士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

人事部の仕事や役割とは?人事業務の5つの分類について解説

HUPRO 編集部
人事部の仕事や役割とは?人事業務の5つの分類について解説

あなたは人事部の仕事についてどんなイメージをお持ちでしょうか?一般的には新卒や中途などの採用や評価などをイメージする方が多いのですが、実際の人事の仕事はそれだけでなく人に関する業務全般を行っており、その分類は非常に多岐にわたっています。今回はそんな人事業務の分類ついて詳しく解説をしていきます。

人事部の役割

人事部の仕事は様々な種類に分類されますが、その役割を一言でまとめるとすると経営層と従業員の間にはいってコミュニケーションをとることと言えます。そして人事部が最も密接に関係する「ヒト」はヒト・モノ・カネ・情報と言われる経営資源のなかでも、最も大切な資源とされています。当然その分人事部の果たす役割は企業にとって重要なものとなってきます。

人事業務の分類

人事の業務を一覧にすると、主に5つに分類することができます。

1.人材採用

会社の経営方針に沿った採用計画の策定をし、実際の採用活動全般までを行います。そして最も重要となってくるのが企業の求める人材を把握し、それに一致した人材を見極めることです。最近はインスタグラムなどのSNSを使って企業の認知を高め応募数を増やしたり、選考段階における効率化を目的にAIを導入したりするなど、採用業務の変化や多様化も進んでいます。

2.人材教育・育成

教育研修の企画運営など通じて人材教育を行います。人事部以外でも配属先の上司や先輩社員が実際の仕事を通じて後輩を指導・育成するOJTも行われますが、OJTのみでは指導する側の上司や先輩社員によって教育内容に偏りがでてしまう可能性もあることから、人事部による標準化された人材教育が重要な役割をはたすことになります。企業によっては外部講師による研修も積極的に行われています。

3.人事評価

評価制度の設計・構築~運用・見直しまで一連の業務に携わります。評価制度には様々な種類が存在しますが、どんな人材に価値をおくかなど会社の考え方に適合した制度を設計・構築することが重要と言えます。また実際の評価を行い報酬に反映させるというフェーズは、特に社員のモチベーションの維持・向上にもダイレクトに関わるため的確な判断が求められます。

4.人員配置

重要な経営資源であるヒトを最大限に活かすことを目的として、異動、昇進、配置転換、転勤などといった人材配置の戦略を練り実行します。企業の事業計画や従業員の志向、適性、評価などといった要素を総合的に見て適切な判断をしたり各部署間との調整を行ったりなども必要となってきます。

5.労務管理

労務管理は従業員が業務に専念できるように主に手続きなど労務にかかわる事務的な業務をおこないます。創業まもないベンチャー企業や大手企業・外資系企業などはこの労務管理に属する業務について、人事部が直接関与せず一部または大部分を外部委託しているケースがあります。労務管理の代表例は以下の通りです。

勤怠管理・給与計算

定期的に勤怠の記録をとりまとめ、そのデータをもとに従業員の給与が毎月正しく滞りなく支払われるよう給与計算を行います。ここ最近は働き方改革により、勤怠データを「つくる」ことだけでなく「分析」し、残業削減などの適切な施策を立案実行することも求められるようになってきています。

社会保険の手続き

従業員の雇用や退職、扶養家族の増減などによって生じる、労災、雇用保険、健康保険、厚生年金などの手続きを行います。

就業規則の作成管理

就業規則は、その会社の労務に関するルールを定める中核的な役割になります。労働基準法など各種労働法の内容も踏まえて、就業規則を作成し管理をしていきます。場合によって弁護士や社労士など外部の専門化とのやりとりが発生します。

就業規則の作成管理

人事業務に必要な資質は

人事業務にはコミュニケーション能力や倫理的思考力、さらには法律知識など様々な要素が必要となります。人事業務全般としては、経営層から新人社員まで様々な立場の「人」とかかわり、調整役になることが多いため高いコミュニケーション能力が求められますし、人事制度の企画・立案においては制度の有効性を論理的に考える能力が、労務管理では法律的な知識が必要になってきます。

人事業務のやりがい

人事の仕事は経営戦略と直結する業務が多く含まれています。そのため仕事を行うことで経営に大きく貢献することが可能です。影響力がある仕事でもあるため、責任も伴いますが大きなやりがいにつながるといえます。また自分が採用し育成した社員の活躍する姿を見ることができることもやりがいとして挙げられます。自分が面接をした人が成長する姿を体感することで、「人事」という仕事の醍醐味を感じることもできるでしょう。

最後のまとめ

人事業務は通常、直接的に利益を生みだすものではありません。そのため会社への目に見える貢献度がはかりづらい部分はあります。しかし前述したように「ヒト」という企業の将来を担う最も重要な資源をマネージメントすることをミッションとしており、その成果は企業業績にも大きな影響をおよぼします。つまり人事業務は企業の中枢を重要な仕事であると言えます。また近年は、働き方改革、IT、AIなど様々な影響により、人事業務にも様々変化がおこっています。最新の情報を正確にとらえ業務に活かしていくことが求められてきています。

<関連記事>

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:業務内容

おすすめの記事