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レジャー産業の特徴的な経理処理

HUPRO 編集部
レジャー産業の特徴的な経理処理

休みの日に家族や友人と楽しむためのレジャー。宿泊施設運営やテーマパークなどレジャー産業は様々あります。
レジャー産業は製品製造を行うメーカーと異なり、サービス提供を行うことで対価を得ることが主な目的です。
本記事では、レジャー産業について、レジャー産業に特徴的な経理処理について解説します。

レジャー産業とは

旅行先での宿泊施設

レジャーに欠かせないのが宿泊施設です。一般にはホテル/旅館業とも言われます。
主な収益としては、顧客に宿泊してもらう宿泊料、お土産の販売などによる商品代、また、レストランを別途解放しているところもあるので飲食代などが挙げられます。
主な費用としては、施設の建設費用、減価償却費、従業員の人件費や飲食原価、水道光熱費などが挙げられます。

テーマパーク

日帰りで行くことが多いのがテーマパークです。日本には、有名なテーマパークがたくさんあるので、レジャーで使う方も多いはずです。
主な収益としては、入園料やテーマパーク利用料、テーマーパークでの飲食代などが挙げられます。
主な費用としては、宿泊施設と同様、アトラクションの建設費用、減価償却費、従業員の人件費、テーマパーク内の水道光熱費などが挙げられます。

特徴的な経理処理

固定資産の管理

宿泊施設、テーマパーク等レジャー産業に共通して重要なのが、固定資産の管理です。ホテルなどの建物は、税務上、例えば木造でホテル用のものは17年、鉄筋コンクリート造りのもので31~39年などの耐用年数が決められております。

宿泊施設やテーマパークはその収益のほとんどを施設に依存していることから、追加の建造が次々に行われますので、経理としては、固定資産の耐用年数を把握しておくことが必要です。

通常、固定資産は会計処理の台帳とは別に、「固定資産台帳」として管理を行い、各資産の耐用年数や償却費を管理しておきます。一般的な消耗品のように一括で費用処理ができるものではありませんので気を付けましょう。

固定資産の減損

固定資産はそれ自体から得られるキャッシュ・フローが低下した場合、減損処理を行わなければなりません。

減損とは、企業が投資を行った固定資産について、予定されたキャッシュ・フローを得られない場合に、以下のステップで検討を行います。

1.固定資産のグルーピング
2.兆候の判定
3.認識の判定
4.減損金額の測定

減損することが確定した資産は減価償却を待たずに、その期の特別損失として計上されますので、投資した資産が大きければ大きいほどPLに与える影響額も大きくなる可能性が高まります。

固定資産税及び償却資産税

レジャー産業が多く保有する固定資産に係る税金として、固定資産税と償却資産税があります。

固定資産税は、土地や家屋などに課せられる税金で、償却資産税は門扉や看板等の構築物、遊覧船等の船舶、パソコン等備品に課せられる税金です。

それぞれ対象としている資産や計算ロジックが違うため注意が必要です。

宿泊施設やテーマパークは固定資産が他業種に比べて圧倒的に多いためこれら固定資産関連の会計/税務に精通している必要があります。経理としての転職を考えている場合は通常の会計処理だけでなく、税務面も押さえておくのがベターです。

人件費、水道光熱費等の管理

宿泊施設やテーマパークにおいて、重要になるのが人件費及び水道光熱費の管理です。

メーカーが製品を製造しているのとは異なり、レジャー産業はサービス提供により収益を得ています。

管理会計の観点で言うと、固定費として人件費や水道光熱費がかかるため、その管理は経理としてとても重要になります。

テーマパークの例でいうと、来場人数から得られる収益に対して、混雑時と同様の人員数でサービス提供を行うと、赤字になってしまう可能性もあるからです。

人員の管理や水道光熱費の管理自体は、運営部門の仕事かもしれませんが、月次・年次ベースで得られた収益とかかった固定費の対応関係は経理から発信しなければなりません。

経理として転職を考える場合、財務会計の観点から数字を取りまとめるだけでなく、最低でも変動費・固定費の概念の理解を含め、管理会計の観点での知見を貯めておく必要があります。

まとめ

レジャー産業は様々な業種がありますが、宿泊施設やテーマパーク関連の企業に経理として転職を考えている場合は上記のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

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