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公認会計士と年齢の関係性を徹底解説!試験を受けるなら何歳まで?定年はある?

Hupro Magazine編集部 川辺
公認会計士と年齢の関係性を徹底解説!試験を受けるなら何歳まで?定年はある?

公認会計士は会社の経営情報の信頼性を担保する監査を請け負う専門家です。難関資格のため、今から目指せるのか、定年はあるのかなど、年齢との関係性を気にする方も多いでしょう。今回は、そんな公認会計士と年齢の関係性について、試験を受けるにあたって、キャリアを積むにあたってなど、様々な観点で解説します。

公認会計士試験を受けるなら何歳まで?

公認会計士試験を受けるにあたって、年齢との関係性がどのようにあるのか見ていきましょう。
何歳まで受験できるのか?」・「何歳から受験できるのか?」といった疑問を解消していきます。

公認会計士試験に年齢制限はある?

結論から言えば、公認会計士試験に年齢制限はありません。そもそも試験の受験資格自体が無く、誰でも受けられる試験だからです。大卒以上などといった学歴も含めて制限が無いため、他の国家資格と比べて受験しやすい試験といえるでしょう。

公認会計士試験合格者の最高年齢

2024年の公認会計士試験論文式の最高齢合格者は54歳でした。同年の社労士試験の最高齢合格者は81歳でしたので、単純に比較すると上限は低く見えるものの、50代でも十分に合格を目指せることが裏付けられているといえます。

公認会計士試験合格者の年齢分布

2024年の公認会計士試験合格者の年代別の内訳は、以下の通りです。

出典:令和6年公認会計士試験│合格者調

40歳以上は1.0%とかなり少ない一方、8割以上の合格者が20代以下でした。難関資格なだけに働きながら勉強するという人は少なく、学生や若手のうちに合格しておき、その後のキャリアに活かすという方が多いことが分かります。

公認会計士試験合格者の最少年齢

同年の公認会計士試験において、合格者の最少年齢は17歳でした。ご紹介したように試験の受験資格が無いため、当然年齢の下限もありません。難易度が高いだけに、若いうちから合格しておくとキャリアの選択肢が広がり、企業内での昇進独立開業の道が開かれます。

合格後のキャリアを踏まえると…

ここまでは公認会計士試験のルールや合格者の年齢の事実に基づいて話を進めていきましたが、合格後のキャリアを考えるのであればご自身のスキル実務経験も鑑みる必要があります。

転職における一般論として、年齢が若ければ若いほど転職しやすい傾向にあります。これは会計士においても同様です。例えば20代であれば、スキルや実務経験に関係なく、公認会計士資格を活かして職場内でのキャリアアップや転職に成功しやすいでしょう。

一方で、50代や60代で全く実務経験が無い状態で合格したとしても、監査法人などへの転職はなかなか難しい状況です。このように、実務経験と将来描きたいキャリアプランによっては、実質的な年齢制限」がある場合もあります。特に、実務経験が全くない場合は30代までに資格取得をしておくのがよいでしょう。

ただし、転職せずに自身で独立開業するという手段もありますので、40代になったからと言って資格取得を諦めるのは尚早です。

公認会計士有資格者の年齢

10代から60代まで幅広い年齢層が受験する公認会計士試験ですが、資格保有者の年齢についてはどうなっているのでしょうか?

公認会計士に定年はある?

結論から申し上げますと、会計士の仕事に定年はありません。スポーツ選手が体の衰えで引退したり、ドライバーが適切な判断ができなくなり免許を返納するのと違い、監査業務は年齢に関係なく長く働き続けることができるのです。

もちろん、監査法人や管理職として勤める企業が定年を設定しているケースもあります。仮にそのような職場で働いていたとしても、定年が無い職場への転職は十分に可能ですし、独立開業すれば自分で定年の有無は設定できます。
知識や経験を永続的に活かせる仕事であるため、年齢にとらわれずに生涯働ける職業と言えるでしょう。

公認会計士の年齢構成

2023年末時点の公認会計士資格保有者の年代別割合は、以下の通りです。

先ほどの試験合格者の分布とは大きく異なることがお分かりいただけるかと思います。合格者の多くを占めていた20代以下は全体の6.3%のみであり、30代および40代の割合が大きくなっています
20代が合格者に比べて少ない理由としては、公認会計士になるには試験合格に加えて3年間の実務経験修了考査の合格が必要であることがあります。20代で試験に合格したとしても、これらの登録条件を満たすのに年数を要するうちに30代になっていると考えられます。
一方で60代以上の有資格者15%を超える割合で登録しており、公認会計士の高齢化が浮き彫りになっています。

出典:日本公認会計士協会│会員数調

公認会計士の転職に年齢は関係する?

ご紹介したように、年齢が若ければ若いほど転職成功率は高まります。ただし公認会計士は希少価値が高く社会的なニーズも高いため、50代での転職についても十分可能です。

その一方で年齢より重要になってくるのが、実務経験スキルの有無です。公認会計士は幅広いキャリアを描けるものの、同じ求人にライバルの公認会計士が応募している可能性もありますが、そのような場合はやれることが重視されるのです。

逆に言えば、実務経験が無い場合は若さを活かしたポテンシャル採用をしてもらうほかありません。そのため、未経験であれば20代もしくは30代で転職活動をしておくのがよいでしょう。

公認会計士の年齢と年収の相関は?

公認会計士はいわゆる年功序列の職業ではないため、必ずしも年齢を重ねるにつれて給与がアップするわけではありません 。ただし、経験を積めば積むほど任される業務が増えるという意味では、年齢が上がるほど平均年収が高い傾向であるといえます。

年齢と収入の相関が低い要因として、多くの公認会計士が所属するBig4監査法人において、年収は年齢ではなく階級によって変わることが挙げられます。階級はスタッフからシニア、マネージャー、パートナーと上がっていきますが、着実に実績を作れなければ簡単に昇格できません。逆に、若くても実績でアピールすることで早期の階級アップ、それに伴う年収アップも実現できるのです。

また、独立開業している公認会計士の存在も、年齢と収入の相関が低い要因の一つです。独立開業した場合は経営が安定しないため、全く稼げないことがある一方で、数千万円の高年収を実現できる可能性があります。
この年収を左右する要素は、年齢や経験年数よりも集客力やマネジメント能力の有無です。これらの能力を持っている若手もいれば、持っていない中年層もいます。ですので、年齢と収入が相関しづらい、つまり若くても高年収を目指せる職業といえるのです。

まとめ

今回は公認会計士と年齢の関係性について解説しました。
年齢に関係なく合格を目指せる資格であり、定年を気にすることなく働ける一方で、キャリアアップに活かすのであればある程度若いうちから取得しておくのがよいでしょう。

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この記事を書いたライター

株式会社ヒュープロにてオウンドメディア「Hupro Magazine」のディレクション、セミナーの運営を担当。年間500本以上の記事を監修しています。アドバイザーとして多くのご登録者様から伺った転職に際しての悩みや不安、疑問を解消する記事をご覧いただけるよう、日々奮闘中です!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェントである、「ヒュープロ」をご活用ください!
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