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公認会計士試験合格に必要な勉強時間とは?効率的な学習のコツを紹介

HUPRO 編集部
公認会計士試験合格に必要な勉強時間とは?効率的な学習のコツを紹介

難関資格として知られる公認会計士。経理・会計・財務部門でキャリアアップを目指したい方は、一度は受験を考えたことがあるのではないでしょうか?

そこで、このコラムでは、公認会計士試験合格に必要な勉強時間や、効率的に学習を進めるポイントについて紹介します。特に、時間に限りがある社会人の方が公認会計士としてのキャリアを目指す際に役立つ内容になっているので、今後のカリキュラム作成などにお役立てください。

公認会計士試験合格に必要な勉強時間とは

最難関国家資格のひとつに数えられる公認会計士試験。今後のキャリア形成のステップとして取得を目指している方は少なくないでしょう。

そこで、まずは公認会計士試験合格に必要とされる勉強時間や試験制度について解説します。今から勉強を始めるという方にも役立つ内容になっているので、参考にしてください。

公認会計士試験の試験科目と勉強時間

公認会計士試験は、短答試験論文試験からなります。

短答試験は年2回「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」計4科目の短答式(マークシート式)の試験です。論文試験は年1回、記述式試験で、「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」の4科目が必須科目、「経営学」「経済学」「民法」「統計学」の中から1科目を選択する、計5科目の試験です。短答試験は合格後2年以内であれば、受験を免除できます。

どちらの試験も合格率は10%前後。非常に難易度が高く、試験範囲も広範囲にわたるため、最低でも2,500~3,500時間の勉強は必要だといわれています。仮に、2年間の短期合格を目指す場合は、1日平均でも5時間の勉強時間を確保しなければいけない計算です。

確かに、大学生や無職の受験生など、平日も勉強時間を取りやすい人なら、これだけの勉強時間を確保するのは難しくないでしょう。

しかし、公認会計士試験を目指している人のなかには、現在社会人として仕事をしているという人も少なくないはず。社会人ともなると、仕事を行いながら勉強をということになるので、勉強時間をどう確保するかというのが目下の課題となってきます。

そのためには、一般的に3,500時間必要とされる勉強時間をできるだけ短縮しながら、効率的に学習を進めていく必要があります。だらだらと勉強をつづけるのではなく、ポイントを押さえた学習を意識して試験にチャレンジしましょう。

公認会計士試験には受験資格は必要?

公認会計士試験は誰でも受験できる国家試験です。たとえば、同じく最難関国家資格にカウントされる司法試験では、法科大学院(ロースクール)の卒業資格か司法試験予備試験に合格していなければ、司法試験を受験できません。

しかし、公認会計士試験は誰にでも開かれた試験です。そのため、年齢・性別・学歴・国籍を問わず、誰でも受験することができます。最年少記録はなんと16歳という方もいらっしゃいます。

公認会計士登録には一定の要件を充たす必要がある

公認会計士試験の受験資格は設定されていませんが、公認会計士という肩書で仕事をするためには一定の要件を充たす必要があります。

公認会計士になるためには、以下の要件をすべて満たし、日本公認会計士協会の名簿に登録されることが必要です。

1)公認会計士試験に合格する
2)実務経験(業務補助など)を2年以上
・業務補助(監査証明業務に関して公認会計士又は監査法人を補助すること)
・実務従事(財務に関する監査、分析その他の実務に従事すること)
(業務補助と実務従事の両方を経験している場合は、両方の期間を通算することが可能で、試験の合格前後は問いません。また、雇用形態も常勤・非常勤いずれも可能)
3)実務補修を終了し、補習所通学(原則3年間(2)をクリアしている場合は年限を短縮可能)
4)修了考査に合格する

公認会計士としての華々しいキャリアをスタートするためには、これらの要件を充たさなければいけません。公認会計士試験はゴールではなく、スタートであることを胸に刻んで、勉強に励みましょう。

公認会計士試験の社会人合格者は全体の13.6%

以下は平成30年の公認会計士試験合格者の内訳ですが、会計士補佐・会計事務所所員・会社員・公務員・教員と、いわゆる社会人と思われる属性の方を合わせると13.6%です。

会計士補 0.9%
会計事務所員 5.1%
税理士 0.2%
会社員 6.6%
公務員 0.6%
教員0.2%
学生 56.3%
専門学校生・各種学校受講生 15.7%
無職 13.0%
その他 1.2%

出典:公認会計士・監査審査会 平成30年公認会計士試験 合格者調

無職の方は、会計士試験に全力投球するために仕事を辞めたり、就職浪人しているのではないかと思われます。

ただ、合格者の1割~2割が社会人であることを踏まえると、勉強時間が3,500時間必要といわれる難関資格だとしても、社会人でも充分に合格は目指せるということ。決して諦めずに、今後のキャリアのために努力を重ねましょう。

公認会計士試験の勉強時間を節約して効率的に合格を目指すポイントとは

難関国家資格である公認会計士試験合格を目指すとなると、「ハイレベルな知識を長い受験期間をかけて習得する必要がある」と思いこんでいる人が少なくありません。

確かに、公認会計士試験合格レベルまで知識を習得するためには、最低限の勉強時間を確保する必要はあるでしょう。もっとも、「最初から最後まで試験範囲を均一に勉強して、すべての範囲をだらだらと時間をかけて勉強すること」が、いわゆる”正しい勉強方法”ではないことは明らかですよね。

特に、社会人として仕事をしながら公認会計士試験を目指すという受験生の場合、試験までに作れる勉強時間にはどうしても限界があります。つまり、合格を目指すためには、限られた勉強時間を効率的に使うためのポイントを押さえる作業が不可欠です。

①早期に学習スタイルを確立して勉強時間を効率的に使う
②スキマ時間を上手に利用して勉強を進める
③勉強時間の進捗表を可視化する
④実力・試験までの時間に応じて必要な勉強方法を実践する
⑤公認会計士試験受験に理解のある職場・部署に転職・異動する

そこで、ここからは、公認会計士試験合格までの勉強時間を節約して効果的な実力アップを実現するためのポイントを紹介します。効率的にキャリアアップを目指したいという方は、ご自身の生活スタイルと無理のない範囲で実践してみましょう。

早期に学習スタイルを確立して勉強時間を効率的に使う

公認会計士試験を受験しようと考えた時「独学では絶対無理」といったような声が多いのは事実です。しかし、公認会計士に限らず、どんな試験でも「的確な内容を、ペースを守って継続して勉強すること」で合格は見えてきます。

たとえば、社会人受験生の場合。働きながらだと、どうしても勉強時間が少なくなってしまうもの。だからこそ、自分の学習スタイルを早期に確立して、勉強時間を効率的に使うのが重要だと考えられます。

公認会計士資格の取得を狙う場合、勉強スタイルは大きく次の2つに分類できます。

①予備校に通う
②独学・自習ベース

各勉強スタイルの特徴は次の通りです。

予備校スタイル ・カリキュラムが決まっている
・一定ペースで勉強を継続できる
・同じ資格試験を目指すライバルと切磋琢磨できる
・通塾費用が発生する
独学・自習ベース ・自分のペースで勉強しやすい
・自分でモチベーションを維持するのが難しい
・コストを抑えられる
・学習ポイントにメリハリを作るのが難しい

社会人の場合、どうしても仕事との兼ね合いで勉強時間に制限がかかります。そのため、予備校を活用することに抵抗があるという人も少なくはないでしょう。

もちろん、公認会計士試験に独学で合格することも不可能ではありません。不定期な勉強時間を上手にやりくりしながら、ポイントを押さえて学習を進めればやがては合格水準に達するでしょう。

その一方で、完全な初学者が公認会計士試験を目指す場合、どうしても試験に必要なポイント・重要箇所などのメリハリをつけるのが簡単ではありません。加えて、カフェなどで勉強を進めるとしても、自己管理を上手くできないと途中で挫折してしまうおそれがあります。

したがって、初学者が「まずは試験に向けたペースを作りたい」と希望するのなら、予備校・通信コースなどの初学者レベルの講座を受講して、勉強に慣れてきた頃合いを見計らって自習スタイルに切り替えるのが効率的でしょう。

もちろん、費用や仕事の兼ね合いもあるとは思いますので、独学なら独学で、予備校に任せるなら予備校スタイルで、とにかく最初から最後まで計画性をもってスタイルを維持するのが重要です。

なお、独学で公認会計士試験合格を目指す場合のメリット・デメリットについては、以下のコラムでも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。

スキマ時間を上手に利用して勉強を進める

社会人合格者が口をそろえるのが、「勉強時間を確保が大変」ということ。どうしても仕事に気を取られてしまい、勉強に身が入らなかったり、集中できなかったりすることが多くなってしまうのです。

しかし、なぜ、公認会計士を目指そうと思ったのか、公認会計士になったらキャリアをどう変えたいのかとモチベーションを奮い立たせ、時間を確保するようにしましょう。

特に重要なのがスキマ時間の使い方。10分~15分でも良いので、通勤電車、休憩時間、始業前、お昼休み、終業後などあらゆる時間を勉強にあてるなど、工夫はいくらでもできます。短答式試験の苦手なポイントなどをスマホなどでチェックできるようにしておけば、スキマ時間でも知識の習得・復習に役立てられるでしょう。

勉強時間の進捗表を可視化する

自分がどのようなスケジュールで勉強を進める予定なのか、自分がどれだけの勉強時間を重ねてきたかを可視化するのもポイントです。なぜなら、今後の道筋が明確になるだけではなく、今までの努力が励みになって勉強のモチベーションが高まるからです。

たとえば、スマホアプリを日記代わりに勉強時間を記録するのも良いでしょう。「これだけやった」と励みになりますし、勉強の足りない部分を可視化でき、勉強にあてられそうな時間も確認できます。

また、勉強時間を記録しておけば、過去の反省からどんどん時間の使い方・捻出方法が上達するはず。公認会計士試験が近づくにつれて、どんどん勉強時間を効率的に使えるようになるでしょう。

実力・試験までの時間に応じて必要な勉強方法を実践する

公認会計士試験は勉強を重ねるにつれて実力が高まるもの。つまり、勉強のステージに対応した勉強方法を実践して、効率良く合格可能性を高めるのがポイントです。

たとえば、試験本番までまだ時間に余裕がある時期の場合、まずは知識を定着させることを最優先にできるだけ勉強時間をたくさん確保したくなるもの。その結果、生活リズムが崩れたり、睡眠時間が削られるということもあるでしょう。

しかし、試験本番が近づくにつれて、生活リズムを整えることもまた重要となります。公認会計士試験本番にしっかりと実力を発揮するためには、その土台である体力もしっかりとつけなければいけないからです。

また、膨大な知識量が問われる短答式試験ですが、人間の記憶は無限ではありません。どこかで忘れてしまいますし、知識が定着しにくいということもあるはず。しかし、「忘れること」に怯えるがあまり、短答式試験の対策ばかりをしていては論文試験対策がおろそかになるでしょう。

たとえば、「短答式試験の勉強に集中するのは試験3ヶ月前から」というように割り切るのも方法のひとつ。また、長期的に毎日1時間だけでも短答式試験の対策をずっとつづけるのも正しい方法です。

このように、実力の高まり具合・試験までに残された時間から逆算して、勉強スタイルを臨機応変に変貌させるのは大切なこと。常に「より効率的な勉強方法に修正する」という意識をもって、公認会計士試験合格を目指しましょう。

なお、試験までの残り時間に応じた勉強方法のポイントについては、以下のコラムでも詳しく紹介しています。ご自身の学習スタイル見直しの際にお役立てください。

公認会計士試験受験に理解のある職場・部署に転職・異動する

「転職は資格を取ってから」と思っていても、勤務時間が長く、勉強時間を確保できないなどの環境では、いつまでたっても勉強に専念できません。結果として、夢半ばで挫折をして、せっかくの勉強時間が無駄になってしまうでしょう。

そこでポイントになるのが、勉強環境に変更を加えることではなく、「現在の職場・仕事」に工夫を凝らすこと。たとえば、現在の勤務先が資格取得に対して理解のある会社なら、業務負担が少ない部署やワークスタイルに変更をしてもらうことをご検討ください。また、現在の仕事を並行しながら勉強を継続するのが難しいのなら、今後のキャリアを見据えて先に転職をしておくのも選択肢のひとつです。

たとえば、公認会計士試験に合格した後は、公認会計士登録をする前に一定の実務経験が必要です。ただ、実務経験は試験に前後してこなしておくことも可能なので、先に財務部門に携わる仕事・監査法人のアシスタントスタッフとして勤務するなどしておけば、専門家としてのキャリアの近道になります。

公認会計士試験はモチベーション維持がポイント!社会人でも効率的な勉強時間確保で合格を!

社会人が独学で公認会計士試験を目指すのが難しい理由は、ひとりでモチベーションを維持し続けることが困難なためです。いったん気が緩んだら、そのまま勉強のペースが落ちてしまいますし、積み重ねが重要な資格試験では、回復し難いハンデを背負うことになりかねません。

たとえば、社会人が働きながら勉強するということを前提としたカリキュラムを組む予備校・通信講座・アプリなど、独学ベースの社会人でも勉強を進めやすい環境は整っています

自分の仕事・勉強時間・今後のキャリア形成などを総合的に考慮しながら、効率的に合格に結び付くために必要な学習スタイル・勉強法を早期に確立してください。

なお、公認会士試験短答式に短期合格を果たした体験談について、以下のコラムで紹介しています。ご自身の勉強時間をより効率的に使うために、ぜひお役立てください。

この記事を書いたライター

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