「ビジネス実務法務検定って難しいのかな?」「合格率や必要な勉強時間はどれくらい?」「他の資格と比べるとレベルは高いの?」こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
ビジネス実務法務検定は、企業で働くうえで欠かせない法律知識を体系的に学べる資格です。しかし、各級ごとに難易度や合格率が大きく異なり、独学での学習に不安を抱える方も少なくありません。
本記事では、2025年最新の合格率データや勉強時間の目安、他資格との難易度比較まで丁寧に解説します。これから受験を検討している方が「自分にも合格できそうか」を判断できる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
この章ではビジネス実務法務検定の、3級・2級・1級の合格率やその推移、行政書士や司法書士などと比較した難易度ランキングなどについて見ていきます。
ビジネス実務法務検定の最新の合格率は以下の通り。
3級:第57回 合格率 57.6%
2級:第57回 合格率 35.4%
1級:第56回 合格率 16.6%
以下では3級・2級・1級の過去の合格率の推移や傾向などについて、それぞれ詳しく見ていきます。
ビジネス実務法務検定3級の過去10回の合格率は以下の通り。
回 | 合格率 |
第48回 | 75.7% |
第49回 | 87.3% |
第50回 | 85.9% |
第51回 | 86.7% |
第52回 | 80.3% |
第53回 | 47.8% |
第54回 | 53.2% |
第55回 | 40.4% |
第56回 | 46.3% |
2025年第1シーズン 第57回 | 57.6% |
ビジネス実務法務検定3級の合格率は、10回推移でみると低下傾向にあります。第49回は87.3%あった合格率が、第55回には40.4%に低下、最新の合格率も57.6%と、直近の合格率は過去10年で見ると低くなってきているのがわかります。
ビジネス実務法務検定2級の過去10回の合格率は以下の通り。
回 | 合格率 |
第48回 | 43.4% |
第49回 | 68.4% |
第50回 | 62.9% |
第51回 | 52.9% |
第52回 | 50.6% |
第53回 | 29.2% |
第54回 | 38.7% |
第55回 | 33.5% |
第56回 | 41.9% |
2025年第1シーズン 第57回 | 35.4% |
ビジネス実務法務検定2級の合格率は、10回推移でみると低下傾向にあります。第49回は68.4%あった合格率が、第53回には29.2%に低下、最新の合格率も35.4%と、直近の合格率は過去10年で見ると低くなってきているのがわかります。
ビジネス実務法務検定1級の過去8回の合格率は以下の通り。
回 | 合格率 |
第42回 | 10.9 |
第44回 | 11.0% |
第46回 | 17.2% |
第48回 | 12.4% |
第50回 | 21.2% |
第52回 | 8.9% |
第54回 | 10.5% |
2024年第2シーズン 第56回 | 35.4% |
ビジネス実務法務検定1級の合格率は、8回推移でみると大きな変動はないことがわかります。過去8回の最大が21.2%、最小が10.9%であることを考えると、最新56回の16.6%という値は平均的であると評価できます。
2級や3級は直近合格率の値が低下傾向にありますが、1級は大きな変動がないことに留意しましょう。
また、1級はビジネス実務法務検定の中で一番難しい等級となっていることからもわかる通り、合格率の値としても基本的には1番低い値となっています。
ビジネス実務法務検定の難易度を、行政書士や司法書士など他の法律系資格との比較で見ていきます。
順位 | 試験名 | 合格率 |
1位 | 司法書士 | 3~4% |
2位 | 行政書士 | 11~15% |
3位 | ビジネス実務法務検定1級 | 8~22% |
4位 | 宅建 | 15~19% |
5位 | ビジネス実務法務検定2級 | 8~22% |
6位 | ビジネス実務法務検定3級 | 40~58% |
※それぞれ最新5回の合格率。最大値と最小値の合計を2で割ってランキング化
ビジネス実務法務検定をその他有名な法律系資格と合格率という観点で難易度比較したところ、
・1級は宅建以上行政書士未満
・2・3級は宅建未満
という結果になりました。2・3級に関しては宅建や行政書士、司法書士など難関とされる法律系資格取得の助走としても活用できるかもしれません。
1級に関しては宅建よりも低い合格率となっています。しかし、以下で見る通り一般に合格に必要とされる勉強時間は宅建のほうが少し多くなっています。
いずれにしてもどちらの資格も一定の難易度ではあるため、自分の目的などに合わせて取得を検討するとよいでしょう。
順位 | 試験名 | 合格率 |
1位 | 司法書士 | 3000時間 |
2位 | 行政書士 | 800時間 |
3位 | 宅建 | 300時間 |
4位 | ビジネス実務法務検定1級 | 200~250時間 |
5位 | ビジネス実務法務検定2級 | 60~90時間 |
6位 | ビジネス実務法務検定3級 | 45~60時間 |
ビジネス実務法務検定をその他有名な法律系資格と勉強時間という観点で難易度比較したところ、宅建・行政書士・司法書士と比べると、1級含め比較的少ない時間での合格が目指せるという結果となりました。
ただしこの値はあくまで一般的な傾向を示します。例えば不動産会社で不動産実務に親しむ人の場合、むしろ宅建のほうが短い時間で合格可能である場合もあるでしょう。
一見少ない勉強時間で合格できそうであるからと言って、油断すると足元をすくわれることも。しっかりと対策していきましょう。
ビジネス実務法務検定の合格に必要な勉強時間は以下の通り。
・3級:45~60時間
・2級:60~90時間
・1級:200~250時間
以下でそれぞれについて詳しく見ていきます。
ビジネス実務法務検定3級の合格に必要な勉強時間は45~60時間であるとされます。
平日を20日、休日・祝日を10日と考え、平日1時間、休日・祝日4時間の勉強をすると考えると1か月で60時間(=201+104)の勉強時間を捻出できるため、1か月程度で合格可能であると考えられます。
あるいは平日も休日・祝日も関係なく1日1時間の勉強をする場合、1~2か月の勉強時間で合格できると考えられます。
なお、この値は初学者であることを前提としています。法学部卒・在学中である、法律事務所にて勤務しているといった人の場合、より少ない時間での合格を目指すことも可能でしょう。
ビジネス実務法務検定2級の合格に必要な勉強時間は60~90時間であるとされます。
平日を20日、休日・祝日を10日と考え、平日1時間、休日・祝日4時間の勉強をすると考えると1か月で60時間(=201+104)の勉強時間を捻出できるため、1~2か月程度で合格可能であると考えられます。
あるいは平日も休日・祝日も関係なく1日1時間の勉強をする場合、2~3か月の勉強時間で合格できると考えられます。
なお、この値は3級同様、初学者であることを前提としています。法学部卒・在学中である、法律事務所にて勤務しているといった人や、既に3級に合格している人の場合、より少ない時間での合格を目指すことも可能でしょう。
ビジネス実務法務検定1級の合格に必要な勉強時間は200~250時間であるとされます。
平日を20日、休日・祝日を10日と考え、平日1時間、休日・祝日4時間の勉強をすると考えると1か月で60時間(=201+104)の勉強時間を捻出できるため、4~5か月程度で合格可能であると考えられます。
あるいは平日も休日・祝日も関係なく1日1時間の勉強をする場合、7~9か月の勉強時間で合格できると考えられます。
なお、この値は初学者であることを前提としています。法学部卒・在学中である、法律事務所にて勤務しているといった人や、既に3級や2級に合格している人の場合、より少ない時間での合格を目指すことも可能でしょう。
ビジネス実務法検定3級・2級・1級について試験日や申し込み日、合格発表日や試験概要・試験要項について以下で見ていきます。
3級・2級 第58回
申込期間 | 9月19日(金)10:00 ~ 9月30日(火)18:00 |
試験期間 | 10月23日(木)~ 11月10日(月) |
合格発表日 | 受験完了後即日 |
1級 第58回
申込期間 | 11月4日(火)10:00 ~ 11月11日(火)18:00 |
試験日 | 12月7日(日) |
合格発表日 | 2026年3月11日(水)10時以降 |
出典:東京商工会議所
ビジネス実務法務検定の勉強方法としては、公式テキストを熟読したうえで問題集に取り組むのが良いでしょう。
なお、2級は3級の、1級は2級と3級の範囲も出題されます。自分が受ける級に加え、それよりも下の級のテキスト・問題集の内容の理解も非常に重要になってきます。
ビジネス実務法務検定合格のポイントとしては、以下の3点が挙げられます。
・予備校や通信講座などをうまく利用する
・各予備校の模擬試験(模試)を活用する
・受験日を意識して早めに対策をする
以下でそれぞれ見ていきましょう。
ビジネス実務法務検定合格のポイントとして予備校や通信講座などをうまく利用することが挙げられます。
ビジネス実務法務検定は、特に2級・1級になると法律の知識や実務的判断力を問われるため、独学だけでは効率よく学ぶのが難しい場合があります。そこで、予備校や通信講座をうまく活用することが合格への近道です。
通学型の予備校では、講師の説明や質問対応を通じて理解を深められます。
通信講座やオンライン講座では、スキマ時間を活用して学習できるので、仕事や家庭の事情で通学が難しい方でも継続しやすいです。
「仕事が忙しくて勉強時間が取れない…」と不安に感じる方も多いですが、予備校や通信講座のサポートを使えば、効率的に知識を身につけながら学習を進められるでしょう。
ビジネス実務法務検定合格のポイントとして各予備校が提供している模擬試験を活用するという手があります。
大前提公式テキストや問題集、あるいは各予備校の講座でしっかりと勉強するのが重要ですが、それらをやり切った段階、あるいはある程度やってきた段階で、最後の仕上げや自分の実力試しなどのために模擬試験を活用するというのも有効です。
ビジネス実務法務検定合格のポイントとして、受験日を意識して早めに対策をすることが挙げられます。
2級や3級の場合ある程度試験日を柔軟に決定することができます。
選択肢があるという意味ではこれは便利ですが、柔軟に決定できるがゆえに「勉強しきってから申し込みをしよう」と考え、結局仕事が忙しいなどと言い訳を並べて勉強しない…といった末路をたどる危険性もあります。
そのため、最初から申し込みを完了して「この日に受験する」ということを決定・意識したうえで、そこに向かって全力で勉強していくのが良いでしょう。
ビジネス実務法務検定は、3級から1級までそれぞれ合格率や合格に必要な勉強時間が大きく異なり、学習計画を立てるうえで把握しておくことが重要です。
学習方法としては、公式テキスト・問題集をやり込み、必要に応じて予備校や通信講座を活用するのが効果的です。また、模擬試験や過去問演習を通じて実力を確認しながら学習を進めると、合格率が上がりやすくなるでしょう。
なお、ビジネス実務法務検定の取得には、転職活動などで評価される場合があるといったメリット
があります。
仮に現職でせっかく取得したビジネス実務法務検定の資格が評価されない場合、資格を活かして法務部門などへ転職するのは一つの手です。
特に転職エージェントヒュープロは士業・管理部門(法務部門など)に強みを持ちます。
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