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弁護士に向いている人の性格とは?適性のある人の特徴を徹底解説!

HUPRO 編集部
弁護士に向いている人の性格とは?適性のある人の特徴を徹底解説!

弁護士に憧れる人は多いですが、自分に向いているのか?と悩む方も少なくありません。弁護士として成功するには専門知識だけでなく、特定の性格的な資質も重要です。本記事では弁護士に向いている人の特徴や適性、仕事内容について詳しく解説します。

弁護士の仕事内容と役割

弁護士の仕事は、法廷での弁護活動だけにとどまりません。民事事件では、交通事故や離婚、相続トラブル、債務整理など、私たちの身近な問題解決に関わっています。刑事事件では、被疑者や被告人の権利を守り、公正な手続きが行われるようサポートします。

また、企業法務の分野では契約書の作成やチェック、M&Aの対応、労務問題へのアドバイス、コンプライアンス体制の構築など幅広く企業経営を支援しています。さらに、特許や商標といった知的財産権、国際取引の法的問題にも対応し、現代社会で欠かせない役割を担っています。

最近はトラブルを未然に防ぐ「予防法務」の重要性も増しており、企業の意思決定における法的チェックやリスク回避のアドバイスを行うことも多いです。こうした多様な業務を通じて、弁護士は依頼者の権利と利益を守る社会の重要な存在です。

弁護士に向いている人の性格と特徴

論理的思考力と分析力に優れた人

弁護士の最も重要な資質の一つが、論理的思考力です。複雑な法的問題を整理し、筋道立てて解決策を見つける能力は欠かせません。この職業に向いている人は、感情に流されることなく、客観的な事実に基づいて物事を判断できる冷静さを持っています。

また、膨大な情報の中から重要なポイントを見抜く分析力も必要不可欠です。契約書の文言一つ、証拠の細かな矛盾一つが、案件の結果を大きく左右することもあります。このような詳細への注意力と、全体像を把握する俯瞰力を併せ持つ人が、弁護士として成功しやすいといえるでしょう。

コミュニケーション能力と説得力

弁護士の仕事は、人と人とのコミュニケーションが中心となります。依頼者との面談では、相手の悩みや要望を正確に聞き取り、法的な観点から最適な解決策を分かりやすく説明する必要があります。法律の専門用語を一般の人にも理解できる言葉で伝える能力は、信頼関係を築く上で極めて重要です。

また、法廷では裁判官や相手方弁護士を相手に、自分の主張を論理的かつ説得力を持って話さなければなりません。単に正しいことを述べるだけでなく、相手の心に響く表現力や、適切なタイミングで効果的な主張を行う戦略的思考も求められます。

正義感と倫理観の強さ

弁護士という職業の根幹にあるのは、正義を実現したいという強い使命感です。不正や理不尽な状況に対して憤りを感じ、それを是正したいという気持ちを持つ人が、この職業に向いています。ただし、正義感が強いだけでは、弁護士として本当の意味で人を助けることはできません。その想いを、法律というルールに沿って形にしていくことが求められます。

また、依頼者の秘密を守る守秘義務をはじめ、弁護士には高い倫理観が求められます。利益相反を避け、公正な立場を保つことができる誠実な人格の持ち主でなければ、長期的に信頼される弁護士にはなれません。

ストレス耐性と精神的な強さ

弁護士の仕事は、常に高いプレッシャーの中で行われます。依頼者の人生や企業の命運がかかった重要な案件を扱うことも多く、その責任の重さに押しつぶされないだけの精神的な強さが必要です。また、敗訴という結果に直面することもあり、そうした挫折を乗り越えて次に向かう回復力も重要な資質です。

長時間の勉強や準備、突発的な事態への対応など、不規則で過酷な労働環境に耐えうる体力と精神力を持つ人が、弁護士として長く活躍できるでしょう。

向上心と継続的学習への意欲

法律は社会の変化とともに常に進化しており、新しい判例や法改正について継続的に学習する必要があります。弁護士に向いている人は、知的好奇心が旺盛で、新しい知識を吸収することに喜びを感じる性格の持ち主です。

また、専門分野を深めていく探究心や、より良いサービスを提供するためにスキルアップを続ける向上心も欠かせません。法科大学院修了後も、実務を通じて学び続ける姿勢を持てる人が、優秀な弁護士として成長していけるのです。

忍耐力と粘り強さ

法的手続きは時間がかかることが多く、一つの案件が数年にわたって続くこともあります。そのような長期戦に耐えうる忍耐力と、最後まで諦めない粘り強さは、弁護士にとって重要な資質です。

また、複雑な案件では、何度も壁にぶつかりながらも、別の角度からアプローチを試みる柔軟性と持続力が求められます。一度の挫折で諦めるのではなく、様々な手段を尽くして依頼者のために最善を尽くそうとする姿勢を持つ人が、弁護士として信頼されるでしょう。

チームワークと協調性

現代の弁護士業務は、一人で完結することは稀で、事務所内での協力体制や、他の専門家との連携が不可欠です。他の弁護士や事務スタッフと円滑に協力し、チーム一丸となって案件に取り組める協調性を持つ人が求められています

また、依頼者が企業の場合、社内の複数の部署や担当者と連携して業務を進める必要があります。様々な立場の人々と良好な関係を築き、プロジェクトを成功に導く調整力も、現代の弁護士には欠かせない能力といえるでしょう。

弁護士に向いているMBTIは?

近年若年層を中心に流行し、自己理解やコミュニケーションツールとして人気が高まっているMBTI。16タイプに分かれる性格診断で、思考や行動の傾向を知る手がかりとなります。弁護士に向いているとされるMBTIタイプはいくつかありますが、特に以下のタイプがよく挙げられます。

INTJ(建築家)

課題を見つけて解決に導く主体性を持っており、困難な状況でも粘り強く対応できる点が特徴です。

INFJ(提唱者)

人の気持ちに寄り添う共感力と、理想の実現に向けた強い使命感を併せ持つタイプです。高い倫理観と正義感があり、社会の課題に対して真摯に向き合い、人の役に立ちたいという思いが原動力となります。

ENTJ(指揮官)

チームを引っ張る力に長けたリーダータイプの人です。状況を見極め、迷わず判断できる決断力を備えており、交渉や訴訟といった緊張感のある場面でも落ち着いて対応できます。責任感が強く、仲間からの信頼も厚いため、自然と組織の中心的存在として期待されるでしょう。

ISTJ(管理者)

高い責任感と注意力を持ち、細部まで丁寧に業務を遂行できるタイプです。正確さが求められる法的手続きや文書作成など、緻密な作業と非常に相性が良く、着実に仕事を進める力が弁護士としての信頼にもつながります。

ENFJ(主人公)

対人関係能力に優れ、依頼者との信頼関係を築くのが得意なタイプです。社会貢献や正義感が強く、公益性の高い法律分野で活躍しやすい特徴があります。人のために尽くす姿勢が弁護士としての使命感を支えています。

弁護士に向いていない人の性格と特徴

感情のコントロールが苦手な人

感情的になりやすく、冷静な判断力を欠く人は弁護士には不向きです。法的問題の解決には客観的な事実の分析と論理的な思考が不可欠であり、個人的な感情に左右されてしまうと、適切な法的判断ができなくなってしまいます。

コミュニケーションが苦手な人

依頼者との面談、相手方との交渉、法廷での弁論など、弁護士の仕事の多くは人とのコミュニケーションが中心となります。内向的な性格自体は問題ありませんが、必要な場面で適切にコミュニケーションを取ることができない人は、この職業で成功することは困難です。

責任を負うことを避けたい人

弁護士に向いていない人の特徴として、責任感が希薄で、トラブルの原因を他人に押しつける傾向があるタイプが挙げられます。弁護士は依頼者の利益を守る責任ある立場であり、自らの行動に対する自覚と覚悟が不可欠です。
また、協調性に欠ける、他者の意見を受け入れられない、自分の非を認めないといった性格も、チームワークが重視される現代の法務業務では大きなハンデとなります。

粘り強さに欠ける人

細かい作業に対する集中力や持続力に欠ける人も弁護士には向いていません。契約書の文言一つ一つを慎重に検討したり、膨大な判例や資料を精査したりする作業は、高度な集中力と継続的な努力が必要です。また、完璧主義すぎて決断を下すことができない人や、逆に十分な検討をせずに結論を急ぐ人も、バランスの取れた法的判断が求められる弁護士業務には適さないといえるでしょう。

論理的思考が苦手な人

倫理観に問題がある人は、当然ながら弁護士という職業には絶対に向いていません。依頼者の秘密を守れない人、利益相反を軽視する人、法的手続きを軽んじる人などは、弁護士としての資格そのものが問われることになります。

弁護士として必要とされる資格やスキルとは?

必要な資格

司法試験の合格
弁護士になるための最も基本的かつ必須の資格です。
法科大学院(ロースクール)修了または予備試験合格後に、司法試験を受験できます。


司法修習の修了と二回試験の合格
司法試験合格後は、司法修習を経て、最終的に「二回試験(司法修習考試)」に合格することで弁護士資格を得られます。


弁護士会への登録
二回試験に合格した後、各地の弁護士会に登録することで、正式に弁護士として活動が可能になります。

必要な能力・スキル

法律知識と論理的思考力

膨大な法律を理解し、依頼者の立場を法的に整理して主張できる力が求められます。


コミュニケーション能力

依頼者との信頼関係構築、裁判官や相手方とのやりとりなど、対話力が不可欠です。


文章作成力

訴状・契約書・意見書など、法的文書を正確かつ説得力のある形で作成する力が重要です。

交渉力・説得力

裁判外での和解交渉や訴訟での主張を有利に進めるには、高度な交渉スキルが必要です。

ストレス耐性・責任感

重い責任やプレッシャーのかかる場面も多く、精神的なタフさと誠実な姿勢が求められます。


弁護士の主な勤務先と職務形態とは?

法律事務所

最も一般的な勤務先で、民事・刑事・企業法務など幅広い分野に対応します。大手から個人事務所まで規模はさまざまです。

企業(インハウスロイヤー)

企業の法務部門に所属し、契約書の確認や法的リスク管理、コンプライアンス対応などを担当します。安定した働き方が魅力です。

公的機関(例:法テラス、自治体、裁判所など)

社会的弱者の支援や公共性の高い業務を担います。給与水準は控えめですが、社会貢献性が高いのが特徴です。

弁護士の給料・年収相場

弁護士の年収は、どこで働くかやキャリアの長さによって大きく変わってきます。例えば、駆け出しの弁護士なら年収400万〜700万円が一般的ですが、経験を重ねることで収入は上がり、中堅クラスでは700万〜1,200万円程度になることも。さらに、パートナーや独立開業して成功すれば、年収1,500万円以上も目指せます。大手法律事務所は高収入の可能性が高い一方で、仕事量が多くハードな働き方になることも。企業内弁護士(インハウスロイヤー)や法テラスなどの公的機関では、年収は比較的控えめな傾向ですが、安定性や社会的意義の高さが魅力です。

まとめ

弁護士に向いている人の性格は、論理的な考え方ができる人やコミュニケーションが得意な人、正義感が強い人などさまざまです。ストレスに強い、諦めずに努力できる、チームワークを大切にできるといった面も大切ですが、すべてを完璧に備えている必要はありません

「自分に向いているか分からない…」と悩んでいる方は、一度、自分の性格や価値観、MBTIを参考に冷静に振り返ってみるのがおすすめです。できれば実際の弁護士に話を聞いたり、法律事務所でのインターンを経験したりすることで、職業理解が深まり、進路を考える大きなヒントになります。

適性があると感じた方は、ぜひ弁護士という挑戦的で意義のある職業を目指してみてください。

この記事を書いたライター

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