4大監査法人とは？特徴や違い、メリットについて

これから会計士として活動していく人は、4大監査法人への就職を検討している人が多いでしょう。日本にある会計事務所のなかでも特に大きな規模の事務所が4大監査法人です。こちらに就職することによって、大きな企業を顧客として仕事をすることができ、高待遇で働けるようになります。そんな4大監査法人とは、具体的にどういった存在なのか、特徴やそれぞれの事務所の違い、就職するメリットなどについて解説します。

• 4大監査法人とは？
• 4大監査法人の特徴
• 4大監査法人の違い
• 4大監査法人に就職するメリット

4大監査法人とは？

Big 4と提携している日本の4法人を指す
世界的に活動している大きな会計事務所が4つあります。それぞれ以下の通りです。

この4つの企業を総称してBig 4と呼びます。世界の主要な大企業のほぼすべてを顧客としているのが特徴です。会計から監査、税務、コンサルティングまですべての分野においてサービスを提供しています。このBig 4と提携している法人が日本に4つ存在しており、それらを4大監査法人と呼ぶのです。4大監査法人は以下の通りです。

Big 4は世界各国に存在する主要な会計事務所と提携しており、それぞれの国の拠点としています。かつては、Big 8だったのですが、合併が行われたり、一部の企業が解散したりすることで、現在ではBig 4となっています。Last 4とも呼ばれており、これ以上合併する可能性はないとされています。

準大手監査法人というものもある
日本において大手監査法人とされているのは、Big 4と提携する4大監査法人です。その次に大きな規模の会計事務所として準大手監査法人というものもあります。こちらは5つの法人の総称です。それよりも小さい規模の事務所は中小規模監査事務所といわれており、日本には100以上存在しています。

4大監査法人の特徴

EY新日本有限責任監査法人の特徴
こちらは、アーンスト・アンド・ヤングと提携している監査法人です。2008年に日本では初となる有限責任監査法人となりました。アーンスト・アンド・ヤングは4大エリアのひとつに日本を位置づけています。そのため、監査法人以外にもさまざまなファームを日本に設置していて、それらを総称してEY Japanと呼んでいます。外資と提携していても、日本的な体質が今でも色濃く残っているのが特徴です。強みとしているのは、民営化事業や財政健全化支援、PPPなどです。製造業に強くて、東北や北陸地方において強いとされています。

有限責任あずさ監査法人の特徴
KPMGと提携しているのがこちらの会社です。2003年に設立されて、2010年に有限責任監査法人となりました。住友グループや三井グループに強いのが特徴です。名古屋の企業に強いとされています。また、中国地方にも強くて、ほぼ独占している状態となっています。

有限責任監査法人トーマツの特徴
デロイト トウシュ トーマツと提携している監査法人です。営業力に強くて、体育会系的な雰囲気が色濃く残されています。積極的に海外展開してきて、外資色が強いです。三菱グループに比較的強いのが特徴です。一方、製造業のクライアントが少なく、4大監査法人のなかでは、こちらだけクライアントに自動車メーカーがいません。四国や吸収に強いです。コンサルティング業務に特に力を入れていて、非監査報酬による収入が大きいです。

PwCあらた有限責任監査法人の特徴
プライスウォーターハウスクーパースと提携している監査法人です。4大監査法人のなかでは、こちらだけが純粋な外資系の監査法人です。もともと、プライスウォーターハウスクーパースはみすず監査法人と提携していたのが、不祥事が起きてしまい、行政処分を受けて、顧客も離れてしまいました。その受け皿として、プライスウォーターハウスクーパースが新たにあらた監査法人を設立したのです。

4大監査法人の違い

4大監査法人の業務収入と人員総数、クライアント数を比較します。

業務収入
4大監査法人の2018年度における業務収入は下記の通りです。

業務収入が最も高いのはトーマスです。

人員総数
4大監査法人の2018年度における人員総数は下記の通りです。

あらたのみ人員総数は小規模となっています。これは、あらたの設立された経緯によります。そのほかの3法人については、人員総数にそれほど大きな違いはありません。

顧客企業数
4大監査法人の2018年度における顧客企業数は下記の通りです。

あらたのみクライアント数が少なく、それ以外の3法人はクライアント数にあまり違いはありません。ただし、それぞれの監査法人ごとにクライアントの業界や地域に違いがあります。

4大監査法人に就職するメリット

高待遇
4大監査法人は、中小規模の監査法人と比較すれば、給与をはじめとした待遇が恵まれているというメリットがあります。世界基準の待遇が用意されており、4大監査法人で働きたいと考えている人は多いです。

海外勤務できる可能性がある
4大監査法人では、将来的に海外勤務できる可能性があります。海外の監査法人と提携していることから、海外との関わりが深く、海外駐在のためのさまざまなプログラムも用意されています。海外志向のある人にとっては、恵まれた環境といえるでしょう。

最速転職HUPROでは、大学との共同研究による独自開発のアルゴリズムを用いた無料転職診断を行うことができます。
士業・管理部門に特化して、数万件のデータに基づいた解析を行っており、簿記3級程度の知識で経験の浅い方でも転職できる求人から税理士や公認会計士等のプロフェッショナル向けの求人まで、あなたにピッタリマッチした転職先を膨大なデータを活用して素早く提案が可能です。
有給消化率や残業時間に関するデータも踏まえているので、「仕事と自分の時間の両立」を重視している方にもおすすめです。

一般の転職エージェントの場合、大量に求人が送られてきて求人選びに困ってしまうというケースもあるかと思いますが、HUPROの転職サービスでは膨大なデータ活用により、最適な求人提案を受けることができ、転職にかかる手間も大きく削減できます。

また、本サービスに登録することで、本来エージェントに相談しないと手に入らない非公開求人や求人先の詳しい情報まで、スマホ1台ですぐに確認できます。

経理や税務会計に特化して多くの転職支援実績のある専門エージェントにLINEやメール、電話で土日問わず24時間相談ができるので、転職相談を気軽にしたい方にもおすすめです。