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【前編】「監査・税務・経営・教育・労務・情報」の6つの専門分野から企業経営をサポートするプロフェッショナル集団、日本創造経営グループの魅力とは

HUPRO 編集部
「会計・税務・経営・教育・労務・情報」の6つの専門分野から企業経営をサポートするプロフェッショナル集団、日本創造経営グループの魅力とは

戦後まもない混沌とした時代から企業再建を中心に手がけ、数え切れないほどの会社を再生させてきたコンサルティング会社の草分けとも言える日本創造経営グループ。現在は経営コンサルティング会社の株式会社創造経営センター、監査法人薄衣佐吉事務所、税理士法人大和、一般社団法人日本創造経営協会、社会保険労務士法人創経、ITコンサルティング会社の株式会社ソウケイ・ハイネットとあらゆる分野から企業の経営サポートを行う専門家集団として、企業経営に関する問題に対してトータルソリューションを提供しています。

今回は株式会社創造経営センター代表取締役社長の森田雅美氏、監査法人薄衣佐吉事務所総括代表社員の河合洋明氏、一般社団法人日本創造経営協会理事長の中村邦則氏、社会保険労務士法人創経代表社員の内田昌俊氏、そして税理士法人大和統括代表社員の片桐好正氏にHUPRO編集部が伺いました。

日本創造経営グループ

戦後まもない時期に創業したコンサルティングの先駆者『薄衣佐吉』

ーまずは日本創造経営グループの歴史について教えてください。

森田:日本創造経営グループは公認会計士である薄衣佐吉が昭和23年に薄衣会計事務所を創立したことからはじまり、今年で創業75年を迎えます。創業者である薄衣は会計には企業に秩序と統制をもたらす力があると信じ、利益や税金を計算するためだけでなく世の中を良くするために会計があると考えていました。

昭和23年というと戦後の闇市の時代ですから、会計の力で企業を良くしようなんて誰も考えていない時代です。そんな時代に本当に困っている企業を本気で助けようと薄衣は尽力したのです。結果的に薄衣会計事務所は経営者の駆け込み寺として会計事務所にもかかわらず、非常に多くの企業再建を手がけることとなりました。ですから、うちは現在のコンサルティング会社の草分け的な存在なのでしょうね。

ーそれほど昔からコンサルティングという事業を行っていたというのは大変驚きです。そこからどのようにして現在の日本創造経営グループとして形成されていったのでしょうか?

森田:多くの企業を再建していく中で業績が回復し上場する企業も出てくるようになり、監査のニーズが出てきたのです。そこで監査法人薄衣佐吉事務所が設立され、また、企業の業績が良くなると税務に関するニーズも必然的にでてくるため、現在の税理士法人大和の前身となる税理士事務所が設立されました。

そして企業を良くするためには経営のテクニカルな面だけでなく人の心や考え方も必要だということで、経営者としての考え方や人材育成を担う組織として一般社団法人日本創造経営協会が設立されました。このように時代の変化とクライアントのニーズに合わせていく形で日本創造経営グループは総合的に企業をサポートしていく組織へと成長してきたのです。

一つの志で貫かれているプロフェッショナル集団

ー次にコンサルティング事業を行っている株式会社創造経営センターについて伺います。クライアントにコンサルティングサービスを提供するにあたり、グループとしての強みはどのような点にあるとお考えでしょうか

森田:やはり信頼関係という点において、グループ全体がクライアントと強固に繋がっているというのは大きな強みだと思います。クライアントと私たちの間で経営に対する考え方や理念が共有されているので、コンサルだけでなく人材育成も監査も税務も会計もどの視点から見ても対立することなく、常に同じ方向を向いて課題解決の支援を進めることができます。

例えばコンサルのお客様が事業継承の問題を抱えていた場合、どのように事業継承するのかと考えていく中で、まず最初に税務の問題が出てきます。そうなると創造経営センターのコンサルチームが窓口となり税理士法人大和に相談し、チームの中に税理士が加わります。他にもM&Aを考えているとなると、監査法人薄衣佐吉事務所に相談し公認会計士が加わる。このような形で中小企業の経営者に対して一気通貫で信頼関係に根ざしたソリューションを提供できるわけです。

また、私たちは経営者に向けた教育も提供しており、クライアントの中で私たちが提唱している経営理論を学んでいる方もたくさんいます。そこで私たちの考え方にしっかりと共感いただいているので、お互いの信頼関係も厚い。その信頼の上にコンサルティングや税務・会計、監査というサービスがあるわけですから、他社と比べて企業改善の効果も非常に高いのです。そういった点が私たちグループとしての一番強みなのでしょうね。

ーコンサルティングだけでなく税務や会計についても同じ理念を共有している信頼できる専門家に相談できるというのは経営者にとっては助かりますね。

森田:私はコンサルティング会社は企業や経営者にとって病院のような存在だと考えていて、その中でもうちのグループは総合病院に分類されるのだと思います。私たちのもとに来ていただければ、あらゆる経済的な事案に対応することが可能ですからね。しかもその中でそれぞれの分野の専門家たちが一つの志を貫きしっかりとコミュニケーションをとりながら、患者(企業または経営者)の問題を解決しようとしている。
中小企業の経営者にとって信頼できる専門家を探すというのはなかなか難しいのですが、私たちはコンサルも税務も監査も教育も全て一つの軸をもって対応しているので、経営者との信頼がしっかりと築かれています。全く考え方が異なる専門家が集まって対応するのではなく、同じ理念や志を持ち同じ方向を向いて対応するので、経営者にとっては非常に安心感が大きいだろうなと思います。

監査法人 薄衣佐吉事務所

監査だけではない幅広い業務に携わることができる少数精鋭の監査法人

ー河合代表はどのような経緯で薄衣佐吉事務所に入所されたのでしょうか

河合:私が公認会計士に合格したのは大学4年生の時、ちょうどバブル崩壊直後の年で、どの学生も新卒での就職が非常に厳しい時代でした。それは会計士業界も同じでしたが、私は周囲に比べるとかなり楽観的に就職活動に臨んでいたのだと思います。皆がピシッとスーツで就職活動をして大手の監査法人に合格していく中、私はというとのんびりしすぎて完全に出遅れていました。

ただ、もともと大手に入りたいという強い意思もありませんでした。父が開業税理士ということもあり、将来は自分も独立しようという考えを持っていたのです。そこで将来的に独立するのであればさまざまな業務を経験できる中小の監査法人の方が良いだろうと考え、コンサルティングや税務などにも関われることに魅力を感じ、こちらの事務所の門を叩き、新卒でなんとか拾ってもらえました。ただ、まさか30年近くも在籍するとは思ってもみませんでしたけれども笑。

ー30年前に比べて近年の監査法人の現状についてはどのようにお考えですか

河合:監査法人は4つの規模で分けられます。BIG4をはじめとする大手、そして大手に次ぐ準大手、数十人規模の中堅、そしてうちのような小規模な監査法人。昨今、中小規模の上場企業の監査は大手や準大手から中小規模の監査法人へとシフトしてきている流れもあり、中小規模の監査法人の存在感が大きくなっていると感じます。

ただ一方で一昔前に比べると監査のルールが厳しくなっており、監査業務に高い品質が求められているというのが現状です。そういった時流にしっかりと対応していくためにも、うちの事務所としては専門性をしっかりと磨きながら基盤を今まで以上に強固にしていきたいと考えています。

ーグループの一つとして薄衣佐吉事務所がありますが、他の監査法人との違いはどこにあると思いますか

河合:まず、一般的な監査法人と比べると少し変わっているのはこの監査法人薄衣佐吉事務所の成り立ちですね。創業者の薄衣佐吉が公認会計士ではあるのですが、監査や税務・会計関連業務だけでなくコンサルティングの草分けとして事務所がスタートしたこともあり、企業再建に成功し上場するような形になった企業に監査が必要ということで、監査法人を設立したという少々変わった成り立ちがあります。
そのような経緯で設立されたこともあり、うちが他社と大きく違う点としては、グループの中にコンサルティング会社や税理士法人が入っていて、近い立ち位置で仕事をしているというところです。ですから監査業務だけでなく、例えばコンサルティングのクライアントがM&Aを行う場合や、管理会計の導入、内部統制の強化など、そういったニーズがあるときは、私たちはコンサルティングチームと組み公認会計士としてサポートしていきます。そういう点では、監査に携わりながら監査以外の実務やスキルを身につけられる環境というのは他の監査法人にはあまり見られない環境だと思います。

ー監査法人でありながら監査以外の業務にも携われるということですね。

河合:昨今の監査に対する考えとして、監査法人は監査に集中すべきという流れがあるのは承知しています。ただ、私としては監査以外の業務から得られる知識や実務の経験も監査の仕事にプラスになると考えているんです。
また、一般的な監査法人、特に大手や準大手の監査法人の場合ですと、監査をするにしても割り当てられる役割がかなり限定されてしまいます。その場合、部署の異動や転職をしない限りは、他の仕事に携わることができないのです。

うちは大手や準大手とは異なり、そこまで大所帯ではないので、一人一人の意見はしっかりと尊重して一緒に成長していくという方針です。
ですから、業務も幅広く携われます。公認会計士として監査業務も含め幅広くいろんなことに興味を持ってチャレンジしたいという人がいるのであれば、非常に魅力的な環境だと思います。

うちの事務所は次世代を担えるような成長を求める会計士を常に求めていますので、興味があればぜひお声がけいただき、一緒に働けると嬉しいですね。

一般社団法人 日本創造経営協会

グループの全てのサービスの土壌となる経営者を育成する教育機関

ー一般社団法人 日本創造経営協会というのはどのような組織なのでしょうか?

中村:日本創造経営協会はもともと創業者である薄衣佐吉のファンクラブのような形で、お客様が薄衣佐吉の話や指導を直接受けたいということで作られた組織です。その中で日本創造経営協会という箱を作り、関与先の方々で組織化していただいて会員という形をとり、会費をいただきサービスを提供するという流れとなり現在の形があります。具体的なサービス内容は会員である企業経営者や幹部、従業員などの人材育成が主となります。

ー人材育成と聞くと、従業員を教育するイメージがありますが経営者も教育するのですね

中村:創業者の薄衣佐吉の考えとしてあるのが「会社のトップが変わらないと会社は良くならない」というものです。そのポリシーを持って、まずは経営者の自己改善から経営改善がスタートします。経営者と面談を行い、経営者に創造経営の考え方を理解していただきます。具体的には「自分を向上させるためにはどうしたら良いのか」「自分が良くならなければ従業員もよくならない」そこを最初にしっかりと経営者に認識していただくようにお願いしています。

そしてその後、幹部も含めて一緒に研修を受けていただき、経営者と幹部が一体となって同じ価値観、同じ目的意識を持ちながら自社の問題について考え、企業改善に取り組んでいただく。そのような教育の流れになっています。

ー経営改善の前に経営者と幹部で信頼関係を作っていくことが大切なのですね

中村:実は経営者は誰にも相談できず、全てを一人で背負って頑張っている、そんな方が多いのです。しかし企業を本質的に改善していくのであれば、経営者一人ではなく幹部も一緒に問題に取り組める体制をつくらないとなかなか良くなっていきません。ですから、組織として経営者と幹部が一体になるためにはどうしたら良いか、お互いが信頼関係を結ぶためにはどうするべきかを学んでいただく。この部分が出来ていないと私たちのコンサルティングや経営改善のための提案は上手くいかないのです。

ー考え方が統一されることでコンサルティングも相乗効果として効果的に効くということでしょうか?

中村:その通りです。いきなりコンサルが入ったとしても、信頼関係がないと経営改善は上手くいかないのが現実です。研修を通して、経営者と幹部が共通の問題意識を持つことが可能となります。
そうなるとコンサルが入った時に問題解決に向けて全員が同じ方向を向けるので、本質的な経営改善につながっていきます。
この教育とコンサルの両輪で会社が良くなっていくと、利益が上がり税金を払うようになりますから、税理士法人が必要となりますし、そこからもっと発展していくと上場していくための監査法人が必要となります。ですから、この教育の部分がグループ全体の土壌になっているといえますね。

社会保険労務士法人 創経

高まるクライアントのニーズを積極的にキャッチし、人事労務の問題を法律面でサポート

ーこの4月に設立された社労士法人ということですが、どのような経緯で社会保険労務士法人 創経は設立されたのでしょうか

内田:もともと私は株式会社創造経営センターの企画管理部門に所属しており、社労士としてグループ全体の採用を中心に人事労務に対応していました。もちろんクライアントからの労務のご相談があれば対応していましたが、社労士としてのサービスのアプローチを積極的にはしてこなかったのです。

ただ、ここ数年の社会情勢の変化を見ていると、働き方改革や最低賃金の上昇、大手企業の労務に関するニュースなども重なり、クライアントの労務に対するニーズが目に見える形で高まってくるようになりました。そのような背景もあり、今後はクライアントにもっと積極的に社労士として人事労務面でのサポートの提供が可能になるよう、この4月に日本創造経営グループに社会保険労務士法人創経を設立する運びとなりました。

ーグループ会社の中で社労士法人創経はどのようなポジションにあるのでしょうか

内田:人事という点からお話しすると、グループの中には日本創造経営協会があり、クライアントはそこで経営者が自社の人材育成についてどう考えるべきかを学ぶことができます。つまりクライアントに対して人材に関する教育のシステムはすでにサポートできているのです。ですから、今後もクライアントの人材に関する考え方については協会の方で対応していくことになりますが、実際に人を雇用する、つまり人事面や労務に関する法的な部分については教育だけではなく社労士としての知識や実務が必要になってきますので、その部分を創経としてまずはサポートしていければと考えています。

ーこれまでもクライアントからの労務に対応していたという話でしたが、ここ数年で労務に関する相談内容は変化してきていますか?

内田:変化していると思います。以前は給与計算や労務に関するトラブルなどのご相談が多かったのですが、ここ数年のクライアントのニーズは人事・労務面に絡めてどうしたら会社がよくなっていくのか、そういった視点でのご相談が増えてきています。大手企業も初任給を上げたり職場環境のホワイト化が進んでいることもあり、中小企業の経営者も労務に対する視点が変わってきているという印象を受けますね。逆に言うと経営者が人材を確保するために大変な苦労をしているとも感じます。今までの水準ではなかなか人が集まらないという相談を最近はよく受けますね。

ーやはり中小企業の人材確保は厳しいのですね。

内田:そうですね。全国の最低賃金も上がってきている中で、人材の確保が難しくギリギリの経営状況で会社を持たせている経営者は多いと思います。また、今は特に問題がない企業でも5年後、10年後には労務や制度設計の見直しを迫られる経営者もいるかもしれません。

ですので、私たちとしてはクライアント向けに適切な人事制度の設計や労務管理の提案を行い、最終的には人材確保に向けたコンサルティングも視野に入れていければと考えております。そのためにもまずは創設したばかりのこの社労士法人創経をしっかりと組織化し、現在のクライアントの雇用や労務に対するニーズに応えていくところを目指していきたいと考えています。

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