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管理部門へ転職する際の職務経歴書の書き方マニュアル

HUPRO 編集部
管理部門へ転職する際の職務経歴書の書き方マニュアル

転職をするにあたって最も重要となる書類が職務経歴書です。本記事では職務経歴書の項目別の書き方と、職務経歴書を書く上でのポイントについてもご紹介していきます。
特に、管理部門である、経理職や人事職の方は営業職のように数字での成果等がないため、職務経歴書を書き始めたものの、どのように書いていいか苦労されている方も多いかと思いますので、どのように成果を書けば良いかについてもご紹介していきます。

職務経歴書を書く上でのポイント

1) 経歴の振り返りを行う

職務経歴書は文字通りあなたの今までの経歴を記載するものです。まずは、あなたが今までやってきたことを時系列にして、具体的に書きだしていきましょう。ある程度経歴の洗い出しをしたら、その経歴の中での濃淡を付けていきましょう。あなたが力を入れて取り組んだ業務、新しいことにチャレンジした経験、多くの人を巻き込みながら進めたプロジェクト等いくつかあるはずです。

2) 企業の求める人材とマッチしているか

さて、あなたの経歴の振り返りが終わったところで、書きだした全ての経験を職務経歴書に書くかと言うと、それはNOです。転職活動は自身のウリと企業の求める人材がマッチして初めて成功するものですので、自身の経験が、企業が求めるものとマッチしているかをしっかりと確認しマッチしている経験にフォーカスして職務経歴書を書きましょう。

例えば、連結決算業務の経験のある人材を獲得したい企業に対して、税務の経験を全面的に押したとしても、なかなかマッチしません。また、営業部門と円滑にコミュニケーションができる経理人材を求めている企業に対して、自己PRで個人での成果ばかりを書いていたら、採用担当はこの人が入社後上手く営業部門とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていけるか疑問に思うでしょう。

3) 「あなた」が何をしたのか、出来るのか

職務経歴書では今までのあなたの経歴を記載しますが、その内容が必要以上に誇大なものになっていたり、感じたことや学んだこと等の感想文になっていないでしょうか。仮に職経歴書の実績に「何十億円の新規プロジェクトを達成した」と書いたところで、あなたがそのプロジェクトにどのように関わったのかを書かなければ、あなた自身を知ってもらうことはできません。

マネジメントとして携わったのか、プレイヤーとして携わったのか、プレイヤーの中でも関係者を取りまとめてプロジェクトを進めていくようなオーガナイザーの役割だったのか、それともある分野のスペシャリストとしてプロジェクト遂行において的確なアドバイスをしたのか等、あなたの具体的な役割を記載してください。また、感想文のような職務経歴書では、あなたがその企業に入ったあとどのようなことが出来るのか採用する企業側はイメージできません。あなたがどのような経験を通して、どのような事ができるようになったのか、スキルを身につけたのか、「できること」に重きを置いて記載するようにしてください。

4) 明確さ、読みやすさを重視する

職務経歴書はあなた自身のプレゼン資料と言っても過言ではありません。量は多すぎても少なすぎてもいけないので、だいたい2〜3枚程度にまとめましょう。一度書いてみた段階で見直しをしてみましょう。あなたの業務内容を全く知らない採用担当が読んでも、イメージが湧く、分かりやすい表現になっているでしょうか。特に経理に関しては専門用語が多いので過度に専門用語を使いすぎていないか十分注意しましょう。また、誤字・脱字は持っての他です。自身でのチェックの後に、転職エージェントを利用していれば必ず見てもらうようにしましょう。

職務経歴書の具体的な書き方

1) 経歴要約

経歴要約では、今までの経歴を自己PRも織り交ぜながら記述してきます。キャリアを端的に記載した上で、在籍した企業において、どのような成果を出したのか、また、どのような所を工夫して業務に取り組んだのかを200~400文字程度でまとめましょう。
採用担当は時間がないので、面接前に経歴要約だけしか読まないこともあります。経歴要約を読むだけであなたの「人と成り」が採用担当にある程度わかってもらえるように記載してみてください。

2) 職務経歴

職務経歴は会社や事業の概要について記載する前半部分と職務内容についての詳細を具体的な経験をもとに記載する後半部分の2つに分かれています。

まず、前半部分では事実を細かく記入していきます。「事業内容」「売上高」「従業員数」「設立年」「資本金」「上場有無」等を記載していくことで、採用担当者はあなたがどのような企業で仕事をしていたのかをイメージしやすくなります。例えば、海外展開をしている大企業において決算業務をしていたとなれば、連結決算や国際会計基準に関する経験があるだろうと想像することができたり、ベンチャー企業で経理担当だったとなれば、経理業務だけではなく財務や労務の幅広い経験もあるだろうと想像することができるのです。

次に後半部分の職務経歴詳細では時系列形式若しくは、職務内容毎のサマリー形式で記載していくのが良いでしょう。いずれの形式にしたとしても、以下の項目は記載するようにしてください。

・期間
→あなたがその業務にいつからいつまで取り組んだのか。会社や部署が変わっている方はそれぞれ分けて期間を記載しましょう。

・担当業務
→あなたが今までどのような業務に携わったのか。業務毎に項目を分けて、一目で分かるように心がけましょう。

・職位、役割
→あなたがその業務やプロジェクトにおいてどのような職位、立場で取り組んだのか。マネジメントかプレイヤーかによっても採用担当が見るポイントは大きく異なってきます。

・実績
→あなたが業務を通して達成した実績について具体的に記載してください。経理における実績の数値化はなかなか難しいかもしれませんが、例えば新規会計システムの導入に携わり、業務時間を何%削減した等、なるべく数値化して記載するようにしましょう。

3) 資格、語学力等

あなたが取得した資格については必ずしも全て記載する必要はなく、応募先の企業に対してアピールできる資格にしぼって記載するのみで十分です。経理の場合には必然的に簿記や財務会計等のファイナンス系の資格を記載することになるでしょう。また、ファイナンス系の資格以外にも経験のある会計ソフトの内容や、会社法や商法といった経理に関連する法律の知識がありましたらそちらも記載しておくと良いでしょう。
なお、ファイナンス系以外の資格を記載するには、あなたがどのような目的でその資格を取得したのかきちんと説明する必要があります。一般的に取得が難しいとされている資格やあなたの個性をアピールできるような資格以外は記載しない方がベターでしょう。

また、語学力についても、応募先の企業が求める語学レベルに応じて記載内容を変更するべきです。ネイティブレベルの語学力があるのであれば、どこの企業においても記載すべきですが、例えば、日常的に英語を使うような外資系企業への転職を希望していた場合に、あなたのTOEICのスコアが750点だったとしても、正直アピールポイントにはなりませんし、場合によっては面接でその部分に突っ込まれる可能性もありますので、記載しない方が良いということになります。一方で、あなたが転職を希望する企業がまだあまり海外展開の経験のない企業だった場合には、750点というTOEICのスコアはあなたにとって大きなアピールポイントとなるでしょう。

4) 自己PR

自己PRでは、あなたのスキルや得意分野の中でも、転職を希望する企業が求める人材に合致したものを記載するようにしましょう。また、記載したスキルや得意分野を補強するために具体的な経験も盛り込むことで、より説得力のある内容とすることができます。なお、ここで記載する経験は職務経歴で既に記載したもので問題ありません。むしろ、アピールポイントに一貫性があり、あなた自身の強みが採用担当者によく伝わる職務経歴書になるでしょう。

この記事を書いたライター

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