社労士として働くためには、国家試験である社会保険労務士試験に合格しなければいけません。なぜなら、労働者の福祉問題や年金相談ななどを幅広く扱う社労士は、八士業に数えられる国家資格だからです。
そこで、この記事では、社労士試験の難易度や合格率を紹介しつつ、社労士試験に合格するためのコツなどもあわせて解説します。社労士試験を目指している受験生の方、今後のキャリアアップの選択肢の一つとして資格試験を検討している方は、ぜひ最後までご参考ください!
社労士の仕事内容についてはこちらのコラムでも紹介しています。「社労士の実際の仕事内容のイメージがよく分からない」という方は、ぜひこちらもご参照ください!
まずは、社労士試験の毎年の合格率の推移などを確認しつつ、社労士試験の難易度がどの程度のものなのか、そして、なぜ社労士試験の難易度が高いのかについて説明します。
以下の表は、平成25年度から令和4年度までの社労士試験の合格率に関するものです。
受験者数・合格者数・合格率から分かることは、以下の3点です。
まず注目すべき点は、社労士試験の合格率は10%未満という点です。10人当たり1人以下の合格率であることからも、社労士試験は難易度が高い難関国家試験ということが分かります。
次に、この10年間の間に、社労士試験の受験者数が大幅に減少しているという点が挙げられます。平成25年度までは約5万人の受験者が応募していましたが、その後は毎年大幅に受験者数が減少し、令和4年度には4万人弱になっています。
さらに、社労士試験は合格率が約5%~8%程度に設定されているので、受験者数の減少に比例して、合格者数も減少傾向にあることが読み取れます。ただし、平成27年度・平成28年度は1,000人代でしたが、その後は約2,500人前後の合格者数が維持されているので、今後大幅に受験者数が減少しない限りは、合格者数2,500人水準のままであると予想できます。
では、社労士試験の合格率をより詳しく考察して、難易度の変遷から今後の合格難易度を予想してみましょう。
平成25年の合格率から一転、平成26年の合格率は9.3%に跳ね上がる点も特徴的です。毎年の平均合格率である7%~8%を大きく上回る形で、前年の平成25年の不足分を埋め合わせるような形です。
平成25年はちょうど労働基準法の改正が原因で問題の難易度が高すぎたという前年の反省を踏まえて、平成26年の試験問題が易化したと考えられます。
まず目をひくのが平成27年の合格率です。平成26年度が突発的に合格率が跳ね上がり、平成27年に合格率が5.4%にまで大きく下落しました。
おそらく、前年の合格率を配慮して合格基準を引き上げられたのではないかと言われています。
以上の流れから分かることは、次の2点です。
・平均的な合格率は受験者数に関わらず6%~8%程度
・合格率が低い年度の翌年の試験は比較的合格率が高くなる
大きな法改正がなされた後の数年間は、出題者、受験者双方とも手探りの状況が続くため、合格率が一定せず乱高下します。逆に、法改正などがない状況であれば、例えば平成29年以降のように、合格率は一定水準で落ち着きを取り戻し、合格率6%~8%で推移することが予想されます。
なお、令和元年度の試験は、働き方改革に伴って労働基準法の改正が実施されましたが、合格率に大きな変動は見られませんでした。受験者も過去問で問題のレベルを把握し、それに対する対策が可能になったからだと思われます。
いずれにしても、社労士試験は合格率10%にも満たない試験ですので、難関試験の一つと考えて差し支えありません。合格するには引き続き、勉強を継続する必要があるでしょう。
社労士は、弁護士・司法書士・行政書士・土地家屋調査士・弁理士・税理士・海事代理士と並ぶ、八士業の一つです。そこで、これらの専門士業の資格試験との難易度を簡単に比較します。キャリアアップに有効な資格ばかりなので、難易度の比較を通して、自分で取得できそうなものにチャレンジしてみましょう。
難易度をわかりやすくするために、まず勉強時間で比較してみましょう。
勉強時間はあくまで、これまでの資格取得した方々の平均時間をもとに比べているので、「~時間以上勉強しないと合格できない」というわけではありませんので、ご参考程度にご覧ください。
資格 | 勉強時間 |
司法書士 | 約3000時間 |
社労士 | 500~1000時間 |
行政書士 | 500~1000時間 |
宅建士 | 200~300時間 |
勉強時間から比較すると、司法書士よりは難易度は低いと思われるかもしれません。しかし、900時間勉強をしようとしても、1日3時間毎日欠かさず続けても10ヶ月以上はかかると思われます。
「八士業」の試験科目数は違いますが、社労士以外の資格をお持ちの方はご参考までにご覧ください。
司法書士試験 | 5.2% |
社会保険労務士試験 | 約6~7% |
土地家屋調査士試験 | 8%~10% |
行政書士試験 | 10~15% |
宅建試験 | 約15~18% |
税理士試験 | 約18.5% |
司法試験 | 40%~50% |
海事代理士試験 | 50%~60% |
この表を見ていただければわかる通り、司法書士の次に社労士の合格率はかなり低いです。
合格率が下がる原因としては、1科目でも点数が合格基準に満たさなければ、不合格となることが一番大きいでしょう。
そのため、もし再受験するとしても1から受けなおす必要があるのはネックな部分になります。
社労士試験と比べて、税理士試験の難易度はかなり高いです。高度な簿記の知識など、計算面の能力も求められるので、社労士試験よりも科目ごとのハードルも上がります。
ただし、税理士試験では、全11科目中5科目に合格するだけで税理士試験に合格したと扱われます。しかも、科目ごとに合否が決せられ、一度合格した科目を再度受験する必要はありません。
つまり、科目ごとの難易度は高いものの、税理士試験には科目合格制といった特殊性があるので、一発勝負の社労士試験とは違ったアプローチが求められます。
税理士試験については知りたい方はこちらをご確認ください!
司法書士・行政書士はいずれも法律の専門家なので、試験では民法などの諸法律に関する知識が問われます。
ただし、司法書士試験は司法試験に準ずるほどの難易度であるのに対して、行政書士試験は法律の基本的な知識が問われるだけです。つまり、司法書士試験は社労士試験よりも難易度が高いですが、行政書士試験は社労士試験よりも合格しやすいという傾向があります。
社会保険労務士(社労士)とは、労働法や社会保険に精通したプロフェッショナル。
社会保険労務士及び社会保険労務士法人の業務については、以下の通りです。
1.労働社会保険諸法令に基づく申請書等及び帳簿書類の作成
2.申請書等の提出代行
3.申請等についての事務代理
4.都道府県労働局及び都道府県労働委員会における個別労働関係紛争のあっせん手続の代理
5.都道府県労働局における男女雇用機会均等法、パート労働法及び育児・介護休業法の調停の手続の代理
6.個別労働関係紛争について厚生労働大臣が指定する団体が行う裁判外紛争解決手続における当事者の代理(紛争価額が120万円を超える事件は弁護士との共同受任が必要)
7.労務管理その他の労働及び社会保険に関する事項についての相談及び指導
出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 社会保険労務士及び社会保険労務士法人の業務
このうち、1~3の業務(例えば、就業規則や社会保険の手続きなど)については、社会保険労務士又は社会保険労務士法人でない者は、他人の求めに応じ、報酬を得て、業として行ってはいけません。「独占業務」といいます。
独占業務の中でも、就業規則や雇用契約書の作成を「1号業務」、社会保険などに関してハローワークや年金事務所などで行わなければならない書類手続きの代行を「2号業務」と言います。
また、4~6の業務については、社労士試験にプラスして「紛争解決手続代理業務試験」に合格し、社会保険労務士名簿への登録が必要です。
また、7.の仕事はいわゆる「人事コンサルタント」的な仕事。「3号業務」と呼ばれます。実は、人事における相談・指導については、社労士の独占業務ではありません。登録していない方でも行うことが可能です。
ただし、無資格で自身の経験のみの方や、民間資格のみの方より、国家資格である「社会保険労務士」資格がある方が信頼性が格段に高くなります。
そのため、社労士としての独占業務ではなく、コンサルティングや労務相談、執筆、講師業などをメインで行って高い報酬を得ている社会保険労務士の方も多いのです。
引用:第 54 回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成
こちらは合格者の年齢階層別・職業別割合です。
他の難関国家資格として知られる公認会計士や税理士については、20代などの若年層も比較的多いのですが、社会保険労務士は、学生の割合がとても少なく1.0%となっており、他の年代については年齢ごとの差がほとんど見られません。
職業別ですと「会社員」が6割近いです。おそらくこれは「人事」という問題に対して向き合い、社労士としての仕事を意識するのが実際の社会人になってからということがあるのではないかと考えられます。
もちろん、これらの資格の中から社労士資格だけを選ばなければいけないというわけではありません。
むしろ、将来的に独立して事務所を開業することも視野に入っているのならダブルライセンスにも積極的にチャレンジするのがおすすめです。
例えば、社労士資格に加えて、司法書士、行政書士、税理士、保険代理店資格などを取得すれば、それだけ業務の幅が広がるので集客率も高まるというメリットが得られますし、営業リスクの分散にも繋がるでしょう。特に、行政書士試験は比較的基本的なレベルの出題が行われるので、余裕があるタイミングで取得を検討してみてはいかがでしょうか?
これらの業務はまったく無関係というわけではないので、実際に多くの社労士がダブルライセンスを取得して活躍しているので参考にしてください。
社労士は、社会保険労務士法に根拠をもつ国家資格保有者のことで、労働・社会保険に関するプロフェッショナルです。しかも、特定社労士になれば、裁判外の代理に限定はされますが、労働関係紛争の斡旋手続き、パート労働法及び育児・介護休業法の調停手続きなどの代理人としても活躍できます。
そこで、以下では、社労士試験の概要について簡単に解説します。
詳しくはこちらのページをご覧下さい!
出題科目は、大きく分けて「労働保険」と「社会保険」の2分野から出題され、全8科目から出題されます。
出題形式は、選択式と択一式の2種類があります。選択式とは、文章中に設けられた5つの空欄に、選択肢の中から正しい肢を選んで文章を完成させる形式の問題です。択一式とは、5つの選択肢の中から正しい肢もしくは誤っている肢を1つ選択する形式の問題です。
満点は、選択式が40点、択一式が70点です。各科目の配点や出題数については、以下の表をご参照ください。
以下の表は、社労士試験の過去3年間の合格点です。各科目に基準点が設けられているので、特定科目だけで総得点の合格水準を超えるだけでは不十分です。科目数は多いですが基本的な出題が多いので、苦手科目や勉強漏れがないようにしっかり準備しましょう。
働く上で必要不可欠な役割を果たしている社労士。その試験の難易度の高さについては、代表的な2つの理由があります。
引用:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 第52回(令和2年度)試験「受験案内」
社労士試験は年に1回、8月の日曜日を1日使って試験が行われます。
試験時間を見ていただければわかるように、選択式と択一式にわかれ、試験時間は80分と210分です。
80分の試験を10:30~11:50でこなすのはまだ良いのですが、問題は午後の択一式のパート。試験時間は210分と、3時間半もあります。
午前に試験を終え、さらに昼の休憩を挟み、午後にはより長い時間の試験をこなすという長丁場。集中力を持続させるというのは至難の業です。
引用:社会保険労務士試験オフィシャルサイト 第52回(令和2年度)試験「受験案内」
さらに、試験範囲が広く問題数が多いのも、難易度の高さの原因となっています。
試験科目は7つ。それぞれについてまんべんなく問題が出題されるのです。
例えば、簿記検定であれば1問を捨てても別の問いでカバーし、トータルで基準を満たせば合格できますが、社労士試験はそうはいきません。
それぞれの問い別に合格基準が決まっているからです。
1科目だけでも合格基準を満たさない場合は、他の科目が全部満点でも合格できません。つまり、不得意分野を作ることができないのです。合格基準が厳しいことも難易度を押し上げています。
社労士試験の社労士試験の合格ライン(合格基準)については、毎年一定ではなく変動しています。
しかし、国家資格であることから、国民に分かりやすい簡易なものとすることが望ましいということで、平成12年度(2000年度)より、下記の目安が示されています。
引用:厚生労働省 社会保険労務士試験の合格基準の考え方について
この目安を基準として、実際の合格ラインは変動します。
全体で7割以上得点であれば、不得意分野の問題を捨てることができますが、本試験では各出題科目において7割以上得点しなくてはいけません。前述の通り、不得意分野を作ることができないのです。
また、試験の水準を一定に保つため、各年度において総得点及び各科目の平均点及び得点分布等の試験結果を総合的に勘案して補正を行うことになっています。
具体的に見てみましょう。
まず総得点の補正は前年度の平均点との差によって行われます。
ただし、あくまで合格率は10%が目安。補正した結果、合格率が高くなるような場合は、基準点は高いままとなります。
選択式試験、択一式試験それぞれの総得点について、前年度の平均点との差を少数第1位まで算出し、それを四捨五入し換算した点数に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする(例えば、差が△1.4点なら1点下げ、+1.6点なら2点上げる。)。
※ 前年の平均点との差により合格基準点の上下を行うが、前年に下記③の補正があった場合は、③の補正が行われなかった直近の年度の平均点も考慮する。
上記①の補正により、合格基準点を上下させた際、四捨五入によって切り捨て又は繰り入れされた小数点第1位以下の端数については、平成13年度以降、累計し、±1点以上となった場合は、合格基準点に反映させる。ただし、これにより例年の合格率(平成12年度以後の平均合格率)との乖離が反映前よりも大きくなった場合は、この限りではない。
下記(2)の各科目の最低点引き下げを2科目以上行ったことにより、例年の合格率と比べ高くなるとき(概ね10%を目安)は、試験の水準維持を考慮し合格基準点を1点足し上げる。
各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。
ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。
ⅰ) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
ⅱ) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合
出典:厚生労働省 社会保険労務士試験の合格基準の考え方について
つまり、社労士試験は、合格ラインギリギリの場合は運によって合否が決まってしまうのです。合格ラインを確実に突破するためには、全ての分野において合格ラインを上回る勉強をこなさなくてなりません。
「難しい」と思われるかもしれませんが、実際に私たちが社労士に相談することを考えてみたらどうでしょう。
「労務管理には詳しいけど、年金は苦手で……」こんな社労士に仕事をお願いしたいでしょうか。そう考えると、社労士試験の制度設計は、難易度が高いと言いますが信頼できる社会保険労務士を輩出することに役立っているのではないでしょうか。
年度によって合格率が異なりますが、合格するには数%の難関を突破しなければいけないのが社労士試験です。時間をかけてゆっくり勉強をするのも大切なことですが、効率的に合格して出来るだけ早く社労士資格をキャリアに活かすためには、以下のポイントを押さえて勉強をするのがおすすめです。
①過去問を検討する
②勉強方法を確立する
③法改正点に注意する
それでは、各ポイントについて見ていきましょう。
社労士試験の勉強方法についてはこちらのコラムでも紹介しています。特に、これから独学で勉強をしようと考えている方は、ぜひご参照ください!
社会保険労務士試験は、出題科目が8科目もあり出題範囲が非常に広いので、過去問で出題傾向を探るのが効果的な勉強法のポイントです。
確かに、試験範囲を一つずつ丁寧に勉強していけば、出題範囲における関連法規に関する深い知識が得られるでしょう。
しかし、社労士試験の試験範囲はかなり広いので、全範囲を同じレベルで勉強することは不可能です。
特に、社労士試験には基準点が設けられているので、得意科目で得点を稼いで合計点で合格水準に達したとしても、基準点に満たない科目があるせいで不合格になるリスクがあります。
そこで、全範囲を一通り勉強したあとは、過去問から頻出分野や出題傾向を研究するのが重要となります。社労士試験ではそこまで発展的な出題はされることはないので、基本をおさえつつ出題傾向も把握しておけば、充分に対応できるでしょう。
社労士試験を突破するには、自分なりの勉強方法を早期に確立することが重要です。具体的には、市販の参考書などを活用して独学で試験にチャレンジするのか、スクールや予備校を利用するのか、最初に決めてしまいましょう。
もちろん、資格勉強をしている中で「独学ではリズムが作れない」と感じて、途中からスクールを利用するのも悪くはありません。しかし、どうしてもスクールにはスクールのカリキュラム等があるので、独学をしていた時期が無駄になりかねませんし、再度勉強のリズムを作る困難にもぶつかるでしょう。
社労士試験は独学でも対応できますし、他方で、社会人の方が働きながら予備校に通うことも不可能ではありません。自分の生活リズムや環境と相談したうえで、中長期的に続けられそうな勉強方法を早期に確立しましょう。
社労士試験を独学でチャレンジする場合には、以下のメリット・デメリットが生じます。
【独学のメリット】
・自分のペースで勉強できる
・仕事と両立しやすい
・カリキュラムを自分で作れる
・投資費用が少なくてすむ
【独学のデメリット】
・意欲の継続が難しい
・試験に関する情報(テキスト選び・法改正)が手に入りにくい
・挫折するリスクが高まる
独学する場合には、社労士試験合格までの道筋を自分で作り上げ、合格に向かっている最中のモチベーション維持も自分で行わなければいけません。費用を抑えられるというメリットがあるものの、途中で挫折してしまう人も少なくありません。したがって、「継続する自信のある人」は独学、自信がなければスクールを利用するのがおすすめです。
社労士試験を予備校や通信スクールを利用してチャレンジする場合には、以下のメリット・デメリットを得られます。
【予備校等のメリット】
・ノウハウのあるカリキュラムで効率的に勉強できる
・疑問点などをすぐに質問できる
・模擬試験などで自分の習熟度を確認できる
・モチベーションを保ちやすい
【予備校等のデメリット】
・独学よりは費用がかかる
・時間の制約がある
・仕事との両立が難しい
予備校などの中には、ある程度カリキュラム等を柔軟に対応してくれるところもありますが、それでも独学よりかは制限があるのは間違いありません。ただ、予備校等が提供するサービスには過去の合格実績などの裏付けがあります。したがって、費用面の心配がないのなら、ある程度予備校などで情報を得ながら効率的にスケジューリングをした方がよいでしょう。
社労士試験の勉強時には、法改正点に注意して勉強を進めましょう。上述のように、法改正があったタイミングの社労士試験の合格率は例年通りとは言えず、ある程度波乱が生じうるものです。
政府が推進する働き方改革に伴い、関連法案が順次改正されていきます。出題者側の心理としては、受験者が改正点について正しく理解しているかどうかは非常に気になるのです。
したがって、法律改正があったポイントなどは、重点項目として優先的に勉強時間を割きましょう。
なお、改正点を勉強する際のポイントは、改正点を旧法と比較して押さえることです。特に2回目以降の受験者の場合は、改正前の知識が頭に残っていると混乱するので注意が必要です。
社労士試験の難易度については以上です。
実際の合格率の推移から分かるように、社労士試験は決して簡単な国家試験ではありません。むしろ、低い合格率を考慮すると、かなり難易度が高い試験と言えるでしょう。
これから社労士を目指そうという受験生の方は、社労士試験の出題科目や配点などの制度概要についてしっかり理解したうえで、まずは全体的な勉強を進めるようにしましょう。そして、法改正などの注目ポイントや過去問の傾向を把握して、自分なりの勉強方法を貫徹してください。
社労士資格を取得できれば、企業に所属しながら資格手当をもらえたり、独立して事務所を開設したりと、今後のキャリアの選択肢が飛躍的に増えます。興味があるのなら、ぜひ今からでもチャレンジしてください!