簿記の試験を受けてみたいという人は多いと思います。経理をやる上では受験してみたい資格です。簿記の試験は、どの位の点数で合格するのかが気になるでしょう。また、簿記試験は、どこから難しくなるのかも知っておきたいですね。今回は、簿記の試験の合格点について、そしてそれを目指す方法について解説していきます。
簿記の試験は、日商簿記検定と呼ばれ、商工会議所によって行われる試験です。公的な資格となり、経理や財務、事務を行う人にとって、履歴書に簿記何級と書けますので、就職や転職にも役立ちます。初級から3級、2級、1級とあり、3級から受験する人が多く、3級合格から履歴書にも書くことができて有効です。
簿記の試験は、どんな試験なのかについてですが、詳しく紹介していきます。年に2~3回受験機会が全国であり、受験しやすい試験です。3級と1級は、6月、11月、2級は、6月、11月、2月に試験が受けられます。試験の内容は、3級は商業簿記120分、2級は商業簿記・工業簿記の両方で120分、1級は商業簿記・会計学90分、工業簿記・原価計算90分です。
簿記の試験の特徴は、合格点が最初から決まっている点です。競争率は関係ないのが特徴で、絶対評価で、100点満点で70点以上を取ると合格できます。最初から70点以上と合格点が決まっていますので、合格するための対策も取りやすいでしょう。
ちなみに3級の受験者は、1回の試験に付き、全国で8万人程度で合格率40%程度、2級の受験者は約4万~5万人程度で合格率12%~30%程度で、1級の受験者は大体1万人程度で6~13%程度の合格率です。つまり、それだけの人が70点以上を取っている試験と言えます。
簿記の試験は、70点を目指せば合格できますので、それを基準に勉強する方法を考えるのが合格するコツです。
3級の簿記の内容からまず見ていきたいと思いますが、3級は、商業簿記で5問あります。
第1問は仕訳問題、第2問は帳票などについて、第3問は残高試算表などの問題、第4問は伝票会計などについて、第5問は精算表などの問題となります。これを120分で解いて70点を取ると合格です。70点の合格点を取るには、試験の内容と時間配分が大切なのが3級です。
3級の試験の配点はどうなっているのかについても見ていきます。
第1問は20点、第2問は10点、第3問は30点、第4問は10点、第5問は30点です。
配点が高いのは、第1問の仕訳問題、第3問の残高試算表などの問題、第5問の精算表などの問題で、これが正解すれば70点で合格します。
重点的に勉強しなければいけない内容も見えてきますね。そして、実際に問題を解いている人から時間配分を聞いてみると、
第1問15分、第2問10~15分、第3問は40~50分、第4問は5分~15分、第5問は30~35分
が多くなっています。配点に比例して、時間もかかる問題となっていますので、早く問題を解けるような練習も必要です。
簿記の試験は、どの級も合格点を70点以上取る必要がありますが、2級の試験からは急に難しくなる印象があります。合格率も急に下がってきます。
2級の試験内容は、第1問が仕訳、第2問が個別処理問題、第3問が決算問題中心の商業簿記の問題、第4問・第5問が工業簿記・原価計算問題となります。
問題は5問あり、配点は各20点と均等なのが特徴ですが、工業簿記が最低10点は取れないと合格できない仕組みです。2級から勉強しなければいけないのが工業簿記で、工業簿記が苦手な人でも、10点以上は取らないと合格点に届きません。5問で各20点ということは、苦手な分野の問題を作らないことも2級では合格のコツです。
そして、1級になると、合格点70点に達していても、4科目のうち、10点に満たない科目があると足切りで不合格となります。
商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算が各25点配点で、各科目10点以上は取らないと足切りされてしまいます。合格点ではなく、科目の最低点も気にしなければいけません。不得意科目を作らないことが1級合格のコツです。
簿記試験の合格点は、3級までは単純に70点以上取れば大丈夫ですが、2級からは、商業簿記だけでなく、工業簿記もしっかり点数を取らなければいけません。1級では10点未満の科目があると足切りがあります。70点を取るだけでなく、それぞれに対策を取る必要があります。
合格するコツとしては、3級は、慣れない問題の時間配分も気にしながら、合格点70点を目指すことです。2級からは、不得意科目を作らないことです。
そして、合格点70点を目指すためには、過去問をやってみるのがおすすめです。自分の苦手な内容や時間がかかる問題を分析した上で試験対策しましょう。合格点は、それほど高い点ではありませんので、合格を目指してみませんか。
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