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簿記2級合格者が伝授する合格への道!【勉強スケジュール編】

HUPRO 編集部
簿記2級合格者が伝授する合格への道!【勉強スケジュール編】

簿記2級をはじめて勉強する場合「どうやってスケジュールをたてればいいか」がわからないため、なかなか学習がはじまらなかったり、思うように進まなかったりして挫折する人が多いです。

私も、初学者の頃は効率のいい勉強法やスケジュールの立て方がわからず、はじめて受けた日商簿記3級は不合格でした。

しかし、その後簿記の専門学校で指導を受けて、入学から2か月で日商簿記2級に1発で合格。

今回は、当時の経験を踏まえて、どう勉強すればいいのか、どうスケジュールを組み立てるべきかをご紹介します。

2級合格のために必要なポイント

日商簿記2級は、100~300時間程度の勉強時間が必要な資格です。

上記の時間は、独学か、通学か、動画学習か、などで時間数に大きく差が出るため参考程度に考えていただければいいですが、3級に比べたら圧倒的に勉強量が必要になることだけは確かです。

3級の出題範囲は商業簿記のみですが、2級は商業簿記に加え工業簿記も出題範囲に含まれるため、覚えることはざっくりというと2倍以上です。

また、日商簿記も3級は簡単な仕訳などがメインですが、2級からはリース取引や税効果など難しい会計処理など勉強の範囲が増えます。

3級不合格の頃の私に足りなかったのはひとえに練習量と練習時間です。

私は他にもいくつか資格をもっていますが、なかには電車の空き時間に参考書を読んだら取れるような資格もあります。

しかし、そういった資格とは異なり、日商簿記2級はしっかりインプットすることと、それ以上にアウトプットをする時間をしっかりととることが必要になります。

2級を2か月で取得した時は学生だったので、1日8時間授業と、夜中まで自習室で勉強してみっちり勉強しました。

最低でも勉強時間は8時間×40日(週5日×2か月)=320時間取っていた計算です。これだけやると、試験当日でも当然合格すると思っていましたし、当時30人ほどいたクラスで不合格だった人もほとんどいませんでした。

時間を取って、しっかりと学ばないと合格できない資格であることを最初から理解することが、合格のために必要な一番のポイントだったと思います。

必要な勉強と学習スケジュールとは

日商簿記2級に合格するためには、下記の2つのスケジュールで進めていくことをおすすめします。私が実際に勉強していた際にやっていた手順です。

①教材を読み込んで、問題集を解く
②模擬問題、過去問を解く

①教材を読み込んで、問題集を解く

ひたすら教材を読んでインプットし、学んだ部分の問題集を解いてアウトプットすることが第一段階です。

1回問題を解いて満足するのではなく、覚えるまで2回、3回解くことで内容を定着させる必要があります。

私が使っていた教材は、簿記専門学校の指定の指定のテキストでした。教材と講師のわかりやすい説明で学んだので、インプットはすらすら進んだ印象です。

もし独学で勉強するのであれば、イラストなどを使用してわかりやすく説明している教材かUdemyやスタディストなど動画でわかりやすく解説してくれる教材がおすすめです。

経理の実務経験がない人にはイメージが難しい論点があるため、できるだけ頭に入りやすい教材を使用することで、わからないからと考えこんで立ち止まることがないようにする必要があります。

とにかく商業簿記、工業簿記を一通り終わらせること。そして過去やった問題も定期的に解いて過去の問題についても忘れないように復習していました。

最終的には同じ問題集を5周以上回していたと思います。

商業簿記がすべて終わってから工業簿記と期間を区切って勉強してもいいですが、私は授業の都合上並行して商業簿記、工業簿記を勉強していました。

私の飽きっぽい性格上、交互に勉強していく勉強法は合っていましたが、テキストがすべて終わればどちらでもいいと思います。

私は教室で集中して1日8時間以上は学んでいたので1月ほどですべて終わっていました。

社会人であれば、1日に1~2時間の勉強時間がとれれば良い方でしょう。100~200時間はこの期間でかかると考えれば、試験日の3ヶ月~6ヶ月前に始める必要があるかと思います。

社会人の場合、独学か、動画学習か、教室通学かでこの勉強期間には個人差がでるため、いつからはじめるのかは試験日から逆算して、今確実に確保できる勉強時間と照らし合わせ計算してみることをおすすめします。

②模擬問題、過去問を解く

最低でも本試験の1か月前には、模擬問題、過去問をたくさん解き始める必要があります。

商業簿記、工業簿記を理解したら、できるだけ早く本試験形式の模擬問題を解いて試験の攻略法を学びます。

本試験は90分あるので、目標時間以内に計5題の問題を解く必要があります。

私が受験していた時代の日商簿記2級は、みんなが取れる箇所を確実に取っておけば合格できる資格と言われていました。

ただこれはいくつもの模擬問題、過去問を実際に解いてみないと、どこが簡単でどこが難しいかの感覚を養うこともできません。

90分以内に効率よく点数をとるために、どの設問からどう攻略していくのか。過去問の傾向から、どういう出題形式があるのかを模擬問題、過去問から学びながらひたすらアウトプットしていきます。

間違えたら、解答解説と教科書に戻って学びなおす。最後の期間はこの繰り返しです。

私が日商簿記3級を受験したときは、圧倒的にこの期間の使い方が下手で、本試験形式の問題を解く60分に慣れていなかったことから、本試験では試験時間内に終わらせることができませんでした。

特に社会人は、集中して勉強できる90分、採点し、解答を確認する30分を捻出できるかがカギです。

同じ模擬問題、過去問を2週、3週して問題に慣れて合格点をとり慣れていくと自信がつきます。

なかなか時間のとれない社会人であれば2か月前には着手することをおすすめします。解けば解くほど合格に近づくと思って本試験ギリギリまで解き続けましょう

また、余裕がある人は電卓検定の問題集を解くこともおすすめです。私も授業の一環で電卓検定を受けてますが、この問題集でブラインドタッチできるようになり、明らかに問題を解くスピードがあがりました。

自分の電卓が遅いと思ってる方は、1日5分から10分程度でいいので、電卓検定の問題集をひたすら解く時間を用意すると解答時間短縮に役立つと思います。

まとめ

日商簿記2級はインプットが多いことから、勉強期間が長くなる傾向があります。この期間はダレやすいため、スケジュールをしっかりと組み立てて実行できる人以外は挫折しやすいです。

日商3級は独学でもいけるけど、2級からは難しいという声を周囲でも聞きます。

きっちりこの期間で取りたい、と決めている方は教室通学がおすすめです。

自分に甘い部分があった私は独学で3級にすら落ちているので、勉強をやりきるためのこの期間が一番重要でした。教室通学であれば、とりあえず教室に通えば、いやでも授業がはじまります。

やらざるを得ないない状況で、わかりやすく教えてくれる講師がいて、適切に指示をもらえたのでやりやすかったのを覚えています。

また周囲も同じく合格を目指している仲間ばかりだったので、集団心理も働いてやる気を維持しやすいです。

問題集でわからないところがあれば先生に教えてもらえるため、わからないままにしない環境もよかったです。

当時は教室か通信、独学以外選択肢はなかったですが、今は動画教材も豊富なため、動画を活用してオンラインで学習する手段もおすすめです。

私もFP3級、ITパスポートなどの試験についてはわかりやすい有料の動画教材を使用して勉強しています。

しかし、やはり自分の意思で勉強時間を確保して継続し続けないといけないという部分では、気が緩みやすく自分で学習を進める難しさを感じています。

教材をすべて終わらせるのも一苦労ですし、スケジュール通りにいかなければ挫折感を感じてやる気がそがれやすい、総合問題は最初なかなか良い点数が取れずここでも気持ちが折れやすいです。

これらを克服できるのであれば独学、難しそうだと感じたのであれば教室通学を検討してみるとよいかもしれません。

この記事を書いたライター

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カテゴリ:資格試験

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