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【育児・介護休業法】育児中の時短勤務について解説

HUPRO 編集部
【育児・介護休業法】育児中の時短勤務について解説

「育児・介護休業法」では、産休・育休を経て職場復帰する際に、育児をしながら働き続けられるように、様々な制度を設けています。本記事では、フルタイムではなく短時間で勤務を可能にする短時間勤務制度による時短勤務について解説します。

育児・介護休業法の短時間勤務制度について

育児・介護休業法では、事業主は、3歳に満たない子を養育する従業員について、従業員が希望すれば利用できる、短時間勤務制度を設けなければならないと定められています。

この短時間勤務制度は、1日の労働時間を原則として6時間(5時間45分から6時間まで)とするものです。

いわゆる「フルタイム」は8時間ですので、2時間短くなります。また、10:00~16:00といった時間帯であれば、通勤ラッシュも避けられるため、保育園の送り迎えもしやすくなりますね。

状況によって、
毎日を6時間勤務にするのではなく、例えば、月、水、金は4時間勤務、火、木は8時間勤務と行ったように、日ごとに時間を変えたり、トータルの勤務時間が6時間×5日=30時間になるように、週の出勤日数を調整する方法もあります。

短時間勤務制度は、決して大企業だけの制度ではなく、平成24年7月の法改正により、改正従業員数が100名以下の事業主にも適用しなくてはならないとされました。
実際の運用だけでは不十分で、しっかりとその内容を就業規則に定めることが必要となっています。

なお、同様の条件(3歳に満たない子を養育)する従業員は、申し出た場合に所定労働時間を超えて労働させてはならないという「所定外労働の制限」も同じ改正によって定められています。

つまり、子供が3歳になるまでは、以下の条件で働くことが可能になるのです。

・短時間勤務(時短勤務)が可能
・所定時間外の労働(残業)が免除される

時短勤務が可能な従業員の条件

育児期間中の時短勤務制度については、法律上それを使うことができる従業員には条件があります。
なお、会社独自の育児支援をおこなっている場合は、この限りではありません。

(1)3歳に満たない子を養育している(男女問わず)

冒頭に述べたように、3歳に満たない子の育児中であることが必要条件です。これは会社によって6歳など緩和されている場合もあります。
なお、もちろんですが養育者の性別は男女どちらでも適用になります。

(2)時短勤務をする期間に育児休業をしていない

育児休業と短時間勤務は両立できません。育児休業中はあくまで休業のため、もし働く場合は時短勤務の給与が出るため、育休手当はストップされます。

(3)1日の所定労働時間が6時間以下でない

時短勤務は、1日の労働時間が8時間以上の人が、原則として6時間(5時間45分から6時間まで)の勤務時間にするものです。
元々の勤務時間が6時間以下の人は、時短勤務制度で短縮する勤務時間がないため対象外になります。

(3)1日の所定労働時間が6時間以下でない

(4)日々雇用される労働者でない

育児をしながら会社で働く場合、その会社にある程度の期間在籍していることが必要です。
この期間は会社によって定めることができますが、往々にして在籍期間が1年以上は必要になることが多いです。

(5)労使協定により適用除外とされた従業員でない

(4)の条件に当てはまらなくても、従業員と「労使協定」を結ぶことで、時短勤務の適用除外をされる場合があります。

「労使協定」とは、法律から外れる例外事項について就業規則への規定をおこなうことで、法定義務の免除や免罰の効果を生じさせるものです。

具体的には、以下の労働者については、労使協定を結ぶことで時短勤務の対象外になります。

③については、例えば、

・国際線の客室乗務員
・短時間勤務のものを勤務体制に組み込むのが困難な業務
・担当の企業や地域が厳密に分担されていて、他の労働者では代替困難な営業

などを指します。

また、短時間勤務制度を使うことが難しい従業員については、以下のいずれかの措置を講じて、働きやすい環境を整える必要があります。

まとめ

仕事と育児の両立は、これからの転職時にも重視したいポイントです。実は日本の産休・育休制度や手当については、欧米に比べて進んでいる点も多くあります。また、企業においても、優秀な人材を確保するために、独自に設けている子育て支援をアピールしているところも増えてきました。

しかし、制度として優れていても、実際にそれを使うことができるかどうかは別問題です。産休や育休、そして復帰後の働き方についても、現在の制度が絵に描いた餅になっていないかどうかは、事前にできるかぎり調べておくのが、後悔しない転職の秘訣といえるのではないでしょうか。入社前に状況をきちんと把握するためには、綿密な企業研究はもちろん、転職エージェントの活用をぜひ検討してみてください。

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