会人として必要不可欠な常識があるということが判断できるので、面接官にとって指標となります。
ビジネスキャリア検定は、各部署から依頼される業務への対応力を身に付けることができます。総務以外に人事や経理、法務といった8つの分野から構成され、それぞれ専門的な知識の習得を目指します。
普段から濃密なやり取りを行う部署に合わせて、取得する分野を選ぶと良いでしょう。専門的な知識が増えるだけで、各部署への対応がよりスムーズになります。
メンタルヘルス・マネジメント検定は、これからの総務の役割を考えるうえで必須の資格となります。近年は従業員のうつ病や精神疾患などに備え、メンタルヘルス対策を導入する企業が増えてきています。
検定取得を目指すうえで、組織全体のメンタルヘルス計画の立案や、不調な従業員へのケア方法などを学べます。人事部と連携し、対策方法をよく理解しておくことも大切です。
普段から人事部と密接にかかわることが多い総務の場合、キャリアコンサルタントの資格が役立ちます。キャリアコンサルタントとは、従業員のスキルやキャリアアップのアドバイスを行う国家資格です。
社員の転属や異動に関する正しい判断にもつながり、人事部との業務連絡をより濃密にすることができます。自身のスキルアップやキャリア成長を考える際にも役立ちます。
総務の役割は時代の変化によって変わるため、長期的な視野でスキルやキャリアを磨くことが大切です。
たとえば、近年は過労死防止やBCP対策（緊急時に備えた事業継続計画）、ダイバーシティ経営に着目する企業が増えてきました。
同時に、社内の人事制度構築や防災対策を担う総務の重要性も増しています。
今まで当たり前だった業務に従事するだけではなく、常にスキルアップを志し、積極的な提案や取り組みを実施することが欠かせません。
自身の会社が目指す経営方針と総務に求められる役割をもう一度見つめ直し、将来的に役立つスキルや資格取得を心がけましょう。
総務職とは会社の『縁の下の力持ち』です。
表舞台で会社に貢献する従業員を、舞台の裏から支える仕事になります。
営業職などのように会社への貢献度が目に見えてわかりやすいような業務ではない一方、表に立つ従業員が円滑に業務を行うためには必要不可欠な職種です。
一見目立った業務ではないものの、総務職として働く上で必要なスキルが多く、決して簡単な仕事ではないこともおわかりいただけたと思います。まずは自分に総務として働くスキルが備わっているかどうか、そしてそのスキルを伸ばしていけるかどうかを考えていきましょう。
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