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監査法人は激務って本当?公認会計士の忙しさを徹底解説!

HUPRO 編集部
監査法人は激務って本当?残業はどれくらいある?

一般企業に勤めていている人や、学生にとってはあまり馴染みのない監査法人。一方で監査法人は激務というイメージを抱いている方も多いと思います。
実際、監査法人は激務なのでしょうか?そこで、今回は監査法人での公認会計士の労働環境や忙しさなどを解説していきます。監査法人への就職や転職を検討している方は必見です!

そもそも監査法人での仕事とは?

まず初めに監査法人での仕事について解説していきます。
監査法人は公認会計士が複数人集まって設立される法人で、主に会計監査、コンサルティング業務等を行う法人となっています。とはいえ、ほとんどの会計士が携わる業務は会計監査となりますので、会計監査の仕事を解説します。

監査の仕事といっても新人、中堅、ベテランで仕事内容は異なります。

新人の仕事

まず新人の仕事は先輩が過去に作成した監査調書に倣って同じように調書を作成します。昔ほどではありませんが、今でも先輩から仕事を教えてもらえるのは時々と考えても良いでしょう。ですので、理解できないことも基本的には自分で調べることになるため場合によっては自主的に休日出勤をしたり残業をしたりすることも多くなります。

また、確認状と呼ばれる用紙を回収し、現場に持ってくるのも新人の役目です。繁忙期では毎日のように確認状が事務所に届くため、現場での仕事後や朝早くに用紙を回収してから現場に向かうなど、物理的に時間を取られる仕事が多くなります。

中堅の仕事

中堅となってくると現場を第一線で仕切ることとなります。自身の仕事が終わっていても新人の仕事が終わっていない場合は代わりに仕事を引き受けたり、指導をしたりせねばならず、最も仕事量の多いポジションとなります。また、最近は新人が退職することも多くなってきて、仕事のしわ寄せは全て中堅に回ってきます。

ベテランの仕事

これがベテラン(パートナー等)となると人によって仕事内容が全く異なります。売れっ子で上場企業をたくさん担当している人は午前中に現場に行き、午後は別の現場や所内の会議に出るなど、1日に色々動くことがあります。一方で、あまり担当がない人間となると、多くの時間を事務所で過ごすことも多くなります。これは単純に事務所での出世頭かどうかによって大きく異なると言えるでしょう。

監査法人での業務についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

監査法人は激務?

監査法人で働いていると良く「監査法人って激務なの?」と聞かれることがあります。答えとしては、法人によって異なると言えます。

大手監査法人の場合

まず、BIG4などの大手監査法人では先ほどの話のようにどんな役職であっても激務であることは間違いないです。監査業務は担当企業の決算期に合わせて予定が組まれるのですが、特に日系企業は3月決算が多い為4月から5月にかけては終電レベルで帰宅することも多いです。

監査法人が激務というイメージはこの繁忙期の忙しさが要因だと思われます。一方でそれ以外の閑散期となれば定時で帰れる人もおり、担当会社やポジションによって異なりますが、忙しさは緩和されます。

それでも激務であることには変わらず、業界全体で問題になっていたため、現在では大手監査法人は働き方改革として、残業規制や物理的に残業できないシステムになっていることが多いです。また、女性の社会進出に伴い時短勤務を拡大する等、激務ではなくなるように工夫がされており、今後に期待ができそうです。

働き方改革の具体例としては在宅勤務を認める監査法人が出てきたり、夜間や休日などに法人内ネットワークへの接続を制限する試みも行われていたりします。

中小監査法人の場合

一方で、中小監査法人となるとあまり激務ではないというのが一般論です。中小監査法人は大手監査法人ほど品質管理がうるさくないため、基本的に現場で全て仕事を完結させようとする法人が多い為です。

ですが、昔と違って金融庁や公認会計士協会は中小監査法人の品質管理を向上させる傾向にあるため、徐々に仕事量が増えてきていることにより若干忙しさは増してきているといっても良いでしょう。

監査法人が激務になりやすい理由とは

スタッフを増やしにくい

監査法人で働くスタッフは公認会計士です。公認会計士は国家資格であり、取得している人の数は少ないです。そのため、スタッフを増やそうと思っても、公認会計士の供給が少なく、なかなか多くの人員を集めることが難しくなります。専門職であり、限られた人しかできない仕事のため、忙しいからといって急に人員を増やすことができないのです。

クライアントを最優先する

監査法人の仕事はクライアントを最優先するのが大きな特徴です。クライアントから質問される機会はたくさんあり、たとえ休日であっても対応することは多いです。1人の公認会計士が複数のクライアントを担当することも当然あり、クライアントの都合に合わせるため、夜遅くまで仕事をするケースも珍しくありません

監査法人の中で激務の部署は?

監査法人と一口に言っても部署が様々にあり、仕事内容が異なります。仕事内容が異なれば当然忙しさも異なるため、ここでは部署別の忙しさを解説します。

上場企業の監査を担当する部署

まず、一般的な上場会社の監査をする部署は先ほどお話した通り4月から5月に繁忙期が集中するため、この時期は本当に忙しいです。終電レベルでの帰宅や休日出勤もあり得えるでしょう。一方でその他の時期はそれほど忙しくないため、長期休暇をとる人もおり、1年を通せばメリハリのある働き方ができます。

IPO監査を担当する部署

また、監査部門でも株式公開つまりIPO専門の部署もあります。IPOの部署はこれから上場しようとする会社が多ければ多いほど忙しくなります。しかし、上場準備会社の数は景気やIPOの傾向によって左右されるため、年度によって忙しさが異なる傾向にあります。

通常の監査業務のように特定の時期に忙しさが集中することは少ないですが、上場直前の時期となると締め切りに間に合わせるようにするために毎日日をまたぐような時期もあります。

公会計部門

この他に、公会計部門という市や地方団体等の監査をする部門があります。公会計は3月決算が集中していますが、上場会社と比べて1社にかける時間数が少ない為繁忙期の忙しさはやや緩和されていると言えます。しかし公会計部門は役所からの依頼される仕事等が突然入ってくることもあり、年中まんべんなく忙しくしていることもあります。

監査法人での残業はどれくらい?

やはり残業時間がどれくらいあるのか気になる人も多いと思います。
監査法人での残業時間は忙しさと連動しており、繁忙期と閑散期では残業時間も大きく異なります。これまでも述べたように4〜5月の繁忙期では残業時間が80時間を超えることも多いです。一方で閑散期は20〜30時間が平均なようです。もちろんこの数字も法人によって異なります。

最近は36協定という労使で結んだ協定のおかげで残業時間も昔に比べて短縮されている傾向にあります。

監査法人と一般企業、どちらが激務?

近年は監査法人から一般企業へ転職する公認会計士も増えてきていますが、監査法人と一般企業、どちらが激務なのでしょうか?
先ほどの通り監査法人は部署によって異なりますが、年中忙しいというよりも特定の時期に繁忙期が集中する傾向にあります。

一方で一般において似た仕事と言えば経理となりますが、経理も四半期決算ごとに忙しくなる傾向にあります。しかし、監査法人が監査する前に資料をそろえることとなるため、監査法人よりも先に繁忙期が到来する傾向にあります。
一般的に一般企業、特に大企業は福利厚生が充実していたり、ワークライフバランスの点については監査法人より優れているケースが多いです。

しかし、会社が買収などをして大きくなっている場合やIPO準備中のベンチャー企業などはこのような決算業務以外もスポット業務が継続して入ってくるため、会社によっては監査法人よりも忙しくなると言えるでしょう。
一方で、会社によっては人員が充実していて、結果として監査法人よりも激務ではない会社もあるため、この点は企業によって違う、と言えるでしょう。

まとめ

やはりイメージ通り監査法人は4〜5月の繁忙期にかけて激務になり、残業時間も増えてしまいます。一方で閑散期は残業時間も少なく、長期休暇も取得できます。また最近は監査法人でも働き方改革が進んでおり、改善の傾向があります。

激務の度合いもそれぞれの法人や部署によって異なるため、転職を検討されている方は転職先の働き方などをよく調べてみる必要がありますが、難しいケースも多いです。そんな時は転職エージェントを利用してみると良いかもしれません。

この記事を書いたライター

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