士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

米国公認会計士(USCPA)試験の科目別の難易度は?各科目ごとの対策法を解説

HUPRO 編集部
米国公認会計士(USCPA)試験の科目別の難易度は?各科目ごとの対策法を解説

USCPA(米国公認会計士)の試験の出題科目は全部で4科目です。1科目ずつ受けることができ、またその順番も自由です。
しかし、効率よく4科目に合格するためには各科目の特徴や難易度を知っておく必要があります。今回はUSCPAの難易度について科目別に解説していきます。

USCPAの4科目とは?

USCPA試験の4科目は以下の通りです。

・FAR(Financial Accounting and Reporting )…財務会計
・BEC(Business Environment and Concepts)…企業経営環境&経営概念
・AUD(AUDiting and attestation)…監査&証明業務
・REG(REGulation and business law)…諸法規

先に書いたようにこの4科目をどの順番で受けるかは自由です。

しかし、1科目目の合格から18か月以内に他の全科目に合格しないと、その1科目目の合格の効力が失われる「expier」という制度が設けられています。

そのため、あらかじめ各科目の難易度、特性、合格に必要になる知識の量を知っておくことは試験対策上絶対に必要です。

USCPAの各科目の難易度と受ける順番

4科目を受ける順番や難易度などについて解説します。

1科目目 FAR

USCPA試験で最初に受けるのがおすすめの科目は、FARです。他の3科目の順番はあまりこだわる必要はありません。

・USCPA試験全体でFARの知識は必要になる
・勉強の範囲が広い

FARで勉強する財務会計や簿記の知識は、USCPA全体で必要となります。
日本の公認会計士試験の財務会計論、簿記検定の商業簿記に該当するイメージです。

会計学の勉強を始めたばかりで、財務会計や簿記の知識が十分でないと他の科目を勉強してもなかなか理解をするのが難しいでしょう。

実際他の科目問題は、FARの知識があることを前提として作成されていることがあります。

・勉強の範囲が広い

FARの学習範囲は広くそれに伴い量も非常に多いです。

そのため、比較的勉強量の少なくて済む他の科目から勉強を始め科目合格を果たしたとしても、そこから合格の期限が切れる18か月の間にFARの勉強を終わらせることができないリスクがあります。

FARに合格することで精神的な余裕が出て他の科目の勉強もスムーズに進む可能性が高いので、まずはFARから始めるのがおすすめです。

税効果会計や退職給付会計、キャッシュ・フロー計算書、連結会計分野の難易度が高いです。

2科目目 BECもしくはAUD

2科目目はBECもしくはAUDです。どちらを先に受けてもいいでしょう。
BECは管理会計や原価計算などが出題範囲に含まれ、これらはFARの知識があることを前提にしているので、FARに合格したあとすぐに勉強を開始したほうが理解が進みます。

BECの学習で一番大変なのがWritingでしょう。15点中4割取れないと合格は厳しくなるにもかかわらず、数点しか取れない人が多いようで日本人が苦手としてるのがわかります。

文法面から含めた徹底した勉強が必要になります。

AUDは学習ボリュームはBECより多いですが、FARよりはかなり少ないです。

AUDは監査手順が、勘定科目に対する知識を前提としているので、やはりFARに合格した後すぐに勉強を開始したほうがいいでしょう。

また、BECの内容と被っている部分もあるため、学習そのものは楽でしょう。
逆にいうとFARが苦手な人はこのAUDで苦労する可能性があります。

4科目目 REG

REGは上記3科目とはほぼ関連性はないといってよいでしょう。

一見するとREGはFARと似ている科目のように思えますが、実は関連性がほとんどありません。この2つは「似て非なるもの」と考えたほうがいいでしょう。

学習する際には、FARの知識とは切り離して勉強する心構えが必要です。そうでないと、FARの知識があることで混乱し、かえってREGの学習の妨げになるおそれがあるのです。

最後に受験した方がいい理由はとして勉強に対するモチベーションの問題があります。

日本人のアメリカの税務に対する関心は低いのでモチベーションを維持するのが難しいのです。

そのため他の全ての科目に合格した後に一気にマスターしてしまうのがいい方法です。

また会計用語や法律用語に加えて医療控除など専門用語が非常に多く出てくるので暗記が必要となります。

ただしボキャブラリーが多ければ読解自体にはそれほど苦労しないでしょう。

まとめ

ここまでUSCPAの4科目の勉強する順番について難易度や特徴と共に書いてきました。

USCPAは科目に合格期限が設けられているため、学習計画をしっかりと立てて取り組まないとその科目が合格の効力が消えてしまい一からやり直さなければならなくなります。

まずは勉強範囲が非常に広く他の科目の基本にもなるFARを徹底して勉強してマスターしましょう。そうすればゴールが一気に近くなり他の3科目の勉強もスムーズに進みます。
▶︎ 士業・管理部門でスピード内定|最速転職HUPRO はこちら

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:資格試験

おすすめの記事