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給与計算実務能力検定とは?合格率や難易度はどれくらい?

HUPRO 編集部
給与計算実務能力検定とは?難易度はどうか?

給与計算実務能力検定とは、給与計算業務の知識や実務能力について測定する資格で、給与計算とこれに関係するいろいろな手続きについての知識を、体系的にマスターすることができます。
本記事では給与計算実務能力検定の難易度や実際の合格率・取得のメリットについても解説していきます。給与計算系の資格取得に興味がある方は必見です!

給与計算実務能力検定とは?

給与計算実務能力検定とは給与計算業務の知識や実務能力を測定する試験で、給与計算とこれに関係するいろいろな手続きについての知識を、体系的にマスターすることができます。

給与計算実務能力検定には1級2級があり、試験内容がそれぞれ違っています。
給与計算実務能力検定では、2級を取得していない人が1級を出願したり、2級と1級を一緒に出願したりすることもできるため、受験するときに自分のスキルのレベルに応じて出願することができます
給与計算の実務経験がある方はいきなり一級から受験することも多いです。

試験としては、2級は年に2回で3月と11月、1級は年に1回で11月になっています。また受験料は1級が10,000円で、2級が8,000円となっています。

なお、注意する必要があるのは、更新制度がこの資格にはあることです。資格を取得した後は、更新を2年ごとに申し込みする必要があります

給与計算実務能力検定の難易度とは?

給与計算実務能力検定は、受験資格として実務経験や学歴による制限はありません
そのため、給与計算実務や経理職を経験していない学生などでも受験することができます。

2級の難易度

2級のレベルとしては、基本的な給与計算ができ、明細を作ることができるレベルです。ただし年末調整といった複雑な業務は範囲外となっています。

試験形式は試験時間が120分で、出題される問題は全40問マークシート式で、35問が知識問題、5問が計算問題です。(知識問題70点分、計算問題30点分)合格に求められる点数は70点以上とされています。

一般的な難易度としてはやや易しめです。

1級の難易度

一方で1級のレベルとしては、税務や労働法令に関する知識が試されるだけでなく、給与体系のイレギュラーなものなどへの対応など、社会保険や年末調整、税務というような給与計算関係の全ての仕事に精通しているレベルとされています。

試験時間は二級と同じで120分、出題される問題は30問のマークシート式の知識問題、10問の記述式の計算問題のトータル40問です。(知識問題60点、計算問題40点分)合格に求められる点数は70点以上で、しかも計算問題での正答率が60%以上であることです。

一般的な難易度としては普通レベルです。

給与計算実務能力検定の合格率

給与計算実務能力検定を主催する一般社団法人実務能力開発支援協会の公式サイトによると想定している合格率は二級が60〜70%、一級が40〜50%としています。
実際の合格率を見ていみましょう。

https://jitsumu-up.jp

日本実務能力開発支援協会HP 給与計算実務能力検定とは

直近三年間の実際の合格率を見てみると2級は70〜80%で推移しており、1級は40~60%で推移していることが分かります。合格率は経理系の資格の中では割合高く、取得しやすいといえるでしょう。公式テキストを利用して学習するだけで、給与計算業務についての経験が今までないような人でも合格を十分に狙えます。

給与計算実務能力検定取得のメリットとは?

では給与計算実務能力検定を取得するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?一つずつ見ていきましょう。

転職などの際に有利になる

組織において給与計算のスキルは必要不可欠なものです。特に、管理部門の労務や経理などにおいては、直接実務に結びつきます。資格を取得することで客観的に自身のスキルを証明できるようになるため、採用担当者から人事労務業務のプロとしてプラス評価されるので、このような職種に転職したいと考えている人にとってはメリットになるでしょう。

給与計算業務の経験がある人材は、需要が多く、求人が全国各地であります。会社の管理部門の経理や人事というような職種だけでなく、事務員として社会保険労務士事務所で仕事をする方法もあります。

自身のスキルアップにつながる

受験勉強を通じて体系的な業務知識がマスターできるので、給与計算関係の業務を行っている人はスキルアップができます。ただ会社で給与計算業務をしているだけでは、給与計算ソフトでただ数字を打ち込んでいるだけでその背後にある知識などを身につけることができないケースもあります。
検定を受けるために幅広い知識をインプットすることで、より一層のスキルアップが見込めるでしょう。

さらに、税法や社会保険についても学習できるため、相性は別の資格ともいいでしょう。
ここでマスターした知識が、別の難関の国家資格の社会保険労務士などの学習にも役に立ちます。このような難関の国家資格を将来的に取得することができれば、開業も夢ではありません。

子育てなどを理由としたブランク後の復帰にも有利に働く

給与計算実務能力検定は、ニーズが高い資格でありながらも、そこまで難易度は高くありません。そして資格を取得できれば、大きなアピールポイントとなるのです。そのため、子育てなどを理由に一時的に仕事から離れていた人が復帰をしたいと考える際に、とても有利に働く資格のひとつといえます。さまざまな企業が給与計算実務能力検定を取得している人材を求めているので、時短勤務が可能な会社を選ぶ、保育園に近いエリアの会社を選ぶなど、多少こちらが強気に出ても就職活動がうまくいく可能性があります。

まとめ

給与計算実務能力検定は社会的ニーズが高い資格の一方で合格率は経理系の資格の中では高く、取得しやすいコスパの高い資格といえるでしょう。
初心者でも給与計算実務能力検定の中の2級は取得しやすく、給与計算業務を経験した人であれば学習が短期間でも合格を十分に狙えます。

最近は、社員に給与計算実務能力検定を受験させる会社も多くなっており、取得を勧める資格に指定していることもあり、早めに給与計算実務能力検定の資格を取得しておくのがおすすめです。なお、コンサルティング会社や社会保険労務士事務所などのように、人事労務コンサルタントの会社や給与計算を請け負うところでは、資格を取得している人は入社するときに優遇されることもあります。

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この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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