高年収で人気のM&A業界において、2018年の設立以来、急成長を続けているM&A総合研究所は、転職希望者からも多くの注目を浴びています。今回はそんなM&A総合研究所について、企業情報はもちろん、転職難易度や年収、選考対策やキャリアパスまでM&A業界特化エージェントが解説します。
M&A総合研究所は「M&A×Techにより、サステナブル社会の実現へ」というグループの経営理念を据え、あらゆる業界のM&Aを成功に導いています。独自のAIマッチングシステムを活用してのスピード成約を強みの一つとしており、依頼から成約まで1年以上かかることもあるM&Aを、平均6.2か月、最短49日という期間で実現させています。
M&A総合研究所は、M&A仲介会社の上場企業では唯一の完全成功報酬型の企業です。基本情報につきましては、以下の表にまとめておりますので、ご参照ください。
会社名 | 株式会社M&A総合研究所 |
設立 | 2018年10月12日 |
上場区分 | 東証プライム上場 |
代表 | 代表取締役社長/佐上 峻作 |
従業員数 | 344人 |
平均年齢 | 29.2歳 |
所在地 | 東京、大阪、名古屋、福岡 |
資本金 | 6.3億円 |
M&A総合研究所の事業内容はM&A仲介事業です。行う業務自体は一般的なM&A仲介会社と変わりませんが、そのサービス内容の特徴や強みには下記のような特徴があります。
M&A総合研究所では、業務のDX化が推進されており、M&Aアドバイザーがお客様の対応に集中できる環境が整備されています。さらに、法人部によるAIを駆使したマッチングを通じて、クライアントに相手企業を提案することが容易になり、M&Aの成約率を上昇させています。こうした効率的な営業とマッチングのスピード感により、業界の中でも成約までの期間が短い点が特徴として挙げられます。さらに、DX化を進めていくことで業務の効率化など間接的な経費の削減が可能であるため、M&A仲介企業で唯一完全成功報酬型を導入しています。
M&A仲介会社の業務内容について、詳しく知りたいという方は下記の記事をご参照ください。
M&A総合研究所に限らずM&A業界全体が転職市場で人気を集めています。成長中の業界なので採用人数を増やしている企業が多いものの、ニーズの高さに追い付かず、結果的に転職難易度は高い傾向にあります。
その中でもM&A総合研究所の転職難易度は高いです。理由として、平均年齢の低さと優秀な方の応募が多いということが挙げられます。
M&A業界を目指して転職活動を行う方の多くは業界未経験者です。そんな業界未経験者の大半は20代で、同年代が働いている職場を好む傾向があります。ですので、平均年齢が29.2歳と業界の他企業に比べても群を抜いて低いM&A総合研究所は若い世代からの人気が集まりやすいのです。また取締役が32歳、創業からたった3年9ヶ月という異例のスピード感で上場を遂げていることも、若手が魅力に感じる一因と言えるでしょう。
M&A総合研究所では新卒採用をほとんど行っておらず、中途採用がメインという会社です。M&A業務未経験者であっても積極的に採用を行っているものの、営業職での経験が必須となっており、その中でも金融業界の経験者や企業内でトップレベルの成績を上げている営業マンが有利とされています。そのような経験が無い場合も応募可能ですが、しっかりと選考対策をして臨む必要があります。
ここからは、そんな転職難易度の高いM&A総合研究所の選考の特徴や対策について解説していきます。
選考過程においては、求められる人物像を把握したうえで、それを盛り込みアピールすることが重要です。
M&A総合研究所の採用サイトで掲げられている求める人物像は以下の通りです。
M&A仲介業務では、ビジネスマンとしての先輩である経営者に信頼してもらえる論理的な思考能力と、後輩としてかわいがられる人間性が必要になります。
M&A仲介業務は、経営者の人生の重要な意思決定に立ち会う仕事です。そのため他人事ではなく、熱意を持って仕事できるかが重要になります。また、予想できない様々な問題に直面するので、バイタリティーを持って自発的に行動できることも重要です。
M&A総合研究所は最先端のIT技術を駆使して業務効率化を徹底しているため、経験を早く積むことができ、成長スピードが他の会社に比べ早いことが特徴です。そんなカルチャーにフィットするかも重要なポイントです。このスピード感に合っているという方は入社後も成長して活躍できるでしょう。
M&Aアドバイザーは決して簡単な仕事ではなく、さまざまなスキルを高い水準で求められるために、常に自己鍛錬を怠らない方が適しています。M&Aというと華やかな業務をイメージされるかもしれませんが、このように地道な努力をいとわない姿勢も求められます。
個人で実績を残して、自身が稼げれば良いという方ではお客様に満足いただけるサービスは提供できません。M&A業界はトップのセールスマンや専門家が集まっているため、個人プレーをするイメージを持たれる方も多いですが、社内外問わず相手への思い遣りや気遣いが出来る方が適しています。
選考フローは以下の流れで行われます。
人によって異なりますが、基本的には面接2~4回程度で、人事面接、部長面接、社長面接という流れになります。日本M&Aセンターのような作文試験や、コンサルのようなケース面接がない点で、あくまでもパーソナリティの部分を重視している選考であるといえます。
書類選考においては、これまでの経歴を記した職務経歴書を提出します。具体的には、職歴や学歴、これまでの職務要約や現職における実績、また自己PRなどを記載します。
書類選考のポイントとしては、自分のこれまでの経験をM&A総合研究所でどう活かせるのかということを意識して書くことが重要です。例えば、チームのマネジメント経験であったり、自分がこれまで携わってきた事業に関する知見など、とにかくM&A総合研究所で働くうえで活かすことができると思える経験やスキルを重点的に記載することをおすすめします。
こうした職務経歴書はその後の面接においても毎回確認されるため、書類選考の段階から内容や体裁にこだわることが大切になります。
M&A総合研究所の面接では、非常にシンプルな内容を聞かれることが多く、突飛な質問はあまりないといわれています。
面接官によって異なりますが、面接内容の例としては下記のような質問が挙げられます。
面接のポイントとしては、前職など過去の経験での実績をアピールすることも重要ですが、パーソナルな部分も中心に確認されているため、上述した求められる人物像を把握したうえで、こうした要素を組み込んだ回答ができると良いでしょう。
M&A総合研究所での過去の採用実績校は以下の通りです。
採用基準について具体的な学歴の記載はないものの、上述の通りある程度の学歴が必要であるといえるでしょう。ただ、直近では学歴関係なく採用されるケースも増えているため、優秀な方であれば採用されるといえるでしょう。
上述の通り、M&A総合研究所で求められるスキルや経験としては、営業職での経験や金融業界での経験が挙げられます。M&Aの業務を行う上で、企業の経営者やオーナーをクライアントとするため、商談の経験や礼儀作法なども求められています。また、M&Aは会社の売買ということもあり、財務や会計などファイナンス領域の知識が必要となります。そのため、金融業界での経験であったり、また公認会計士や税理士、簿記2~3級程度の財務スキルがあるとアピールすることができるでしょう。
では、気になるM&A総合研究所の年収はどのくらいなのでしょうか?平均年収と給与体系を見ていきましょう。
企業のHPによりますと在籍3年以上の未経験者の平均年収は2,320万円です。転職してすぐにこの年収に達するわけではないものの、日本の給与平均は2022年時点で458万円ですので、格段に多くの年収を稼ぐことができる環境といえます。
また以下の通り、日本有数の高年収な業界であるM&A業界の中でも、2,000万円台の平均年収の企業はかなり稀なので、年収アップを軸に転職活動している方にとってはうってつけの環境といえます。
社名 | 平均年収 |
---|---|
日本M&Aセンター | 1,114万円(2022年3月期) |
M&Aキャピタルパートナーズ | 2,270万円(2020年9月期) |
ストライク | 1,357万円(2020年8月) |
M&A総合研究所 | 2,320万円(30歳入社3年目) |
M&A総合研究所が高年収な理由としては、インセンティブ率の高さと一人当たりの売上高の高さが挙げられます。
基本的な給与体系としては、M&A業界の他の企業と同じく、基本給と固定残業代にインセンティブ制度が加わった月給制となります。ただ、M&A総合研究所は業界内でも特に高いインセンティブ率が特徴的であり、自分の成果次第で青天井の高年収を実現することができます。M&A総合研究所では未経験で入社した方の7割が1年目から成約しているため、早い段階からインセンティブが加算される傾向にあり、そのためこうした高い平均年収につながっているといえます。
また、M&A総合研究所では一人当たりの売上高が6,700万円と非常に高額なため、その利益を社員に還元しても十分会社として利益を出すことができるため、高年収を実現することができます。
「M&A業界=激務」というイメージが強いかもしれませんが、M&A総合研究所についてはどうなのでしょうか?激務かどうかの指標として、残業時間と休日日数の状況、離職率を見ていきましょう。
M&A総合研究所の残業時間は月40時間程度です。繁閑の程度によっては60~80時間になる月もあるようです。仕事の進め方については個人の裁量に任せられており、また深夜の残業や土日の出社も少ないといわれており、激務といわれているM&A業界の中ではかなり働きやすい環境であるといえます。
M&A総合研究所の年間休日は120日です。完全週休2日制なので、一般的な企業と同程度に取得できるといえます。
M&A総合研究所の離職率は、2021~2023年の間で9~11%と低い水準を推移しています。M&A業界の他社と比較すると非常に低いといえます。この要因としては、上述の通り、個人の裁量に任せられた働き方、またDX化を推進していることにより業務効率化が上がったことでメリハリをつけやすいといった点が考えられます。
これらの指標を踏まえると、M&A総合研究所は業界へのイメージほどの激務度とは言えないでしょう。
ここでは、M&A業界に特化した転職エージェント「ヒュープロ」で取り扱っているM&A総合研究所の求人の一部をご紹介します。
【M&Aマッチング担当】業務効率化により働き方を改善!M&A領域でキャリアアップを目指せる
M&Aマッチング担当として、譲渡企業のビジネスモデルや財務状況を分析し、買い手となる企業について提案する仕事となります。譲渡企業のビジネスモデルや財務内容について分析した上で、譲渡企業の要望に基づき、どういった会社が買い手になり得るかを考え、主に電話で提案を行う仕事です。
大学卒業以上で以下の経験をお持ちの方
〈必須業務経験〉
営業経験をお持ちの方(商材不問)
〈歓迎〉
新規開拓営業の経験
電話営業の経験
年収420〜700万円
・2年目以降の年収の平均値:1,285万円(中央値:1,389万円)
・3年目以降の年収の平均値:1,463万円(中央値:1,518万円)
【M&Aアドバイザー】業務効率化により働き方を改善!M&A×Technologyのリーディングカンパニー
M&Aアドバイザーとして、以下のすべての業務に従事して
いただきます。
・M&A案件の開拓、提案
・企業評価、資料の作成
・買い手企業への具体的な提案
・売り手と買い手の面談の調整、同席
・契約書の作成、条件調整、条件交渉
・クロージング
〈必須〉
営業経験
〈歓迎〉
代表者/オーナー向けの営業経験者
M&Aの仲介営業経験者
銀行/証券会社等の金融機関での営業経験
対法人で新規開拓の営業経験
コンサルティングファームでの就業経験
年収420〜800万円
最後に、日本M&Aセンターに入社して実現可能なキャリアパスを社内と社外に分けて解説していきます。
基本的には、M&Aアドバイザーとして社内でのポジションアップを目指していく形になります。ただ、今後の会社のビジョンとして新規事業の展開も示唆されているため、新規事業の責任者や子会社の経営層として活躍もすることも見据えることができます。将来的に独立して経営者になることを目指している方にとっては、非常に魅力的なキャリアパスとなるでしょう。
M&A総合研究所で経験を積んだ後は、事業会社の経営企画部であったり、経営幹部のポジション、またコンサルティングファームなどで活躍することが可能です。またPEファンドや金融機関のM&Aアドバイザリー部門などでも活躍することができるでしょう。M&Aの業務を行う上で培った経営スキルやビジネスモデルへの理解を活かして、キャリアアップされる方が多いです。
今回ご紹介したM&A総合研究所に限らずM&A業界の人気は高いため、転職難易度も非常に高いです。ですので、選考においては細心の注意を払って対策をしておく必要があります。
ご自身での対策は限界があるかと存じますので、人材エージェントの活用をオススメします。当社ヒュープロは業界特化のエージェントなので、当社独自の情報に基づいて、キャリア支援をさせて頂いております。M&A業界にご興味がある方は、是非一度ご相談いただけますと幸いです。
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