当時、早稲田大学2年生のときに公認会計士試験に合格し、現在ワタナベエンターテイメントに所属しGパンパンダのコンビ名でお笑い芸人として活動中。平成30年度NHK新人お笑い大賞を受賞するなど、会計士でありながら、お笑い芸人としても活躍する星野光樹さんにHUPRO編集部がお話を聞いてきました。
ー公認会計士を目指したきっかけは?
もともと小学校4年生からお笑い芸人になりたいと思って、学祭とかでも出し物をやったりしていました。でも高校3年生のときに進路を決める時期になり、初めてちゃんと親にお笑い芸人になるためにお笑いの養成所に行きたいと伝えたら、すごく驚いて反対されてしまいました。
話し合った結果、大学を卒業することと、将来の食いぶちとなる何か安心できる資格を取ることの2つを条件に、芸人になることを応援してもらえることになりまして、そこで、高校3年生のときにいろいろと資格を見る中で公認会計士を目指すことにしました。
大学は推薦入試で入ったので、3年生のときは最後の半年間、簿記の勉強をして簿記2級を取得しました。高校卒業してからは大学に通いながら資格の予備校にも通い、会計士を目指しました。
ー大学入学後は受験勉強の日々でしたか?
そうですね。お笑いサークルには入っていたので、月に1回のお笑いライブは参加していましたが、パーティーやら飲み会などは一切参加しなかったです。遊んでいる大学生と一緒にはならないぞという感じで、めっちゃ尖っていましたね。笑 結果、大学2年生のときに無事、公認会計士試験に合格しました。
ーお笑い芸人を目指したきっかけは何でしたか?
フジテレビ系の『めちゃ×2イケてるッ!』や『笑う犬』の番組を小学生のときに見て、お笑い芸人になりたいと思いました。そのときから、将来は絶対にお笑い芸人になると決めていました。
ー受験勉強で大変だったことは?
大学2年で合格することを目標に勉強をスタートしましたが、その目標に対して予備校の入学時期が遅いほうだったので、その予備校に速習コースというのがあって、最初は映像で詰め込みの高速学習をしました。
でもセンスがなかったのでしょうね。そのあと初めて参加した先生と対面式で行うライブ授業で小テストがあったのですが、100点満点中見事に0点を取りまして、先生にもこっそりみんなが聞こえないように耳元で大丈夫?と心配されて、、、これはさすがにまずいと思いましたね。自分が全受験生の中で最下位にいるという自覚を持ちまして、そこから一段と頑張らなければと思いました。
それでもやはり、本当はお笑いをやりたいと思っている中で、実際にやっていることは会計士試験の勉強でしたので、本来やりたいことと、実際に目の前でやっていることが違っているというのが相当ストレスに感じてしまいました。
あとは合格への道のりが長すぎで、ゴールに対して自分が今現在どこにいるのかが全くわからない時期が最初の数ヶ月続きました。今自分は勉強をしているが、果たしてこれが本当に合格に近づいているのか、もしかしたら違う方向に向いてしまっているのではと思ったりして。自分がやっていることに対して正しいという確信が持てず、まるで砂漠の中にいるような感覚になり、その当時は本当に苦労して大変だった記憶です。
ー手応えを感じ出したのはいつですか?
短答式試験の3ヶ月前ぐらいなので、大学1年の2月ぐらいですね。ちょうど1年勉強したぐらいです。
当時、模試ではD判定とかで全く良くなかったのですが、ようやくやっていることがちゃんと分かってきたと感じられて、自分がどこを歩いているのか分からなかったのが、ようやく自分が今ゴールに対してどの位置にいるというのが分かってきた時期でしたね。
ー試験当日はどんな思いでしたか?
まず、5月の短答式試験当日を迎え、やることは全てやりきったとは思っていましたが、当時合格率がたしか3%とかで合格率が例年に比べ低い時期だったのもあって、正直厳しいだろうなと思っていました。でもなんとか合格することができて、そのあとは論文式に進むことが出来ましたが、本当に基礎が大事というのを勉強しながら分かってきて、論文式に向けても同じく基礎を重視して勉強していました。このやり方で間違い無いだろうと自分なりに確信が持てて、8月の論文式試験は自信を持って受けることができました。
ー試験合格へのモチベーションは?
合格へのモチベーションは、公認会計士試験に合格したら芸人の道を選べるというのしかなかったですね。反対に合格できなかったら絶対に芸人にもなれないので、その怖さと闘いながらやっていました。
ーインテリ芸人としても活躍できるのでは?
そうですね。受験勉強しているときも会計士が1つの武器になればいいなとは思っていましたが、でも、それをメインには考えていなかったです。芸人としての実績が何も無い中で、強みの1つとして活かせればいいなとは思いますが、あくまでも自分がやりたいお笑いをやりたいと思っています。
ー勉強方法はどのようにやっていましたか?
とにかくテキストの中で一番基礎となる入門書を徹底してやりました。大学1年生のときに1回目短答式を受けて不合格になってからは、やはり基礎が抜けておりそれが大事と気づき、入門書のテキストはすごく薄いのですが、隅々まで完璧に理解して覚えられるように意識してやっていました。
あとは復習の効率を上げるため、各単元の大事な部分を紙1枚にまとめるなどしていました。試験合格まで、いつまでに何をやるのかというのを逆算して、さらに試験直前の数日に全単元を一斉に復習できるよう計画的に進めていました。
ー勉強はどこでやっていましたか?
基本的にはずっと自習室でやっていました。予備校に優秀な人たちが多くいたので、その人たちを見て、自分も負けないように頑張ろうとモチベーション上げてやっていました。
ー将来のビジョンを教えてください
まず、芸人としては、自分のラジオ番組を持って、リスナーと直接コミュニケーションが取れる仕事をすることと、あとはコントが好きなので、自分たちのコント番組を持ったり、コントで全国ツアーをすることが夢です。
有名人になりたいとか、お金稼ぎたいという思いより、目の前の人たちが自分のネタで純粋に笑ってくれることに喜びや幸せを感じます。
会計士としては、会計士資格の認知度を上げたいと思っています。公認会計士試験ってかなり難しい試験だと思いますが、周りの人に公認会計士って言っても、お会計をする何かですか?とか言われたりして(笑)。正直、会計士という資格はまだまだ知られていない存在だなと思って、一つのキャリアとして会計士がどんな仕事かというのをもっとたくさんの人に知ってもらえたらなと思います。
ー公認会計士の資格の強みはどんなことがあると思いますか?
自分自身の努力が将来的に形となって残るというのが強みかなと思います。公認会計士の資格があることで、他の人から見て、この人は頑張ることができるという証にもなりますし、自分にとっても頑張り抜いたことで自信が持てるようになります。
僕の勝手なイメージなのですが、周りを見ていると、何かに挫折してから公認会計士試験を目指す方って結構多い印象があります。自分の場合は学生のときに、部活動でハンドボール部に所属していたのですが、怪我をして部員の中で唯一の控えメンバーになってしまい何もできないまま引退した過去があり、コンプレックスを抱いた時期がありました。ですが、公認会計士という資格が形となって残り、自分に自信を持てる一つのきっかけになったと思います。
でも反対に、高校3年生から会計の勉強をずっとしていたので、その分その時期に他の人が経験してきたことが経験できていないと思っています。会計分野は人より詳しいですが、その他の領域で教養含め経験が人より浅いところがたくさんあると思うので、会計士という資格にあぐらをかかずに今は幅広く様々なことを経験して勉強しようと心がけています。
ー本日はお話を聞かせていただきありがとうございました。
今回インタビューさせて頂いたGパンパンダの星野光樹さんの
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