士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所|HUPRO MAGAZINE
士業・管理部門のキャリアコラムが集う場所

カテゴリ

異業種から経理職に転職するには?

HUPRO 編集部
異業種から経理職に転職するには?

皆さん経理業界の転職事情をご存じでしょうか。SEや営業職などから異業種である経理職への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。異業種から経理職といっても仕事内容などわからないことが多いと思いますが、この記事でぜひ経理職のイメージをつかんでください。
▶︎ 経理の転職・求人情報を探す|最速転職HUPRO

転職前に経理職を理解しよう

まずは経理職がどのような業務なのか把握しましょう。まず、会計とは「売上」「税金」「人件費」など、それぞれの区分(勘定科目)毎の月次・年次の金額を確定して最後に営業年度末に決算書という「企業の会計総まとめ」のような報告書を作成します。ずばり経理職の目的とは、正しくこうした会計データの記録・管理・決算書の作成をすることとなります。小さいベンチャー企業等では経理職を人事が行っているところもありますが、基本的には経理は経理担当が実施する企業がほとんどです。

会計データの記録・管理はそれぞれの会社固有のシステムを使用していたり市販の会計ソフトウェア(「XXクラウド」など聞いたことがあると思います)を使っていたりするところが大半ですので、記録・管理は会計ソフトウェア上で行うことがほとんどです。昔は帳票や記帳と言って鉛筆と電卓で計算していた時代もありましたが、今はもうクラウドで効率化する時代となっております。

経理のキャリアをスタートすると、まずはクラウドの使い方や会社の帳簿締め(各勘定科目の合計を出すこと)における出力や確認から始まるでしょう。クラウドといってもスマホアプリを使うイメージと変わらないので怖がらないでください。そして、キャリアを積むと、人件費をもっと押さえられないかを経営者と相談したり確定申告の届け出などをしたりと会社の経済基盤に関する意思決定に関与するようになります。

関連記事:経理業務について知りたい!仕事内容を徹底解説

異業種からでも必要なスキルはすぐ身につく

前章で経理職の仕事内容を見てきましたが、実際にどのようなスキルや経験が必要なのでしょうか。経理と聞くと会計士や税理士も該当するように思えますが、会計士や税理士は経理がメインという訳ではないので今回は考えないことにします。一般に業界で経理職というと、事業会社や会計事務所・税理士事務所など働いている経理作業を行う経理担当者・経理関連の事務担当者を指すことが大半ですので今回もこうしたポジションをイメージしてください。

そして、経理に必要なスキルといえばずばり簿記です。学生でも可能な経理スタッフの募集が求人でよく見かけますが、それでも日商簿記2級程度の保有資格は要求されています。簿記2級は経理業界では必須といえるでしょう。簿記2級は年に2回の受験チャンスがあり、一回の受験料は5,000円かからない程度です。難易度は受験回によりますが、概ね合格率が2割程度であり勉強をきちんと重ねれば合格は難しくないと言われます。銀行・証券・監査法人といった金融業界で働く人のほとんどの人が持っている資格であり、市販の参考書もわかりやすくて安いものが多く、3級をとらずにいきなり2級をとる人も多いです。

その他でスキルや経験として重視されるのはExcelなどのOfficeアプリケーション製品の利用経験でしょう。特にExcelで簡単な四則演算やファイルの管理方法を全く知らないとなかなか即戦力になりにくいです。しかし、未経験であればマイクロソフトが実施しているExcelの使い方に関する試験(MOS試験)などを利用して触っておく程度で問題ないかと思います。簿記2級に比べて体で覚えることが多く、またPC操作はすぐに身に付きやすいものであり比較的優先度が低いと思います。

上記の簿記2級とPCスキルが経理で大事となるスキル・経験と思ってください。しかし、非上場企業や上場企業、募集ポジションによって求められる水準は変わりますが簿記2級とExcelのピボット計算もできるということであれば広くチャンスがあるという印象です。

関連記事:日商簿記2級が活かせる求人とは?日商簿記2級の難易度は?

経理職はAIに代替される?

経理職の将来性についてみていきましょう。経理職は単純作業であるがゆえにAIによって代替可能なのではないかという意見もあるかと思います。実際のところ、経理作業の多くはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)によって代替されていますが、まだまだ経理業界は人不足です。実際、決算期前後の繁忙期には経理担当がどの会社でも不足しており苦しい業務量や労働時間が問題となっています。AIの代替については、一部入力作業は今後AIに取って代わられる仕事になる可能性が高いですが、他にも人間が行うべき経理業務はたくさんあり、現状特に心配する必要はないでしょう。

経理職は面白い

勘定科目の人件費・税金は担当したことがある経理職の方は多いですが、連結会計の勘定科目(子会社や親会社などグループを合算した決算報告に関する会計科目)を担当したことがある経理担当は市場価値が高いです。このように担当したことがある勘定科目においてはプロフェッショナルとなり仕事を任せられ、新しい勘定科目や連結決算・業種の決算にチャレンジしていくのが経理職の姿です。近頃はIPOが人気であり、時代に合わせて経理の担当業務も種類様々と変化していくのも楽しいでしょう。

まとめ

以上、異業種から経理職に転職する際に考えるべきことについて解説しました。経理職の業務内容や求められるスキル・キャリアアップの方法について理解いただけたでしょうか。異業種からでもチャレンジできると感じた方も多いと思います。経理担当の交流会などのイベントも多く、ぜひ経理の仕事の楽しさをもっと知って頂けたらと思います。

▶︎ 経理の転職・求人情報を探す|最速転職HUPRO

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINEを運営している株式会社ヒュープロ編集部です!士業や管理部門に携わる方向けの仕事やキャリアに関するコラムや、日常業務で使える知識から、士業事務所・管理部門で働く方へのインタビューまで、ここでしか読めない記事を配信。
カテゴリ:転職・業界動向

おすすめの記事