税理士試験に向けての勉強の論点の一つとして「仕事を辞めて税理士試験勉強に専念すべきか、それとも、働きながら勉強すべきか」が良く上がります。
国家資格の中でも難関と言われる税理士試験。その試験に合格するため、働かずに受験勉強に“専念”する方も少なくないようですが、そもそも受験専念の期間は就職・転職時にどのように評価されるのでしょうか。
また、実際にどの程度の期間であれば受験に専念しても大丈夫なのでしょうか。本記事では、そんな税理士試験の受験勉強に専念するべきかどうかご紹介します。
税理士試験の勉強に専念する際、3つのメリットがあります。
働かずに勉強に専念することによって勉強時間が確保できますので、試験の合格率が高まる可能性があります。
働きながらの勉強だと受験勉強に費やせる時間にも限りがありますが、勉強に専念することによって時間に余裕ができますので、複数の科目にチャレンジすることができます。
税理士試験勉強を続けていると専門学校の授業料や模試のコストが意外とかかります。試験に早く合格することによって、受験勉強に費やすコストや時間を節約することができます。
税理士試験の勉強はつらく厳しいものです。そのため、「早く受かって楽になりたい…」とどうしても仕事を辞めて勉強に専念してしまいがちです。しかし、当然のことながらそれにも3つのデメリットがあります。
試験勉強に専念している期間は仕事をしないわけですので、当然のことながら収入がなくなります。家賃や生活費だけでなく社会保険料なども自己負担になりますので、金銭的負担が大きくなります。
税理士試験にチャレンジしている人たちの間では、勉強に専念するのはわりとあたり前のことですが、仕事をしていない期間があると転職や就職では不利になります。
税理士試験に専念する方の中にも半年間、1年間、数年間と様々な方がいます。その中でも、特に半年程受験勉強に専念するというタイプの方は多いようです。では、この半年前後という期間は会計事務所の就職・転職時にはどのように評価されるのでしょうか?
実は、半年前後の期間であれば、会計事務所の就職・面接時にネックになることは殆どありません。一方、1年~数年と受験専念の期間が長引けば長引くほど、就職・転職市場からの見られ方は厳しくなってきます。
試験勉強に専念する人が最も見落としているのがこの点です。税理士試験(8月)から合格発表(12月)までは4ヶ月あります。でも、試験勉強に専念した場合、就職活動は8月の試験後に行うのが一般的です。
つまり、就職活動の際には試験の結果は出ていないので、仮に受かっていても就職活動時にはアピールできないのです。
恐らく税理士試験の受験者の中には「税理士試験の結果発表が出るまで就職・転職は控えよう」という方もいることでしょう。特に税理士試験の手応えが良ければ、就職せずに結果を待ってみたくなるものです。但し、受験勉強に専念していた方=ブランク期間を持っている方ということになりますので、就職をするのか結果を待つのかという判断は冷静に下した方が賢明でしょう。
また、税理士試験に専念後、一般企業への転職を希望されている方も、税理士試験直後のタイミングで就職・転職活動を行ったほうが得策だと言えます。
メリット、デメリットがありました。では、どう考えればいいのでしょう?試験勉強に専念すべきかどうかは、個人の状況によってあくまでケースバイケースですが、3つのポイントをお伝えしておきます。
税理士の世界は「資格」だけでなく「実務経験」も大事です。「資格」と「実務経験」の両方が揃ってこそ評価が高くなりますので、やはりまずは働きながら試験にチャレンジすることを心がけましょう。
それでも、もし、試験勉強の時間が必要な場合は、会計事務所でアルバイトとして働きながら勉強するなど、少しでもいいので仕事を継続しながら勉強しましょう。試験勉強を終えて就職活動を行う際に、少しでも実務を続けていたほうが評価が高くなります。
勉強が十分にできていない状態で税理士試験が近づくと、焦りが生じ、「仕事を辞めて税理士試験に専念しようか…」と考えがちです。しかし、仕事を辞めて専念したにも関わらず試験に合格できなければ、経歴としては全くプラスになりません。離職期間ができるのでむしろマイナスです。
そのため、受かりそうにない年にリスクをとって勉強に専念するのではなく、「勉強に専念すれば今年は絶対に受かる!」という年に勉強に専念して確実に合格するようにしましょう。
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