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税理士試験における簿財(簿記論・財務諸表論)の難易度はどれくらい?

HUPRO 編集部
税理士試験における簿財(簿記論・財務諸表論)の難易度はどれくらい?

税理士試験は非常に難易度が高い試験であることがよく知られています。しかし、きちんと計画的に継続して勉強していけば、合格することは難しくはありません。税理士試験は長い期間にわたって勉強することになりますが、簿財(簿記・財務諸表論)にまずは合格する必要があります。なぜなら、税理士試験において、簿財に合格できるか否かが、登竜門となるからです。そこで、この記事では、税理士試験における簿財の難易度について説明した上で、簿財の試験に合格するためのポイントについてわかりやすく解説していきます。

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税理士試験の難易度

税理士試験では、会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)の2科目と税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)のうち受験者の選択する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければなりません。)に合格しなければなりません。

試験の合格基準点は、各科目とも満点の60%であり、会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に合格すると税理士試験を突破することができます。税理士試験は、科目合格制を採用しているので、受験者は5科目について一度に合格する必要はありません。1科目ずつ受験することも可能です。
税理士試験全体の難易度や合格率については、こちらのコラムで詳しくご紹介していますので是非ご覧ください。

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税理士試験における簿財の重要性

税理士試験は一般に簿記論、財務諸表論が登竜門と言われています。平成30年(第68回)税理士試験において、簿記論の合格率は14.8%で、財務諸表論は13.4%となっていました。29年度の合格率は簿記論が14.2%であったのに対して、財務諸表論の合格率は29.6%でした。29年度の財務諸表論の合格率は非常に高かったですが、例年の平均は30年度に近い合格率になります。

税理士試験科目のなかでも、簿記論及び財務諸表論は、税法に属する科目と比較すると一般的には難易度は低いといわれています。税理士試験において、簿記論、財務諸表論が登竜門であると言われる理由は、必須科目であることの他に、会計学に属する科目に合格できない人が、より難易度が高い税法に属する科目に合格できないと考えられているからです。

簿財を勉強するときのポイント

上でも説明したように、税理士試験において、簿記論、財務諸表論は登竜門です。会計科目と税法科目では勉強方法が少し違ってきます。簿記論と財務諸表論に合格しても、税法科目でつまずいてしまう人が多いため、税理士になろうと思ったら、まずは簿財についてできるだけ早く合格しておくのがベストでしょう。簿財という2科目は、関連性が高いことから、同じ年に同時に受験するという人も多いです。
簿記論は計算問題が出題されますが、計算にはスピードが求められます。本試験の問題をすべて計算できない年もあるほど簿記論は問題量が多くなります。

一方で、財務諸表論については、税理士試験のなかでも問題がパターン化されていることが多いので、簿記論よりも得点がしやすくなっています。そのため、まずはきちんと基礎的な問題を落とさずに得点できるようにしておくことが大切です。財務諸表論については計算問題だけではなく、理論の問題も出題されます。しかし、あくまで計算問題が中心なので、試験の半年程度前からまとめて覚え始めても試験には間に合うという合格者の声が多いです。簿財はとにかくスピーディに計算問題が解けることが合格の条件となるので、十分に時間をかけて問題のパターンを頭に入れておくことが勉強のポイントとなります。

税理士試験の簿財に合格するために

税理士試験のうち2つの会計科目である簿財は避けては通れない科目となっています。税理士試験の合格を目指す人たちにとって、簿記論も財務諸表論も欠かすことはできません。簿財では計算問題だけではなく、理論問題も出題されますが、まずは計算問題がスピーディに解答できるようにしなければなりません。問題の解答スピードを上げるためには、過去問に時間をかけて取り組み、問題の回答パターンを頭に入れておかなければなりません。簿財の計算問題や理論問題は膨大な範囲のなかから出題されることになるので、十分に試験勉強の時間を確保する必要があります。

効率的に勉強するためには、大原やTACのような予備校に通うことも視野に入れておく必要があります。予備校に通う最大のメリットは、試験問題に直結する問題演習を大量に行うことができるということです。このトレーニングを通じて、徹底的に問題のパターンを身体が覚えるまで身に付けていきます。税理士試験は独学で合格することも可能ですが、社会人など、時間がないなかで効率的に勉強をしたいという人にとっては、予備校はとても心強い味方になってくれるでしょう。膨大な試験範囲をきちんとカバーすることを前提として、まずは計画を立て環境を整えで勉強に取り組むことが大切です。

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この記事を書いたライター

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