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財務分析の知識を得られる資格とは?

HUPRO 編集部
財務分析の知識を得られる資格とは?

企業の財務状況は貸借対照表や損益計算書(まとめて財務諸表)などで表現されています。企業の財務状況を把握するためには、この財務諸表を読み解く=分析する必要があります。今回は、ただ財務分析の勉強をするのではなく、勉強を通じて財務分析ができるようになる資格ついて解説していきます。

財務とは?

財務とは企業の管理部門などの業務の1つで、経理担当が作成した帳簿や財務諸表を踏まえて、「財務戦略の立案」「予算・資金管理」「資金調達」「余剰資金の運用」をします。財務管理がしっかりとしている企業は会社が速やかに発展したり、また会社が傾いた時にも資金繰りなどで上手く回避できたりします。また倒産を未然に防ぐために、予算管理を行い資金調達することなども重要な業務です。

財務分析のおすすめ資格6つ!

財務分析とは、財務諸表を読み解き現状の分析をすることを指します。それにより会社の収益性、安全性、成長性などが把握できます。そんな財務分析能力を身につけていきたいあなたにおすすめの資格を6つ紹介します。

1.日商簿記検定(2級・3級レベル)
2.ファイナンシャル・プランナー(2級・3級レベル)
3.ビジネス会計検定(2級・3級レベル)
4.FASS検定
5.税理士
6.公認会計士

日商簿記検定(2級・3級レベル)

財務分析をするためには簿記の基礎知識を習得する必要があります。企業の財務状態を分析するためにはその企業の財務諸表である貸借対照表や損益計算書という会計専門の表を読み解く必要があります。簿記の知識がない方にとって、用語の意味や数字の意味を理解することも難しいのではないでしょうか。

資格概要

簿記の試験勉強の最終ゴールは、企業の財務諸表である損益計算書と貸借対照表の作成です。簿記検定の取得レベルまで到達する頃には、企業の財務諸表を理解するだけでなく、小規模な企業の財務諸表であれば自分で作成できるレベルに到達しています。
簿記の試験勉強をすることよって、基本的な財務諸表の仕組みや会計用語の基礎知識を固めることで、財務分析に必要な財務諸表の構造を知ることができます。

また、日商簿記検定には難易度が難しい順から、1級、2級、3級、初級とありますが、
中小企業の財務諸表を分析するレベルでしたら、2級か3級の取得をオススメします。
1級については2級と比べて難易度も格段にあがりますし、税理士や会計士の登竜門といわれるような難関資格ですので、資格取得に対してのハードルが高いです。

〈参考〉資格取得目安時間

2級

合格率 10%~30%
学習時間 150~350時間
難易度 ★★★

3級

合格率 40%~50%
学習時間 100~120時間
難易度

ファイナンシャル・プランナー(2級・3級レベル)

ファイナンシャル・プランナー試験は、「お金」についての知識を勉強する試験です。「お金」といっても範囲は広いですので、大きく6つ分野に分けて学習していきます。


①ライフプランニングと資金計画→個人のライフプランニングやキャッシュフロー表の作成、社会保険制度、会社の決算書について
②リスク管理→生命保険や損害保険について
③金融資産運用→株式や債券など金融資産について
④タックスプランニング→所得税や法人税などの税金について
⑤不動産→建物、土地などの法律や、評価方法などについて
⑥相続、事業承継→相続、事業承継についての基礎知識や、相続税についてなど

合格するためには、上記の6分野について学習する必要がありますが、財務分析について関連がある分野は「①ライフプランニングと資金計画」です。

資格概要

①ライフプランニングと資金計画では、会社の決算書の読み方や経営指標についても学習ができます。経営指標とは例えば「成長性をはかる指標」として「売上高増加率」とよばれる指標があります。

売上高増加率(%)=(当期売上-前期売上)÷前期売上×100」といった計算式で表されます。この数値が高ければ、企業の成長性があると判断し、他社と比較することで自社の財政状態の位置確認などもすることが可能となります。他にも経営指標には企業の財務状態を把握できる指標がたくさんあります。

こちらも難易度が難しい順に、1級、2級、3級とありますが、1級は2級と比較しても難易度が高いため、2級と3級をオススメします。

〈参考〉資格取得目安時間

2級

合格率 40%~50%
学習時間 150~300時間
難易度 ★★

3級

合格率 70%~80%
学習時間 80~150時間
難易度
ビジネス会計検定(2級・3級レベル)

ビジネス会計検定(2級・3級レベル)

ビジネス会計検定は、主に財務諸表に関する知識や分析力を養う試験です。

資格概要

簿記の試験では財務諸表の作成をゴールとしていましたが、こちらは作成された財務諸表を元に経営指標などに数字をあてはめ企業の財務状態を分析することをゴールとした試験となっています。

簿記の基礎知識や、財務諸表の専門用語を習得している方であればこちらの学習から初めてもよいのではないでしょうか?
こちらも難易度が難しい順に、1級、2級、3級とありますが、1級は2級と比較しても難易度が高いため、2級と3級をオススメします。

〈参考〉資格取得目安時間

2級

合格率 30%~45%
学習時間 100~150時間
難易度 ★★

3級

合格率 50%~60%
学習時間 30~100時間
難易度

FASS検定

FASS検定とは、Finance&Accounting Skill Standard の略で、経理・財務部門の日常実務スキルについて試験勉強として学習する試験です。

資格概要

FASS検定では、「資産」「決算」「税務」「資金」の4つの分野から構成されており、「決算」の部門で財務分析を学習することが可能となっています。
また、FASS検定では、合格・不合格といった制度はなく、スコアによってA~Eランクに分かれます。

〈参考〉資格取得目安時間※Aランク取得まで

Aランク

合格率 約16%
学習時間 30~50時間
難易度 ★★

税理士

確定申告書などの税務書類を、専門家として判断し作成するための知識を習得する必要があります。税金関連のみならず、企業の把握のために財務諸表や帳簿の作成なども行います。

資格概要

税理士試験は「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」ができるようになるのを目的としています。税務書類を作成する業務を行ったり、確定申告などを企業や個人の代理として手続きしたりします。このように「税」に関して取り扱うため他の資格より深い知識が必要となります。

<参考>資格取得目安時間

合格率 10%~20%
学習時間 1800~3000時間
難易度 ★★★★★★★★

公認会計士

公認会計士は3大国家資格の中の1つのです。資格を取得すると、会計や税務に関する専門的な知識と技能を持ち、企業や個人に対して財務諸表の監査や税務相談などを行うことができます。

資格概要

公認会計士試験の最終ゴールは、監査や税務の業務を行えるようになることです。試験を取得するころには、企業の財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など)の内容を確認し、信頼できる書類であることを証明できます。また、税理士としても活躍することができ、会計事務所として確定申告など税務当局に提出する書類の作成や提出の代行等の業務も行えます。

難しい税理士試験の内容も含まれていることから難易度は飛びぬけて高いですが、取るメリットも多いことは確かです。
保史

<参考>資格取得目安時間

合格率 7%~13%
学習時間 2500~5000時間
難易度 ★★★★★★★★★★

実際オススメの資格は?

未経験の場合

財務分析が未経験の方は「簿記2級」をオススメします。上記で紹介した通り、「税理士」「公認会計士」に続いて難易度が高くなっています。難易度が高いので、一般的に認められていることが多く、様々な企業で活躍が見込めます。未経験でも3か月しっかり勉強すれば取れるといわれているので、目指せてかつ役に立つ資格だと考えられます。

経験者の場合

財務分析が経験者の方は「税理士」「公認会計士」をオススメします。簿記2級を持っている方で更なる知識をつけたかったり、キャリアアップを目指す方はこれら資格取得を目指しましょう。取得する難易度は跳ね上がりますが、それに見合った知識を手に入れられますし、財務諸表監査など公認会計士にしかできない財務分析もあります。

財務分析が活かせる職場に転職するなら

財務分析を活かせる職場に転職するなら、一般企業の経理職がオススメです。一般企業の経理職は財務諸表を見ながら財務戦略の立案や予算・資金の管理をします。このような業務は最低限知識が必要となるため資格取得が重要になってきます。また、ある程度知識のある人がキャリアアップしたい際は難しい資格にチャレンジして、さらに知識をつけたり、こういった資格を所持している方は業界知識や経験を得るために転職をオススメします。

転職する際はヒュープロをオススメします。ヒュープロは仕業や経理職に特化して転職をサポートしています。財務分析で経験を積みたい場合は、経理職の企業の取り扱いが1番多いです。自分にあった企業とのマッチングがしやすくなっています。無料で企業をお探しいただけるのでぜひ下のリンクから気になる企業を探してみてください。

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