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転職希望なら知っておきたい~大手企業の労務部門

HUPRO 編集部
転職希望なら知っておきたい~大手企業の労務部門

労務管理はどの企業にも存在する業務。同じ仕事をするというのであれば、大手企業に転職してキャリアアップしたいという方も多いのではないでしょうか。

しかし、従業員数の多い大手企業では、人事業務の内容が多岐にわたるため、社員採用・育成だけではなく、人事評価や人事異動、労務管理などについても専門の担当者や部署が設けられていることが多いです。

結果的には幅広い業務をこなすというよりも、細分化された業務の一端をおこなうことになります。本記事では、大手企業の労務管理への転職を希望される方向けに、大手企業における労務管理の内容と転職希望の場合に心がけたいことを解説します。

大手企業における労務部門の役割

労務部門は、従業員の労働環境を正しく管理し、場合によっては改善することによって、企業の生産性を向上させる役割を担っています。労務部門そもそもの役割というのは、おおむね以下の通り。福利厚生などの内容は違えど、基本的に企業の規模によって大きく変わることはありません。

①勤怠管理:有給休暇や残業代などを含めた従業員の業務管理
②給与計算:労働時間を元にした給与・賞与の計算、年末調整など
③社会保険手続き・給付:厚生年金・健康保険・介護保険・雇用保険・労災保険の加入・脱退手続き、給付手続き
④福利厚生:社内さnイベントや従業員の自己啓発・資産形成の財形管理など
⑤安全衛生管理:健康診断やメンタルヘルスなど従業員の健康保持のための対応

企業の規模によって異なるのは、実務担当者の数です。大手企業の場合は、従業員の数が多いため、業務担当が細分化され、専任で担当することが多くなります。

大手企業の労務部門の役割分担例

例えば、社員数が100名の会社と、5000名の会社では、有給休暇の付与1つをとっても、消化率の確認や、管理職への連絡一つとっても業務の負荷がまるで異なります。そのため、企業の規模によっては、勤怠管理や各種休暇の管理担当という、狭い業務の専任になる場合もあります。

従業員の数が多い大手企業においては、派遣社員や契約社員・パートタイム労働者によって実務の定型業務がなされ、正社員は業務分担のエスカレーション作成や、内容チェック、社内向け通達、マネジメント層への報告などといった実務管理がおこなわれることが一般的です。

大手企業の労務部門の役割分担例

大手企業の労務部門に転職するメリット・デメリット

ここでは、前述の内容を踏まえ、大手企業の労務管理部門に転職するメリット・デメリットについて見ておきましょう。

(1)メリット

大手企業の労務部門に転職するメリットとしては、その待遇や企業としての安定性、ネームバリューをあげる人は多いでしょう。

給与はもとより、休暇日数やその内容、健康診断などの福利厚生も含め、どの職種であれ、大手企業への転職を目指すメリットとなります。

(2)デメリット

実はキャリア面で見ると大手企業にはデメリットもあります。
上述のように、大手企業の労務管理は、こなさなければいけない量が多いため、担当が細分化されて専任になることが多いです。

業務ローテーションがあるとしても、自分にとってつまらない業務や幅広い業務を経験したいという場合にはつらいかもしれません。
また、大手企業の正社員として転職すると、プロフェッショナルの専属採用でもない限りは、最初の部署はあくまで入り口です。

ずっと労務担当というわけにもいかず、会社の都合によってある日労務部門が子会社化されたら出向、アウトソーシングで外注に出されたら転籍、もしくは思いもよらなかった別の部署に異動しなくてはならないこともあります。
もちろん業務については希望を出すことができますが、ある程度のローテーションをおこなうことはよくあることです。

筆者もバックオフィス部門に専門で採用されたはずの人が、数年の後に営業部門への異動、またはその逆の例などを何度も見ています。

全国に支社のあるような大手企業に正社員として転職する場合、面接でそういった覚悟を問われることもありますので、あらかじめ意識しておいてください。

参考記事:人事異動って拒否権があるの?|Hupro Magazine

大手企業の労務部門への転職を実現するために心がけたいこと

大手企業には「長く安定して務められ、給与も高い」という動機で応募する人がとても多く、逆に採用担当者は転職希望者への目線が厳しくなっています。

もちろん、労務管理への転職を希望する場合、業務経験はあった方が良いです。しかし、逆説的になりますが、労務管理部門へ転職したいという希望や経験よりも、
・仕事を通じて企業にどのように貢献できるのか
・会社への貢献には労務管理業務以外も含まれるのか、

というその企業に対する熱意が問われます。大手企業ほど、社員の会社に対する帰属意識というの非常に強いものです。中途採用にも同様の意識を求めてきます。
最初の採用が労務部門だったとしても、会社の状況によってずっと同じ部署というわけにはいかないかもしれません。

まとめ

まずは労務管理で、それ以降は自分の希望職種ではなくても、配属された部署では役立つ人材になるよう頑張りたいという姿勢を崩さないようにしましょう。

この記事を書いたライター

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