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人事部が出世コースは本当か?出世できる人事の特徴

HUPRO 編集部
昇進の登竜門?人事職は本当に出世コースなのか…

採用において必ず接点を持つ人事部は、社外秘情報の囲まれた業務をする関係上、他部署とは別格で特殊なセクションだと捉えられる傾向にあり、人事部に配属されることが「出世コース」となる企業も多くあります。今回は「人事」が本当に出世コースなのか?を深掘っていきたいと思います。

従来の人事担当者の仕事内容

経営層の意思決定に基づき、ざっくり「採用」「教育/育成」「労務」「評価」の4項目を実務として実行するのが従来の人事の業務であり、日本の企業の9割近くが人事部の役割と捉えています。

「採用」「教育/育成」「労務」「評価」は企業の生命線です。基幹部署ですから社内でのポジションと責任も重くなります。日本企業において出世コースと言われるのも納得させられる仕事内容になります。その理由は以下の2点です。

ヒトを扱う部門

経営資源の4つ(ヒト・モノ・カネ・情報)のうち、核となり、資源として一番扱いづらいのが「ヒト」、いわゆる人財です。一定の法則を守れば(大概)思い通りに動いてくれる他の資源と違って、意思を持って勝手に動いてしまいます。

一方、正しく導くと2倍3倍、それ以上の効果を生む可能性も秘めた経営資源でもあります。そういった原石を見出して磨いて企業の基盤として組み込んでいくのが人事の業務でありミッションです。おのずと精鋭部隊が送り込まれます。

経営の中枢の近くにいる

上記の様な経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を動かすためには、意思決定機関である企業の上層部とやり取りしながら進めます。「人事」は「ヒト」を扱います。将来企業を背負っていける人財を採用育成する重要機関ですから経営層は口を出さざるを得ません。

必要上、人事部は経営層との直接話したり、共同作業をしたりする機会も出てきますから、経営層の目に留まり、気にかけてもらえる機会も増えてきます。評価も高くなり、昇進にも結び付きやすいポジションでもあります。

人事と名のつくところが本社や本店等その企業の核となる拠点にある場合が多いのもこう言った背景があるからです。

人事部に求められる変化

ですが、近年企業における人事部のあり方が変化してきています。

アウトソーシング化

採用シーンにおいての応募者とのやり取り、労務での給与計算や福利厚生管理などを専門業者に外部委託するパターンが増えています。総務や経理部門でもその変容は顕著で、極論管理部門のタスクを全てアウトソーシング化すれば、企業の管理部門は1~2名で事足りてしまいます。

人材の多様化

世界で闘う企業にはダイバーシティある人財の活用が求められています。国と国の境界線が無くなり、採用活動もグローバル化が進んでいます。またこのような多国籍労働者のみならず、国内では高齢者や一時休業者、障がい者なども国を挙げて採用活動に勤しんでいます。近年は国から示された行動指針によって人材の受け入れもしやすくなってきたと感じています。

人事担当者が直面する問題は業務の専門性と人材のスキルがマッチしないことです。定量的ルーティンな業務であれば、内部社員や人材を採用することで賄うことができますが、業務が専門化すると現在よりも高度な知見が必要となり、簡単に人材を確保できません。そこでコンサルティング会社や個人で活躍するスペシャリストと直接交渉せざるおえない人事担当者もいます。

人財の多様化

役割の変化

つまり、「経営層の意思決定に基づき、実務として実行する」従来の人事の役割から、「経営や事業の意思決定自体に、人や組織の面から関わり支援する」に役割が変化していると言えるでしょう。マーケット環境が加速度的に変化する近年、企業は先々の見通しが立てづらくなり「不確実な状態」で事業を継続し、進んでいかざるを得なくなったのが最大の理由です。

企業の顔を担う人事担当者

だかこそ、前述のアウトソーシング化でルーティン業務等を外部に任せ、人事は経営戦略立案等の役割を担うようになるわけです。人事領域で仕事をするのではなく、人事の知見を経営のステージに持ち込んで仕事をするというイメージが適切です。GAFAやLINE,サーバーエージェント等成長企業における人事の役割は正にこれに当たります。企業の顔として社内外にVMV(VMV:ビジョン・ミッション・バリュー)等を発信する「現代版広告塔」と言っても過言ではありません。

経営に積極的に関わること

総務や経理と同様に「管理部門」、「バックオフィス」と言われてきた従来の人事部体制であれば、どうしても裏方意識が抜けきれず、受け身になる傾向があります。上層部から降ってくる課題・ミッションをただただ口を開けて待っているのではなく、経営サイドと現場サイド双方を理解したうえで、人事の知見を利用した課題を自ら発見し、解決する、イケイケな攻めの思考が必要となります。

経営戦略を任せられる人事になる

人事の仕事内容を採用・教育・労務・評価と固定化して考えるのではなく、企業の従業員として経営や売上に関わる仕事も積極的に担うことが大切です。これからの人事担当者は「全社的な経営戦略」に携わることが優秀な人事担当者の証であり、「出世コース」になります。

まとめ

いずれにせよ、従来の人事業務はある意味縮小して、スリム化していくのは確かです。人事部に身を置く、人事職を目指している人にはだいぶザワつく話かもしれませんが、見方を変えると実はとてもラッキーなのかもしれません。

なぜなら、イノベーションが求めらえれる現代では仕事が無くなったり役割が変化するのは人事職だけの話ではありません。時代の変化を一早く感知できる部署が人事部であり、そこで行動を起こせられれば、出世コース間違いありません。

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この記事を書いたライター

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