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転職体験記(会計事務所勤務編-Vol.1)

HUPRO 編集部
転職体験記(会計事務所勤務編-Vol.1)

現在、会計事務所に勤務もしくは過去に会計事務所に勤務経験がある方に、転職の際のお話や今までの会計事務所での業務内容などを聞いてきました!
これから会計事務所への転職を考えている方、もしくは今までの会計事務所の経験を生かして今後キャリアアップしたい方など、ぜひ参考にご覧ください。

1人目:資格を活かして柔軟な働き方を実現

お名前:A・S さん
ご年齢:32歳
性別:女性
お住まい:愛知県
お持ちの資格:秘書検定、日商簿記検定、珠算・電卓実務検定、情報処理技術者検定、英語検定、ワープロ実務検定、会計実務検定、商業経済検定 等
ご年収:180万円(時短勤務)

地方銀行から出産を機に会計事務所へ転職

現在は代表が公認会計士兼税理士で社員数16名ほどの会計事務所に勤めています。
元々は、商業高校を卒業し、高校からの推薦で地方銀行に就職しました。
商業高校出身で簿記が得意だったので、貸借対照表や損益計算書を使用する手形交換の業務も担当していました。地方銀行に6年勤務をして、妊娠出産を機に退職しました。
銀行に復帰しようかと考えましたが、私の担当していた業務は窓口ではなく後方業務だったため、ほとんどがパソコンを操作するデスクワークでした。高校時代に結婚式場のアシスタントや飲食業など接客のアルバイトをしていたこともあり、人との関わりの深い仕事が好きでした。そこで、会計事務所なら担当の顧客とコミュニケーションを取りながら仕事ができるかと思い、会計事務所に転職しました。

資格を強みにした転職活動

会計事務所に就職する前に銀行で6年間勤務しており、数字に関わる仕事がしたいという意思を転職アドバイザーの方に伝えました。
また、商業高校に通っており、学生時代に資格をたくさん取得していたので、その資格を活かした仕事先の方が自分にも有利になると考えました。実際、会計事務所に転職する際の応募条件に「簿記検定3級以上の保有者」や「金融機関や金融関係の事務の経験者」という項目があり、資格がないと応募ができず、資格を取得しておいてよかったと思いましたね。

会計事務所での仕事

現在は会計事務所に勤め、「弥生会計」や「勘定奉行」を使用した帳簿の記入、給料の計算、決算報告書の作成など行なっています。今の会計事務所は勤めてから約3年が経ちます。主な業務としては、公認会計士や税理士の補佐業務や秘書業務をしています。
担当の公認会計士や税理士が顧客の会社や自宅へ行き、領収書などの資料を頂いてくるので、それを事務所で処理して共有のパソコンに入力します。また、顧客からの依頼で打ち合わせなどの日程を決めたり、不明点を迅速に回答できるように資料作成をしたりしています。

時短勤務で柔軟な働き方を実現

幼稚園児と小学生の2人の子供がおり、フルタイムで働くには少し不安がありました。そこで、面接の際に相談して、現在の会計事務所では時短勤務で働いています。月、火、水、金の平日4日間で、基本的に朝の8時半〜15時までの勤務です。毎週木曜日は子供の習い事がありお休みしています。
月に一度ほど、勉強会がありそれも勤務のうちに計算されます。また、2ヶ月に一度ほど顧客との親睦を深める食事会などもあり、それは夕飯の時間なので残業扱いになります。
始業時間と終業時間の融通がきき、平日休日問わず希望の日に休みが取得できます。そのため、子供の送り迎えや行事ごとへの参加など、きちんと子育てをしながら働けるところに惹かれて、今の会計事務所に決めました。

会計事務所で働く魅力

会計事務所では働きながら勉強ができるという利点があります。実際に私も会計事務所で働きながら資産税や相続税について学んだり、税理士試験の勉強をしながら仕事をしたりできるのはとても魅力的でした。周りが公認会計士や税理士の先生ばかりなので、疑問点をすぐに質問できます。また、年末調整や確定申告などの処理も行うので実生活でも役に立ちます。

2人目:銀行の経験を活かして会計事務所に転職

お名前:R・Sさん
ご年齢:40歳
性別:女性
お住まい:長野
お持ちの資格:ファイナンシャルプランニング技能士2級 簿記2級
現在のご年収:370万

地方銀行から会計事務所へ転職

現在勤務している会計事務所が会計事務所としては初めての入社となります。
社員は100人以上おり、社会保険労務士の先生や税理士の先生の元、お客様の業務を逐一担当の全会計事務所員に報告して一丸となって業務を進めています。
今の会計事務所はファイナンシャルプランニング技能士2級の資格を持っていることで給与の優遇がありました。
前職が銀行員であったことや、銀行に勤務していた時にファイナンシャルプランニング技能士2級を取得していたため、その資格が活かせると思い会計事務所に転職しました。また、転職の際は転職サイトを使って会計事務所を探しました。

会計事務所での仕事

今は社会保険労務士の先生と営業の方と情報を共有しながら、労務と経理の業務をしています。
給与明細の毎月の作成や業務災害や通勤災害などの業務、そして勤怠管理や税金関係の手続きのegovでの提出等の業務を行っています。
決算の時期にはお客様へ訪問し、決算の数字を確定する業務も行っています。
メインに行なっている業務や専門領域は、労務と経理の業務です。予算の策定のお手伝いや決算の際の数字を確定させる業務等をおこなっております。
またお客様の資金に対するお悩みから個人的なお金に関するお悩みなどの相談にお応えするのも業務の一環です。

昇格するチャンス

さまざまな角度からお客様をサポートするプロフェッショナルな集団であることがこの会計事務所に決めた理由になります。
頑張れば頑張るほど認めてもらえて上に行けるという雰囲気があります。
大変ではありますが、やりがいはあります。

会計事務所で働く魅力

今は資格がなくても大丈夫です。安心してください。やる気があるだけで転職を成功する方もおられます。
入社してから資格を頑張って取得することができれば、毎月のお給料に+α資格手当が付与される会計事務所もあります。
これって結構給与が違ってきますので、資格をがんばって取得しようというモチベーションも上がるのではないでしょうか。
ちなみに、資格試験の問題集などの補助も会計事務所によってはあったりしますので、会計事務所で働きながら資格の取得に挑戦してみるというもの良いと思います。上司も頑張りを見ていてくれます。

3人目:会計事務所と事業会社どちらも経験

お名前:M・A さん
ご年齢:45歳
性別:男性
お住まい:東京都
保有資格:税理士試験3科目合格(簿記論、財務諸表論、消費税法)
現在のご年収:500万円

会計事務所の経験を経て事業会社へ

3か所の会計事務所を経験したのち、事業会社へ転職をしました。

税理士のアシスタントとして

1,2ヵ所目は所長税理士と職員(私)1人の2人体制でした。専門領域は特になく、一般的な中小零細企業の一般的な税務と記帳代行がメインです。社風は所長の一人体制であり、職員に仕事の裁量はなく、完全な税理士のアシスタントでした。仕事の役割分担は不明確で、所長の手の回らない単純業務(会計伝票入力、科目内訳明細書の作成など)をこなしていました。言い換えれば、申告書の作成はすべて所長がしていました。
1ヵ所目から2ヵ所目の会計事務所に転職した理由は、税理士試験勉強の時間を確保するためでした。

クライアント対応でスキルアップ

3ヵ所目は所長税理士と副所長(所長の妻)と職員6~7人の8~9人体制でした。正社員の職員には担当クライアントが割り当てられて、巡回監査(企業に定期訪問)や記帳代行をしていました。1,2ヵ所目の会計事務所のように申告書作成などの作業的な仕事でなく、クライアントに対して付加価値の提供を念頭に置いていました。
たとえば、税務調査で引っかからないように担当者が作成した申告書を2重チェックしたり、試算表から経営分析をして、経営者に分かりやすく説明・アドバイスをしたり、納税額を事前予測したりするなどをしていました。
2ヵ所目から3ヵ所目の会計事務所に転職した理由は、税理士試験勉強の時間確保に加えて、クライアントを担当してスキルアップを図るためでした。

その後、企業への付加価値の提供を外部の立場から内部の立場でしたいと考え、現在の事業会社へ転職をしました。

事業会社での働き方

帳簿を会計ソフトに入力したり、その事業会社仕様の現金出納帳などの書類や売上請求書などを作成したりしています。また、顧問契約を結んでいる会計事務所の署員とやり取りの窓口になっています。
メインに行なっている業務は経理全般であり、法人の税務が専門領域です。たとえば、備品の購入日が決算日までにするかどうかの意思決定の材料を経営者に提供しています。

会計事務所での経験が生きている

税金の知識、かつ、実務経験(特に税務調査の立ち合い)が豊富であることを高く評価してもらえ、今の事業会社で勤務しています。
ここでは税金や経理の知識はもちろん、税務調査の立ち合いで培ったコミュニケーション能力を活かせています。たとえば、経理に関して他部門に協力を求めるときに円滑なコミュニケーションに役立っています。

会計事務所で働く魅力

会計事務所で働く魅力は2つあります。1つは税金や経理の知識が身に付けられることです。2つ目は巡回監査や税務調査の立ち合いを通じてコミュニケーション能力やルート営業スキルが身に付けられることです。

以上、3名の方のキャリア・転職についてご紹介しました。
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この記事を書いたライター

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