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社労士になるには?試験の受験資格から合格後の流れまで分かりやすく解説

ヒュープロ編集部 川辺
社労士になるには?試験の受験資格から合格後の流れまで分かりやすく解説

社労士(社会保険労務士)は企業の労務管理や社会保険手続きに関する専門職です。そんな社労士を名乗るために、社労士試験に合格するのはもちろんですが、他にもいくつかの手順を踏む必要があります。本記事では、社労士になるまでの流れを解説した上で、試験の難易度や合格への勉強方法についてもご紹介します。

社労士になるまでの流れ

ご説明したように、社労士試験に合格するだけで直ちに社労士を名乗ることはできません。具体的には以下のような流れで、社労士になることができます。

①社労士試験の受験資格を満たす

まず、社労士試験を受験するにあたって、「受験資格」を満たさなければなりません。社会保険労務士の受験資格は「学歴」「実務経験」「厚生労働大臣の認めた国家試験合格者」の3つに大きく分けられ、どれか一つでも該当すればクリアしたことになります。

つまり、例えば大卒や短大卒などに認められる「学歴による受験資格」をクリアできていない高卒の方であっても、社労士事務所などでの所定の年数の勤務経験や、行政書士試験や税理士試験などの試験合格によって、受験資格を満たすことができるのです。

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト│受験資格について

②社労士試験に合格する

受験資格を満たした上で、社労士試験を受験しましょう。社労士試験は年1回の実施であり、例年8月に行われます。問題は選択式と択一式の形式で出題され、各科目で合格基準点を満たすと合格できます。
国家試験の中でも難易度が高いとされており、相応の対策をする必要があります。社労士試験の難易度や勉強方法については後述します。

③社労士の登録要件を満たす

社労士になるためには、社労士試験の合格に加えて以下の登録要件のいずれかを満たす必要があります。

・2年以上の実務を経験する
・連合会が実施する事務指定講習を修了する

なお実務経験に関しては、試験合格前に経験している場合についても対象です。

④社労士として登録する

試験合格と登録要件のクリアによって、全国社会保険労務士会連合会(連合会)の社労士名簿に登録することができます。この手続きを済ませることによって、社労士を名乗って業務が行えます。

なお、社労士にしか認められない独占業務というものがありますが、上記の登録まで済ませていない状態で独占業務を行うことは認められていないので、注意しましょう。

社労士試験の難易度

社労士になる流れとして「社労士試験に合格する」と簡単にご紹介しましたが、実際はかなり難易度の高い試験となっています。具体的にどのくらいの難易度なのかについて、「合格率」「受験回数」「勉強時間」の3つの観点でご紹介します。

合格率などの推移

下記は直近10年間の合格者の推移です。基本的に合格率は6~7%となっており、非常に難しい試験であることがわかります。

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

平均受験回数

平均3~4回の受験で合格に至るとされています。年に1回しか試験が実施されないので、3,4年勉強した上で合格するというのが一般的ということになります。ここからも、気軽に合格できる試験ではないということがお分かりいただけるでしょう。

勉強時間

一般的に、社労士の勉強時間は1,000時間ほどとされています。もちろん、受験生それぞれによって事情は異なるので、中には500時間程度で合格する人もいれば、逆に1,000時間以上勉強時間を要する人もいます。ただ、どちらにせよかなりの勉強時間が必要であるといえます。

社労士試験の勉強方法

このように社労士試験は難易度が高く、1,000時間程度の勉強時間を確保しなければなりません。その勉強方法としては、大きく独学かそれ以外かに分かれます。

独学

社労士試験に独学で合格するのは、不可能ではありません。他の方法と比較して、最低限の出費で済むというメリットはあるものの、自身でスケジュール管理をしたり、どの範囲から取り組むかなどを考えなくてはならないというデメリットもあります。

独学以外の勉強方法

実際、社労士試験を受験する人の多くが、通信講座資格スクールを活用しています。数十万円ほどの費用がかかるものの、合格しやすい勉強方法で自分のペースで進めることができるので、働きながら効率的に合格を目指したいという人などにオススメです。

社労士取得後のキャリア

社労士を取得したら、資格に関わる知識を活かせる、かつ資格保持者のニーズが高い職場でキャリアを積んでいくのがよいでしょう。
そのような職場として、下記が該当します。

・社会保険労務士事務所
・一般企業の管理部門
・コンサルティング会社
・会計事務所(税理士事務所)
・弁護士事務所・法律事務所

これらの職場について、詳しくは以下の記事に解説しておりますので、併せてご覧ください。

また、ご紹介したようなキャリアを描くにあたって転職活動を進めていきたいという場合には、ぜひ士業・管理部門特化の転職エージェントである「ヒュープロ」をご活用ください。

「ヒュープロ」では、社労士事務所や社労士法人、一般企業の労務職などでの転職をお考えの皆様のキャリアをサポートさせていただいております。選考にあたって書類添削や面接対策の手厚さや、業界特化だからこそ持ち得ている企業情報や市場感の知識の深さには定評があります。

まとめ

今回は、社労士になるために必要なことを中心に解説しました。試験合格後に必要な要件を満たした上で登録まで済ませないと、社労士を名乗ったり、独占業務を行うことが出来ませんので注意しましょう。

社労士試験の難易度は高く、合格までには多くの時間と労力を要しますが、資格取得後には幅広いキャリアの選択肢が広がりますので、ぜひ取得を検討してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いたライター

HUPRO MAGAZINE編集部の川辺です。転職エージェントとして多くのご登録者様からご相談をいただく際に伺った転職に際しての悩みや不安、疑問を解消する記事をご覧いただけるよう、日々奮闘中です!士業や管理部門、FASなどの業界に就職・転職をご検討されている方は、ぜひ業界特化の転職エージェントである、「ヒュープロ」をご活用ください!ご相談はヒュープロ公式Xまでお気軽にどうぞ!
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