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簿記の参考書を購入する際に気をつけたい選び方とは?

HUPRO 編集部
簿記の参考書を購入する際に気をつけたい選び方とは?

簿記の参考書は数多くの出版社からでており、どれを選べばいいのか迷ってしまうほどです。もちろん、簿記の参考書はどれでもいいわけではありません。好みや相性もありますし、気をつけなければいけない確認箇所も存在するからです。今回は、簿記の参考書を購入する際の選び方について解説していきます。

新出題区分に対応しているかどうか確認する

本屋さんで並べられている参考書の表紙や帯をよく見てみてください。
そして「新・出題区分対応」という文字があることを確認してください

日本商工会議所においては、簿記検定試験の出題に関する基礎的な指針の「商工会議所簿記検定試験出題区分表」というものを昭和3年9月に制定しました。

そして毎年ではないものの、頻繁にこの出題区分表は改定がなされています。つまり、簿記検定試験の出題範囲、そして出題形式が変更されているのです。

近年の大きな出題区分表の変更点といえば、平成18年5月に「会社法」が施行され、19年4月に行われた出題区分表の改定でしょう。また、その後も、平成21年から毎年のように4月に改定が行われています。

ちなみに平成29年の改定においては、
「検定試験がより実践的なものに近づくよう見直しを行った結果
平成28年度をもち簿記4級は終了をし、平成29年より簿記初級が飛行されます。
これに伴い、平成29年度の商業簿記や会計学の区分表においては、これまで簿記4級の出題範囲となっていた内容は簿記3級へ統合されることになります。」

といったような重大な発表も行われたのです。このように最新の出題区分をきちんと把握していなければ、異なる範囲を勉強してしまう可能性もあるので、よく確認するようにしましょう。

簿記の参考書を購入する際に気をつけたい選び方とは?

奥付の確認も忘れない

奥付とは、簿記の参考書の後ろにある、『参考書のタイトル』、初版がいつ発行され、増版がいつ発行されたのかが記載されているページのことをいいます。

この、手にしている参考書が何年何月何日に発行されたのかを、きちんと確認することが非常に重要なのです。なぜなら、表紙や帯に「新・出題区分対応」と記載があったとしても、それは昨年度の出題区分の対応を意味している場合もあるからです。

例えば、大手出版社であるTAC出版は、毎年2月下旬に簿記3級の参考書の最新版を発行します。それなのに「今年こそ6月の簿記3級に合格するぞ!」と年明けに参考書を購入すると、どうなるでしょう。その購入された参考書は、最新の出題区分改定に対応できていないため、試験問題に合っていない部分があるかもしれないのです。これは簿記に限ったことではなく、どのような試験でも最新の改定内容についての出題があるため、必ず最新版の参考書を購入するように気をつけましょう。

イラストが適度に含まれているものを選ぶ

イラストなどを使った説明はわかりやすいだけではなく、視覚的な記憶は定着しやすいともいわれています。つまり、文字だけの参考書よりも、適度にイラストなどを含んだ参考書の方が、効率よく勉強を進めることができるのです。

また、毎日の隙間時間にでも開きたくなる参考書を選ぶことも重要です。文字とイラストのバランスは好みが分かれるので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

参考書は何冊も購入しないこと

試験の勉強を始めようという時、少しでも多くの知識を得たいという思いから、数冊の参考書を同時に購入する人がいます。しかしながら、実は参考書は1冊のみをしっかりと頭に叩き込んで勉強する方が効率はいいです。さまざまな参考書を読んでしまうと、結局、勉強の方向性が定まらなくなってしまい、効率の悪い勉強方法になってしまうので、注意しましょう。

基本的なことだけが書かれている参考書を選ぶ

知識は多い方が良いと考えてしまいがちですが、できるだけ基本的なことだけがまとめられている参考書を選びましょう

簿記検定に合格するには、基本的な部分や重要な部分をきちんと把握することが重要です。しかし、多くのことが記載されている参考書では、どれが基本的な部分なのか、重要な部分なのかの判断をすることができません。

基本的な部分や重要な部分だけが書かれた参考書といっても、薄い参考書を選べばいいと言っているのではありません。きちんと重要な事項に関しては具体的な例が載っている参考書が理想です。そうすると、重要なことが「重要」なのだと認識できるようになり、その具体例も併せて覚えようとします。結果的に、周辺知識も身につき、合格へと近づいていくことでしょう。

まとめ

《参考書選びのコツ(まとめ)》
・最新のもの(新出題区分に対応、発行年が最新)であるか確認
・イラストが適度にあってわかりやすいか
・自分が使いやすいと感じる1冊に厳選
・重要事項の説明が具体的でわかりやすいか

簿記の参考書の選び方は、とにかく最新のものを選ぶということが重要です。そして、自分の好みに合ったフォントやイラストが使われているものがいいでしょう。また、基本的な部分のみが記載されたシンプルなものがおすすめです。ぜひこちらを記憶にとどめながら、参考書選びをしてくださいね。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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